大人になっても勉強があるのです

受験生時代の夢を、ときどき見ます。数日前にも見ました。

「共通一次」を翌日に控えた晩に、「あっ、日本史勉強するの忘れてたっ!」というもの。

いまでこそ大好きな日本史ですが、受験時代にはどうしても後回しにしがちな科目だったのです。

後回しにしてたら手を付けるのを忘れてしまい、それを試験前日になって思い出したというトンマな話です。

日本史の参考書を手にして、さて、明日までに読めるのか、読めるかいっ、ていうところで目が覚めました。

「よかった、受験は終わってた。大学入ったし、なんなら卒業もしたし、もう大人だし」と安堵しました。

で、その後でいつも思うのは、こういう夢って、いったい何を暗示してるんだろう、ということです。

たしかに日頃から、自分の勉強不足は痛感しています。また日常的に、何かの締切にも追われています。

生涯学習は医者に限りませんが、日々精進して、医学や医療の知識をアップデートしなければなりません。

でも本心では、いまさら弱点を補強するよりも、得意分野をもっと補強したい。好きなことを極めたいですね。

それは仕事(診療)に限らず、ていうかむしろ仕事以外で、精力を注ぎ没頭できるような何か。

期限が迫っているとすれば、それは自分の記憶力や思考力や体力の限界であり、つまり健康寿命です。

そんなことを近年考えているものだから、やり損ねた勉強に焦るような夢をよく見るのかもしれません。

充電は中くらいなりおらが車

先日のNHK『クローズアップ現代』が、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-4898.html" target="_blank" title="リチウムイオン電池の発火問題を取り上げていた件">リチウムイオン電池の発火問題を取り上げていた件</a>の続きです。

番組を見ていて気になったのは、出演していた専門家が「充電しながらの使用は控えるように」と言ったこと。

これを聞いて、ああ、充電しながら通話することあるもんねぇ、気を付けよう、と思ったら、そうじゃない。

「できれば(電源を)オフにしてから充電してください」だと。

それはちょっと、スマホでは現実的じゃないですね。充電中に通話ができなくなるのは困ります。

夜中には充電器の上に置いてる方も多いと思いますが(私もそう)、夜中の緊急電話に対応できなくなります。

幸い最近のスマホは、過充電を防ぐ機能があります。私のiPhone15は充電上限を80%に設定しています。

ただし古いiPhoneでは、そこまでの細かい充電設定ができません。過充電には常に注意が必要です。

iPhoneはともかく、モバイルバッテリーの信頼性には少々不安があるので、電源差しっぱは絶対ダメですね。

日常的に使われる大きな容量のリチウムイオン電池と言えば、電気自動車(EV)のバッテリーでしょう。

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-4837.html" target="_blank" title="年末にも書いた">年末にも書いた</a>ように、私の愛車のバッテリーにリコールが来ました。満充電すると発火する恐れがあると。

じゃあバッテリーを交換するのかと思ったら、基板を改修して80%以上に充電できなくしてしまうとか。

なんじゃそりゃ、ですよ。姑息な姑息術じゃないですか。もっと抜本的な解決をしてくださいよ。

修理の順番待の間、とりあえず自主的に、充電量は絶対安全そうな40〜60%程度を維持しているところです。

おかげで私の車は、航続距離がひどく短くなってしまいました。しかもお尻の下に不安を抱えて走っています。

ともかく今は、バッテリーにできるだけ衝撃を与えないよう、これまで以上に安全運転を心がけております。

がん検診と放射線被曝

今年もまた、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-4546.html" target="_blank" title="「がんドック」">「がんドック」</a>を受けてきました。カン・ドックじゃありませんよ。それはチャングムの養父。

と書いて、まてよ、と。検索してみたら、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2502.html" target="_blank" title="6年半前">6年半前</a>にも、ほとんど同じ書き出しで書いてました(爆笑)。

2日間のドックは、昨日はPET-CTと血液検査、今日は超音波と胃カメラと胸部CTと<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-4548.html" target="_blank" title="大腸CT検査">大腸CT検査</a>でした。

