機内でモバイルバッテリーが発火

韓国で1月に起きたエアプサン機の火災は、乗客が機内に持ち込んだモバイルバッテリーが火元でした。

離陸前の出火だったので乗員乗客全員が脱出できましたが、これが巡行中だったらどんな惨事になったことか。

モバイルバッテリーはこれまでも、受託手荷物には入れられず、機内に持ち込まなければなりませんでした。

万一貨物室で発火した場合に、発見が遅れて大事に至るからです。

逆に言えば、万一客室で発火した場合には、すぐに発見して消火等が行えると考えているわけです。

現に、発火などの時に使う耐熱手袋と耐熱袋は、ANAやJAL機にも、もう何年も前から常備されています。

ですが実際に発火してしまうと、発見できりゃいいというもんじゃない、という論調に変わるのも道理。

なのでこのたびの事故を受けて、多くの航空会社は機内での使用を禁ずる、次のような対応を取り始めました。

「バッテリーの端子が短絡しないようにポリ袋等に入れ、座席上の物入れには入れず、手元で保管すること」

今回の事故の当事者(被害者)のエアプサンでさえ、まだ「持ち込み禁止」とはしていません。

モバイルバッテリーは、それほどまでの「必需品」なんでしょうね、多くの乗客にとっては。

ANAやJALに至っては、現時点ではまだ、モバイルバッテリーの機内での使用や充電を認めています。

粗悪バッテリーが持ち込まれる可能性もあるのに機内使用を禁止しない理由って、逆に何なのでしょうね。

機内では使用禁止でいいですから、全座席に電源(ACとUSB)を完備してほしいですね。

私はこの数年、モバイルバッテリーは使わなくなりました。機内に持ち込むのはACアダプタです。

だって、バッテリーとアダプタの両方を持ち歩くのは重すぎます。一方だけ選ぶならACアダプタでしょう。