「紐を引っ張ったら温まる」弁当

鶴屋の「全国有名駅弁当とうまいもの大会」の商品を、フーディーワンで買いました。

選んだのは、姫路駅の駅弁「あったか但馬牛めし」です。

弁当はもちろん美味しかったのですが、今日書きたいのは、その「紐を引っ張ったら温まる」弁当のこと。

この手の弁当には、「生石灰(せいせっかい、きせっかい:酸化カルシウム)」と水が、仕込まれています。

紐を引っ張ると水を入れた袋が破れ、生石灰が水に触れて化学反応を起こし、熱が出て蒸気が充満します。

その熱蒸気を容器内で対流・伝導・輻射させて食品を加熱すると、メーカーのサイトに書いてありました。

水と反応した生石灰は「消石灰(しょうせっかい:水酸化カルシウム)」になります。運動場の白線ですね。

つまりこの反応は「水+酸化カルシウム(生石灰)=水酸化カルシウム(消石灰)」と、覚えやすいですね。

それよりも、昔から(中学時代から?)の疑問は、なぜ「生」+「水」→「消」なのか、ということです。

辞書を引いたら、消石灰とは「水酸化カルシウムのこと。生石灰を水または水蒸気で消和してつくる」とある。

「消和(しょうわ)」ですか。私は初めて聞く言葉です。昭和の時代にも聞いたことがない。

そこで同じ辞書(日国)を引いてみると、消和とは「生石灰に水を加えて消石灰にすること」だと。

出た。久々の堂々巡り。つまり、生石灰を消和して消石灰をつくることを消和というわけですか。

消和は英語で「slake」。のどの渇きを満たすこと。火を消すこと。なるほど。なんか分かってきましたよ。

つまり、反応性に富む「生きた」石灰に水を与えたら、反応性の「消えた」石灰になると、そんな感じですか。