胃腸炎対策は手洗いです

コロナよりもインフルエンザよりも、いま胃腸炎がすごく多いですね。

今日の発熱外来では、コロナ陽性わずか2人、インフルエンザも3人と、急速に収束してきた感があります。

一方で、胃腸炎症状の方は11人。とくにノロウイルス感染が目立ちます。

成人の患者さんの場合、発症の2日前ぐらいに牡蠣(カキ)を生で食べている方が多いですね。実に多い。

その摂食歴が診断の決め手になるのですが、最初の問診では、なかなか生牡蠣の話が出ません。

なぜなら多くの方が、牡蠣を食べた晩に無事ならセーフ、と思ってらっしゃるからです。

数日以内に生牡蠣を食べてませんか、と尋ねると、ああ2日前なら食べましたけど、という展開になるのです。

それにしても皆さん、それほど生牡蠣が好きなんですか。ていうか好きなんでしょうね。

でも私は、生牡蠣は危険なので食べません。なので言わせてもらいますよ「牡蠣厳禁」だと(生だけね)。

小さいお子さんの場合、持参便の検査をしますが、このところ3回連続でノロウイルスが検出されました。

おかげで、便の性状(色合いと粘り気)を見ただけで、ある程度ノロが予測できるようになりました。

大事な事なので何度も書きますが、ノロなどの感染性胃腸炎のウイルスには、アルコールが効きません。

ところがコロナ禍で、どの家庭にもアルコール消毒液があるせいで、かえって感染が広がる危険があります。

お子さんの嘔吐物やオムツの処理をした後は、アルコール消毒で済ませず、必ずせっけんで手を洗いましょう。