ダブルブッキングとオーバーブッキング

ネット予約のトラブルで、今日の午前中の診療の予約枠が17人分、ダブルブッキングしてしまいました。

8時過ぎにそのことに気付いて、朝から何人もの方に来院時間の変更をお願いしました。

具合の悪い方や、午後から用事がある方の受診を遅らせることになり、たいへんご迷惑をおかけしました。

そのような状況でバタバタしている間にも、予約外の問合せが入ったりします。コロナ陽性者はまだいます。

ただしインフルエンザは出ませんでした。溶連菌感染はあいかわらず出ています。胃腸炎もまだ多いですね。

当院の今朝の出来事とは意味合いが異なりますが、空港では時々、オーバーブッキング騒ぎを目にします。

搭乗率を上げるため、航空会社はキャンセルを見越して意図的に定員以上の予約を入れています。

ところが希に、目論んだ通りにはキャンセルが出ない便があると、定員オーバーになってしまうわけですね。

羽田では時々耳にしますが、熊本空港でも先日、振替への自主的協力を募集する全館放送が流れていました。

「当機は座席数以上のご予約を頂戴しており…」というアナウンスも妙な感じですが、まあその通りなのです。

協力者は、いまANAでは1万円または1万マイルもらえます。これが<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-4484.html" target="_blank" title="「フレックストラベラー制度」">「フレックストラベラー制度」</a>です。

