コメ価格高騰

カレーと豆ご飯の時ぐらいしか白飯を食べない私ですが、コメ価格の異常な高騰は他人事ではありません。

家人が白飯をバクバク食べてますから。

そんな中、新たに農水相になったばかりの小泉進次郎氏が、古い備蓄米の安価放出に踏み切りました。

彼の歯切れの良い発言にばかり目が行きますが、最終的に新しいコメの価格まで下がるかどうかがキモです。

日本政府の「減反政策」によって、コメはつねに需要ギリギリの生産量を維持しています。

余裕が無いので、猛暑やインバウンド増加等によって需給バランスが崩れると、コメはすぐ不足するのです。

これは、病棟をほぼ満床にしなければ儲からないようになっている、いまの診療報酬体制と少し似ています。

そんなときにパンデミックが起きると、すぐに空き病床がなくなり、スタッフも足りず、医療はひっ迫します。

減反政策は、政府が農家に補助金を出して生産を減量させ、米価を市場価格よりも高く維持するものです。

この政策の誤りを国は認めないので、昨年の段階では、コメが不足していることすら認めたがりませんでした。

これは、ワクチンが不足しても流通や医療機関の問題だとして認めない、厚労省の言い方とそっくりです。

ただし、農業と医療への国の対応は真逆です。

減反政策が農家の収入を維持する方向に働く一方で、医療政策はつねに医者の収入を減らす方向に作用します。