「2025年問題」の年になりましたが

「2025年問題」という名称が象徴する、その2025年になりました。

多くの人口を抱える「団塊の世代」が、すべて後期高齢者(75歳以上)になる年だといいます。

しかし、その世代が74歳でも73歳でも本質は変わらず、日本はとっくに「超高齢化社会」の真っただ中です。

すでに、医療や介護や年金や、すべての雇用や消費など、社会・経済に影響する大問題が起きています。

抜本的には生産年齢人口を増やさなければ解決しませんが、残念ながら少子化も進んでいます。

20年も30年も前から分かってたのに、指をくわえて見ていたかのような結果になったと言わざるを得ません。

医療者(とくに内科系開業医)としてできることは、まず、生活習慣病や感染症を減らすことでしょうか。

健康寿命を延ばせば、医療・介護費用を減らせるはず。政府はもっと健康増進や予防医療に力を入れて欲しい。

たとえば禁煙は絶対です。禁煙外来で使う経口禁煙補助薬の、一刻も早い流通再開を期待しています。

厚労省の少し前の資料を見ていたら、「たばこの値上げの意義」として3つあげていました。

(1)成人の禁煙を促し、青少年の喫煙防止にも役立つ

(2)喫煙率の高い低所得者層の禁煙を促進し、健康格差を縮める

(3)ニコチンの依存性により税収の増加も期待できる

少々問題のある記述ですが、本音なんでしょうね。じゃあ早く、欧州並みの価格と税率にすればいいのに。