結論から言いますと、異常なし。ドックのたびに縮んでいた身長は下げ止まり、体重と腹囲は減っていました。

放射線検査で気になるのは被曝です。今回は2日間で8mSv (ミリシーベルト) 程度の被曝線量と考えられます。

これが多いか少ないか適切か、考え方次第ですが、許容範囲ではあるでしょう。

地球や宇宙や食物から受ける1年間の自然放射線量は、日本で1.5mSv、世界平均は2.4mSvとされています。

せっかく自然放射線量が少ない日本ですが、医療被曝線量は世界平均よりもかなり多いようです。

放射線被曝による発がんのリスクは、100mSvの被曝で0.5%ほど高まるといわれています。

私が受けた検査の線量程度であれば、検査のメリットの方がデメリットを上回ると考えてもよいのでしょう。

まあそれもチリツモですから、毎年PETその他を数十年間受け続ける、なんてのは考えものかもしれません。

天秤に掛けるのは、「いま癌を早期発見するメリット」と「被曝による将来の発がんのデメリット」です。

さいわい、放射線被曝による固形がんの発がんには、10年〜20年以上の「潜伏期間」があるとされています。

なので私ぐらいの年齢なら、癌発見のメリットの方が被曝のリスクを上回ると、私はそう考えているのです。

リチウムイオン電池の発火問題

NHK『クローズアップ現代』が、リチウムイオン電池の発火・火災問題を取り上げていました。

電池の劣化によって内部に可燃性ガスがたまり、そこに衝撃や熱が加わって発火に至るということです。

製品自体の問題もあるし、充電の仕方や取り扱い方、廃棄法など、気を付けることはたくさんあります。

可燃ガスがたまるとバッテリーが膨らみます。これを「はらむ」とか「妊娠する」と表現する人もいます。

実は私の歴代のiPhoneのうち、iPhone4とiPhoneXが見事にはらみ、側面が開いて基盤が丸見えになりました。

過去に所有したiPhoneをすべて保管・陳列しているので、その2つの異様な膨らみ方が一目瞭然です。

iPhoneXは、iPhone11を購入した後に、いつでも使える様にと充電しっぱなしで保管しいたのが問題でした。

そりゃダメでしょ。いちばんしちゃいけないことでした。見つけたときはかなり熱を持っていました。危ない。

一方でiPhone4は、書棚で長年保管中に気が付いたら膨らんでいました。衝撃も熱も与えてないんですけどね。

もしかすると、地震の時に2度ほど、書棚から床に落下したので、その時の衝撃の影響かもしれません。

膨らんだ2つのiPhoneは、熱は持ってないのでそのまま書棚で経過観察中ですが、大丈夫ですかね。

万一、今後急に発熱・発火したりすると、火災の危険があります。今さらのように気になって来ました。

バッテリーだけ取り出して処分して、iPhoneの筐体はコレクションとして残しておけるのか、検討中です。

なかなか疲れる土日祝

「土日祝日診療」を謳う当院は、月曜がハッピーマンデーや振替休日になると、怒涛の3連診となる宿命です。

コロナ禍の土日祝は発熱者だらけです。ネット予約枠は秒で埋まり、電話は繋がらず、たびたび苦情が来ます。

今朝は9時前に、夕方までの予約が埋まってしまいましたが、そんなに早く満杯になるのには理由があります。

慢性疾患で定期的に受診している方の診療枠を確保するため、その分、急性疾患用の枠を減らしているのです。

ご高齢の方に、ネットや電話予約合戦に参戦してもらうわけにはいきません。そこのところはご理解ください。

新規予約者の大半は発熱外来の受診希望者ですが、その内容は徐々に変わってきています。

インフルはほぼほぼB型。溶連菌やコロナもしつこく出ています。でも一番多いのは、相変わらず胃腸炎です。

便持参の乳幼児しかウイルス検査はしていませんが、状況的には、ほとんどがノロウイルス感染と思われます。

家庭内での感染蔓延も目立ちます。胃腸炎ウイルスにアルコールは効かないということを、強調しておきます。

あちこちで、ノロウイルス感染による食中毒騒ぎが起きていますね。

何度も書いてますけど、私には生牡蠣を食べる勇気はありません。あと鶏刺し・鶏たたきも食べません。

臆病と言われてもいいです。君子危うきに近寄らずです。李下に冠を正さずです、これは違うか。

土日祝の3連診が明ければ火曜日。当院の休診日です。これがあるから頑張れるわけです。

でも開院当初の数年間は、火曜は休診ではなく半ドン。休診は金曜のみ。無茶なことしてましたよね、当時は。

