機上の空論ではなかった

機窓(飛行機の窓)から島が見えると、それが何という島なのか、どうしても確認したくなりますよね。

そんな時のために、機内で私はいつも、スマホの「フライトレーダー24」というアプリを立ち上げています。

搭乗機の便名を入れておけば、現在地が刻々と地図上に表示され、飛行高度や速度などのデータも出ます。

これが可能なのは、機内Wi-Fiが使えるからです。大手航空会社の国内線では、多くの機材で無料で使えます。

ただフライトレーダー24は地図がやや貧弱なので、詳しく調べるためにGoogleマップも併用したりします。

機内でもGPSが普通に使えるので、Googleマップ上に現在地がおおむね正確に表示されます。

つまり地上と同様に機内でも、Wi-FiでつながったGoogleマップとGPSの情報が連動しているわけです。

この機内Wi-Fiは、機体上部のアンテナから静止衛星を介した通信によってネットに接続しています。

静止軌道は地上3万6千キロと高く、通信はしばしば不安定で画像の送受信も遅いし、動画は無理ですね。

と思ってきたのですが、「SpaceX」社の「Starlink」の導入で、機内Wi-Fiは劇的に改善するかもしれません。

Starlinkの衛星はすでに7千以上が低高度の軌道を周回しているとか。いつの間にそんなことしたんですか。

イーロン・マスク氏の野望は、全地球上で超高速・低遅延の通信環境を構築(支配)しようというものです。

衛星の数はさらに数万まで増やすと。これでもう、誰かに海底ケーブルを切断されても大丈夫ですね。

最近ユナイテッド航空が、Starlinkの全機導入・無料接続をぶち上げました。この機内は快適でしょう。

日本の航空会社も早く追随して欲しいですね。イーロン・マスクの軍門に降るのはもう、しょうがないとして。