翌日の便への振替の場合は、2万円または2万マイルと宿泊代やホテルまでの交通費も支払われたりします。

もちろん、予約通りの便に乗りたい方にとっては、その便でオーバーブッキングが生じるのは困った事態です。

なので早めにオンラインチェックインするなどして、搭乗できる可能性を上げておかなければなりません。

しかし逆に、協力金目当ての人たちが、搭乗口付近で協力者募集のアナウンス待ちをしているといいます。

酔狂な人というか、旅程など自在に変更できる、文字通り「フレキシブル」な生き方の人なんですね。

ソラシドエアの座席のオススメ

ソラシドエアに昨日は久しぶりに乗ったのですが、座席確保の裏技を発見したのでその話など。

なお、私はANAのサイトから予約しており、ソラシドエアのサイトからの予約とは異なるかもしれません。

ソラシドエアが運用中の機材14機はすべて Boeing 737-800で、シート構成は2種類ありますがほぼ同じです。

ANAのようなプレミアムクラスはありません。全席普通席なのでシートはみな同じで、3-3配列です。

座席の前後間隔(シートピッチ)は平均81cmで、実はJALやANAの普通席(79cm)よりも広いのです。

さらに、1, 13, 14列目は、他の場所よりも足元が広く、とくに最前列は早く降りられるのでオススメです。

私がネット予約した時、1列目は予約対象外でした。空席は2列目より後ろのみ。その窓側を予約しました。

ところが空港のカウンターで尋ねると、往路は1列目が空いてるようで、すぐに1A席に変更してもらいました。

どうやら1列目は、とくに手伝いが必要な乗客向けに空けているのだそうです。

出発の直前になっても、そのような乗客の予約が入らなければ、どこかの時点で解放されるのでしょう。

さて復路。羽田でカウンターなどに行く暇が無く、搭乗口で係の方に尋ねてみました。出発20分前のことです。

すると、1列目が空いてますよ、とのこと。これまた座席を1Aに変更してもらいました。

結局、往復ともに最前列の窓側に座ることができ、しかも隣は空席。これは偶然とは思えません。

このような運用だと、ソラシドの最前列はいつもガラ空きなのかもしれません。もったいない話です。

空港に着いたら、カウンターか搭乗口で1列目の空き状況を再確認することをオススメします。

「ナッシージェット」に乗る

ソラシドエアの特別塗装機「ナッシージェット宮崎」( Boeing737-800、JA803X )に乗ってみました。

「ナッシー」(アローラのすがたを含む)や、いろんなポケモンが機体全体に描かれた、楽しげな飛行機です。

以前からその「モデルプレーン」を部屋に飾って毎日愛でてきましたが、ついに実機への搭乗が叶いました。

と書きましたが、元々私はポケモンが好きなのではなく、ただの、珍しい飛行機ファンなんですけどね。

ところで、飛行機の「機材繰り」(=どの便にどの機材を使うか)は、運航直前にならなければ決まりません。

なので通常は、特別機塗装機の運航日時はあらかじめ決まっておらず、それに乗れるかどうかは運次第です。

しかし一部ファンの期待に応えるために、一定期間の機材の運航予定を固定してくれることが時々あります。

ナッシージェットも、毎月数日間、運航をあらかじめ決めて乗りやすくするサービスが行われています。

そういうわけで以前からタイミングをうかがっていたのですが、ようやく今日、搭乗することができました。

今日のナッシージェットの運航は、羽田→熊本→羽田→熊本→羽田→大分→羽田、の6便。

このうちの「熊本→羽田→熊本」部分に乗りました。9:50出発、羽田で休憩、14:10帰熊の空の旅です。

じつは「6便全便搭乗」にも挑戦したいところですが、羽田の前泊と後泊が必要なので二の足を踏みます。

さて、搭乗してみると、ヘッドレストカバーがナッシー柄で、あちこちにナッシーのシールが貼ってある。

内装はその程度で、大がかりな改装はありません。やはり特別塗装機が特別なのは塗装(外観)なんですね。

休日こども救急医療機関的な

新型コロナウイルス感染症は、まだくすぶっています。陽性者は、今日の当院の発熱外来でも出ています。

自宅で抗原検査をして、陰性なり陽性なりの証拠品を持って来院される方もいます。

ただ、医療用キットで「偽陽性」となることは少ないので陽性は信用できますが、陰性はあてになりません。

なので当院では2年前から、コロナは抗原検査を行わず、すべて感度の高い遺伝子検査に切り替えています。

よく知られているのは「PCR法」による検査ですが、当院ではその改良型の「NEAR法」を採用しました。

他院や自分で検査して陰性の方でも、当院の検査では陽性、つまり「偽陰性」と判明する方がけっこういます。

このような偽陰性は、誤った安心と油断につながることになり、感染拡大の観点からは問題です。

とは言え、すでにコロナ禍も終息した感はありますね。感染拡大の懸念は薄れ、検査数そのものが減ってます。

症状が軽い方も多く、検査を受けるのは、もしも陽性だったら困るような職業や家庭環境の方が中心です。

そういう方こそ、偽陰性判定は避けたいので、私はいまでも遺伝子検査にこだわっています。

なお、遺伝子検査は検査コストがとても高額のため、包括医療の方には実施していません。

6歳未満のお子さんのコロナ検査をしていないのは、そのような理由です。ご了承ください。

日曜祝日にも発熱外来をしていることは、これまで何度も書いてきました。いまも県内一円から来院されます。

こどもの日に、発熱者が「#8000」に電話したら、日赤と地域医療センターと当院の3カ所を紹介されたとか。

まるで当院が、「県内3大休日こども救急医療機関」みたいな位置付けなんですけど。どうなってるの?

