修学旅行と急病

インフルエンザが増えています。当院の発熱外来では過去1週間で17人陽性だったので、注意報レベルです。

同時期に、コロナもマイコプラズマも溶連菌も手足口病も胃腸炎も出ていますが、インフルには及びません。

成人にも子どもにも多く、いちばん感染が拡大しつつあるのは学校です。

インフルを発症して修学旅行に行けなくなるお子さんが、何人も出始めています。ガッカリですね。

「でも現地で発熱したらもっと大変でしたよ」と親御さんを慰めると、「ですよねぇ」ということになります。

旅行中に発病したら、保護者が迎えに行かなければなりません。それが長崎でも京都でも東京でも、です。

近年の修学旅行では親のお迎えが当たり前のようですが、私が子どもの頃には無かったルールですね。

旅行先で集団行動を離れた子を看病するための人員(教員)が割けないのでしょうけど、親も大変です。

海外に行く学校も増えていて、そんなときのお迎えはどうするんだろうと、以前から心配していました。

台湾への修学旅行を控えた子の親御さんに尋ねてみると、学校からお迎えの話は出ていないとのこと。

さすがにそうですか。費用や時間はもちろん、そもそも親がパスポートを持っていない場合もあるでしょう。

でも万一の事を考えると、子どもが海外に行くときは、親もパスポートを作っておくべきかもしれませんね。

なお、学校は「学校旅行総合保険」に入っているので、保護者の救援旅費や宿泊費等は保険で補償されます。

保護者2名の往復交通費とホテル代(14日限度)や、生徒の帰宅のための交通費などが補償対象だそうです。

逆に言えば、旅先での医療費は補償外。海外旅行(とくに米国)では、むしろこの点が大問題でしょうね。