電気自動車はエアコンが弱いというジレンマ

電気自動車(EV)の弱点はいろいろありますが、この時期、いちばん身にしみるのは暖房の効きの悪さです。

車内温度を急速に上げるパワーは、ガソリン車には勝てません。

その欠点を補うべく、シートやステアリングには強力なヒーターが入っています。体感温度を上げるわけです。

なので毎朝の出勤時は、足元は冷えているのにお尻と手だけはやたらポカポカというギャップに苦しみます。

タイマーでエアコンを起動しているので、出発前に車内は暖まっています。でも足元がなかなか暖まりません。

ガソリン車の暖房はエンジンの熱を利用できますが、EVは純粋に電力だけで暖めます。

いうなれば、ガスファンヒーターとエアコンの違いでしょうか。

EVはバッテリーをヒーターで暖めているので、その熱は暖房に利用しているそうですが、やはり弱いですね。

なにしろバッテリー容量がEVの航続距離に直結するので、むだに電気を使えない事情もあるのです。

考えてみると家も、オール電化だと何かとパワーの弱さを感じる局面がありますよね。

なによりも風呂のシャワーが弱い。エコキュートには、ガス給湯器のような熱とパワーは望めません。

IHクッキングヒーターも、出力を上げれば強いのでしょうけど、ガスの炎の強さには勝てません。

電気がクリーンなのは消費現場(家や車や道路)だけの話で、発電所まで遡ればクリーンとは言えません。

なので私は、環境を考えてEVを選んだつもりはありません。単に、動力性能(加速性)に惹かれたのです。

そのモーターの爽快なトルクを感じながら、エアコンが弱くて震えて運転してる現状って、どうなんでしょ。