「ゼブラゾーン」を走る

道路の「ゼブラゾーン(導流帯)」は、車両の通行を誘導して交通事故を防ぐための、一種の「緩衝帯」です。

ゾーン内を走るのは違法ではありませんが、なるべく入らない方がよいといわれます。

しかし私は、むしろ日頃はなるべくゼブラゾーンを走行するようにしています。理由はひとつ。

周囲を走っている車のドライバーが、みな安全に徹して慎重に運転しているという保証が無いからです。

たとえば右折するとき、私は早めにウインカーを出して、ゼブラゾーンが始まったらすぐその上を走ります。

重要なことは、後続車よりも先にゼブラゾーンに乗ることです。

あとは、左から車線変更してくる車がないか、左車線の車の挙動に十分に注意して、慎重にゆっくり走ります。

とくにゼブラゾーン終了地点付近では車線変更車の出現が予想されるので、徐行に近いスピードで進みます。

もしも右折レーンに入ってくる車があれば、私の前に安全に割り込ませます。

なぜそうするかと言うと、逆の立場を考えるからです。

ゼブラゾーンを過ぎて車線変更すると、すでにゼブラゾーンを走行中の直進車に追突されるリスクがあります。

私はもちろん気をつけて右車線を確認しますが、ゼブラゾーン上の車が安全運転をしているとは限りません。

その車が、自分の方が優先だと考えて私を割り込ませない可能性があり、私が徐行か停止する羽目になります。

しかし私の車線は直進車線です。交差点手前でいきなり徐行・停車したら、後続車に追突されかねません。

「だろう運転ではなく、かもしれない運転をせよ」とよく言うじゃないですか。

周囲の車がみな、無謀運転をしているかもしれないと疑うなら、ゼブラゾーンには真っ先に入るべきなのです。

春のBBQ第1弾

孫たちが来たので、およそ半年ぶりに自宅でBBQをしました。

トマホークとベビーバックリブとサツマイモ。この3つは毎回必ず焼きます。わが家の定番です。

あとは手羽先とかトウモロコシとか、その日のメンバーと気分によって何か加えます。

何度か書いてきたように、BBQは単なる屋外焼肉パーティーではありません。

最大の違いは、食材の大きさにあると思っています。なのでわが家では、小さな肉は焼きません。

ステーキなら1ポンド(450g)程度、またはTボーン、またはトマホーク。

ポークリブなら、ラック(リブ=肋骨が10本分以上繋がったもの)。

つまり豪快さが命。バカでかい食材を準備し、焼いて見せ、提供する、その一連の作業がBBQなのです。

なので食べること自体は、私にはオマケみたいなもので、実際私はあまり食べません。食べさせる役ですから。

BBQは、主催者(ホスト)がシェフ(グリルマスター)となって客をもてなすイベントとも言えます。

しかも、日頃は料理などまったくやらない人間が、その時に限ってはこだわりの調理を見せるわけです。

繊細な調理技術などは持ち合わせていませんが、そこは大きな食材や豪快な焼き方でカバーするのです。

とはいえ、5cm以上の厚さの肉を上手く(美味く)焼くには、それなりの技術と道具と経験が必要です。

解凍や焼き加減(温度管理)、グリル・炭・温度計、そして数多くの失敗経験がものを言うのです。

バスのカードリーダーの場所がわかりにくい

めったに街に出ない私ですが、一昨日(憲法記念日)は久しぶりに、しかも初めてバスで出かけました。

熊本市のバス路線網のひどさはよく耳にします。でも、郊外から街に出る目的ならまったく問題無いですね。

慣れないバスなので、ネットでバス停と祝日用の時刻表を確認。それから料金の支払い方法を学習しました。

発車時刻は16:00、クレカのタッチ決済でOK。Suicaはダメですからね。それは知ってます。

最寄りのバス停まで歩いて10分かかりそうな距離なので、15分前に家を出て、のんびりと近所を歩きました。

日頃は車で一瞬で通り過ぎている道の、なんと長いことか。でも空気が気持ちよくて爽快でした。

ところが、バス停に着いて時刻表を念のため見てみると、なんと、次に来るのは16:32と書いてある。

さ〜て、考えられるのは、サイトで時刻を見間違えた、平日用を見ていた、バス停を間違えた、の3本です。

慌てて産交バスのサイトで確認しましたが、16:00で間違いなさそう。じゃあ、バス停の時刻表が古いのか。

果たして16時になってもバスは来ません。5分ほど待ってみよう。16:05になっても来ない。やばい。変な汗。

タクシー会社を検索。電話してつながったちょうどその時、バスが来るのです。世の中そういうものです。

クレカを手にして乗車口のステップを上がるわけですが、「カードリーダー」の場所が分かりにくいですねぇ。

だって、「アンテナマーク付きの枠」が、なぜか3つ並んでるんです。「ほんものはどれだ(土居まさる)」。

最初タッチした場所では反応がなくて少々あたふたしてしまい、バス素人であることが露呈したのでした。

巡航飛行中

同窓会に集まった9人。全員が医師ですが勤務先は様々で、65歳になる今年はそれぞれに転機を迎えています。

幹事は私。私以外は全員、県外からの来熊でした。熊本城近くの会場で待っていると、友人Aが現れて、