第12回日経「星新一賞」発表

第12回日経「星新一賞」のグランプリが発表されました。

受賞作を軽くレビューしますが、ショートショートなのでオチが命。なるべくネタバレしないように書きます。

【一般部門グランプリ】『ユウェンテルナ』(吉野玄冬著)

映像化されたら素晴らしいと思いました。舞台はアマゾンから宇宙へ。ベゾスからマスクではなくて。

単純なSFではないところが評価されています。吉野氏は、こういう作品を書き慣れてらっしゃるようですね。

【ジュニア部門グランプリ】『将来ドック』(小林宗太著)

職業柄、こっちの方が親しめました。私が書くならこの設定でしょうね。社会批判もこの程度がちょうど良い。

文体や文章のレベルが私に近いのも嬉しいし、なにしろオチが最高です。

11年前、私が<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-828.html" target="_blank" title="第1回「星新一賞」に応募したときのこと">第1回「星新一賞」に応募したときのこと</a>を思い出します。

締切間際に投稿を終えて院長室で爆睡してしまい、夜中に巡回してきたSECOMの人に起こされた顛末です。

残念ながら受賞は逃しましたが、その時の原稿をいま読み返してみたら、けっこう面白いじゃないですか。

いやいや、もうちょっと手直しして、もう一回応募するって・・・もちろんダメです。

ではいつか、ブログネタが無いときにでも、この場をお借りして私の作品を発表することにしましょうかね。

「DX加算」はデラックスじゃない

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-4695.html" target="_blank" title="「医療DX推進体制整備加算」">「医療DX推進体制整備加算」</a>についてのお知らせメールが、昨夜厚労省から届きました。

現場では「DX加算」とか「デラックス加算」とか言ってるやつです。

このDX加算は、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-4817.html" target="_blank" title="マイナ保険証の利用率">マイナ保険証の利用率</a>を上げるためのインセンティブで、初診料に上乗せできます。

マイナ保険証の利用率が高い医療機関にはご褒美をあげますよ、という一種のニンジンです。

メールでは、当院の昨年10〜12月のマイナ保険証利用率を、計算して見せてくれました。

この3カ月間のうちの最高値が30%以上であれば、前述した加算は最高値(加算1)を算定できるのです。

29%以下だと加算2,10〜19%なら加算3となります。当院は38%だったので、来月も加算1が取れます。

前に松竹梅だと書いたように、加算1・2・3の点数はそれぞれ、11・10・8点。円でいうならその10倍です。

「110円・100円・80円、運命の分かれ道」というほどの大差は無いですね、あらためて考えてみると。

そうでなくても、元々が小さなニンジンです。イチゴで言うならヘビイチゴ。デラックス感ゼロです。

さらに4月からは、点数が1点ぐらい上がるかわりに、利用率などの算定要件が厳しくなります。

この手のインセンティブは、どんどん複雑怪奇になっていきますね。なるべく取らせたくないのでしょう。

ポジティブなダイエット

ある出版社から送られてきた、開業医が書いた本を読んで、思わず膝を打ちました。

『肉体革命! 超ポジティブ糖尿病ライフ』(竹内雄一郎著)がその本。竹内氏は糖尿病専門医です。

ちなみに竹内氏は、半年で10kg、トータル20kgの減量に成功したことを、この本で詳しく紹介しています。

ならば私だって、勤務医時代に4カ月で16kgの減量に成功したことを、ここで強調しておくべきでしょう。

食事と運動療法で減量した竹内氏とは異なり、私は自慢じゃないですが食事療法だけで減らしました。

竹内氏は1日3食を強く推奨していますが、私は<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1719.html" target="_blank" title="1日1食">1日1食</a>を厳しく徹底することで減量に成功しました。