A「早く着いたから熊本城に行ってみたら、もう閉まっとった」

私「あ、そうなん。残念やったねぇ」

しばらくしたら、別の友人Bがやって来て、

B「熊本城に行ってみたらさぁ、閉まっとった」

A「それもうオレがさっき言った」

私「残念やったねぇ」

さらに数分後に、友人Cが来て、

C「いやあ、熊本城に行ってみたらさぁ・・・」

A・B「閉まっとったんやろ」

コントですか。

定年退職後、いったんのんびりしようと考えている友人もいれば、定年延長を選択した者もいます。

経済的な不安がよぎる一方で、定年という区切りを前向きに有効利用することもできます。

逆に私のような「自営業」は、定年が無い分、どうかすると「生涯現役(無期現役)」となります。

やめ時を自分で決められると良い意味にとるか、やめ時は自分で決めなければならないと考えるか。

「ソフトランディング」を図るとしても、そのためには最終目標を定めなければなりません。

そして目標までの距離を逆算し、ある時点から徐々に高度を下げ始めるわけです(飛行機に例えると)。

高度を下げればやがて、気流の悪いところを通過し、揺れ始めます。飛行の安全には影響ない、はずですが。

どうかすると、最終段階になって「ゴーアラウンド(着陸復行)」なんてこともあるでしょう。

ついには目的地を変更して「ダイバート(代替着陸)」なんてこともあるかもしれません。

社会保障や医療行政にはさまざまな懸念材料がありますが、しばらくは現在の巡航高度を維持して参ります。

定年退職の歳の同窓会

恒例の「とり福の会」が、本日開催されました。

学生時代の親しい仲間が10名程度、毎年この時期(5月初旬)に集まる同窓会(懇親会)です。

福岡で行われることが多いのですが、今回は私が幹事だったので、久しぶりに熊本での会となりました。

私以外は全員が他県からの参加です。遠路はるばる東京から来てくれた友人もいます。

2012年以来毎年開催されていたのですが、コロナ禍の4年間は中断され、昨年から再開したところです。

前回熊本で開催したのは、2013年のこと。あれから12年経ちましたか。途中で地震も起きました。

熊本地震直後の会には、私は参加できませんでしたが、当会のメンバーが皆でカンパを募ってくれました。

地震被害のシンボルの1つとなった熊本城の、そのライトアップされた姿を愛でながら、今夜は飲みました。

と過去形の如く書いていますが、じつはこの原稿は今日の昼間に書いて予定投稿したものです。

会合が終わってから書くことなど不可能(時間もなければ覚醒度にも懸念がある)と考えたためです。

今年の参加者9名はみな、昭和35年度生まれ。全員が今年度に65歳となるメンツでした。

そのうち開業医は3人。6人が勤務医(医学部教授2名を含む)です。

定年退職・退官後のことなど、今夜の会合でのモロモロの話は、明日あらためて書くことにします。

では、そろそろ出かけます。幹事なので早めに。

「DPT」と「DTaP」と「Tdap」

百日咳を予防するためのワクチンをまとめてみます。現在国内で使用できるのは、以下の3つのワクチンです。

・3種混合ワクチン:ジフテリア(D)+百日咳(P)+破傷風(T)を予防するワクチン。「DPT」

・4種混合ワクチン:3種混合に不活化ポリオワクチン(IPV)を混合。平成24年に導入。「DPT-IPV」

・5種混合ワクチン:4種混合にヒブ(Hib)を混合。昨年4月導入。現在の標準ワクチン。「DPT-IPV-Hib」

標準的には1歳時に定期接種を終えるため、学童期以降の百日咳抗体の低下がいま問題となっています。

そこで、就学前(年長時)と11〜12歳ごろに、3種混合ワクチンの追加接種を行う事が推奨されています。

その際に用いるワクチンとして4種や5種は認められていないので、3種混合を接種することになります。

さて3種混合(DPT)です。その成分について、理解を深めるために少し踏み込んでおきます。

日本では、1950年代から「DP」の2種、60年代からは「DPT」の3種として、定期接種が行われていました。

ところが「全菌体(whole cell)百日咳ワクチン(wP)」成分が原因で、70年代に重篤な副反応が起きます。

以後接種率が低迷しますが、80年代に「無細胞(acellular)ワクチン(aP)」が導入され、現在に至ります。

よって今使われているDPTは、「aP」含有であることを強調するため、また順序も変えて「DTaP」なのです。

さらに欧米では、副作用軽減のために「D」と「P」の成分を減らした「Tdap」ワクチンが使われています。

成分を減らしたことが分かりやすいように、小文字が使われています。

日本国内でも、輸入した「Tdap」を接種している医療機関もありますが、正式には推奨されていません。

当院では、「DTaP」つまり従来の3種混合ワクチンを、年長時から大人まで、幅広く使っています。

「D」も「P」も大文字なので、局所反応などの副作用が強いかもしれませんが、安全性は認められています。