このように2人の減量法はまったく異なるのに、じつは結果的に得られた達成感は同じなんですね。

体が軽くなりさまざまな数字が改善し、いまの体重を維持したいという思いがとても強くなります。

竹内氏のいう「ポジティブ」とは、つまり糖尿病治療における意識改革のことですね。

たとえば「甘い物を週に1回しか食べられない苦行」を、「甘い物を週に1回食べられるご褒美」と思うこと。

とは言え、1日3食が必須で食事内容がとても重要、もちろん運動もしましょうという、まあ標準的な考え方。

一方で私は1日1食。これは<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-413.html" target="_blank" title="「BOOCSダイエット」">「BOOCSダイエット」</a>に則ったもので、その1食こそがご褒美なんですね。

糖尿病「治療」には竹内氏の方が正しいでしょうけど、糖尿病「予防」には私の手法も有効だと思うのです。

「iPhone 16e」発表

「iPhone 16e」が発表されました。と書きながら、興味はあと一歩なのですが、いちおう書いてみます。

「Apple Intelligence」を利用できる一番お安いiPhoneだと。価格は9万9800円から。微妙。

この手の「エントリーiPhone」を私は買いません。どうせ買うなら、ある程度は上のグレードが欲しいでしょ。

それなのに人には「SE」を買わせたことがあります。家人です。以来2年間、騙されたとなじられ続けました。

「iPhone 16e」は実質的には「iPhone SE」の後継(4代目)ですが、主力製品と同じ「16」が付きました。

この番号によって、その世代がわかりやすくなったかもしれません。

いつも思うのですが、「iPad」でもこのような統一番号を冠してほしいですね。世代が分かりにくいのです。

「iPhone 16e」発売を機に、iPhoneに搭載されていた「Lightning」と「ホームボタン」がなくなりました。

すでにiPhone標準の「USB-C」と「Face ID」に、ついに合流したわけです。ただし「MagSafe」がない!

あと、カメラも一眼はちょっとどうなの。その性能は良いとしても。

「Apple Intelligence」がどのような性能なのか、興味はありますが、次の「17」発売時の完成度を待ちます。

ていうか、16eにはあまりそそられてないので、ご覧のように淡泊な記事になっちゃいました。

不足がちなMRワクチンの接種優先順をどうする

年度末が近づくと、年度単位で行っている定期予防接種の期限も近づいてきます。

もっと早く接種しときゃいいのに、と言ってもしょうがないですが、ともかく駆け込み接種が多くなります。

なかでも重要なのは、就学前の年度(年長児)で接種する、麻しん/風しん混合(MR)ワクチン第2期接種です。

そしてこのMRワクチンが、昨年から品薄です。

原因は、武田薬品におけるワクチンの不具合(力価不足=効かない)で、まだ解決していないようです。

そのあおりを受けて、第一三共のMRワクチンもやや品薄になり、出荷が少し制限されています。

この状況はちょうど、先日書いたおたふくかぜワクチンの問題とそっくり、というか真逆です。

おたふくでは、第一三共のワクチンに不具合が出て出荷を停止したため、武田の方にしわ寄せが来ています。

当院で以前MR1期を接種した、今は年長のお子さんで、2期の接種歴の無い方を検索してみたら29人いました。

他院で接種したり、転居した方もいるかもしれませんが、単に未接種(接種忘れ)の方もいるはずです。

そういう方々には、接種期限が迫っていることを連絡した方がよいのかもしれません。

しかしワクチン不足のいま、2期の未接種者を救済するよりも、1期のお子さんへの接種の方が優先でしょう。

当院で乳児期にワクチンを接種して、いま1歳なのにMRワクチンが未接種の方を検索したら27人いました。

このうち、1歳後半のお子さんは12人。こういう方には、念のため連絡を取った方が良いのでしょうか。

でもそれよりも、すでに接種を予約済の方のワクチンこそ、最優先で確実に確保すべきでしょう。

製造元が限られるワクチンは、様々な要因で急に不足します。対象年齢になったらすぐ接種することです。