マイコプラズマ流行拡大中

マイコプラズマの定点あたり報告数が2.0となり、過去最多を4週連続で更新したと報じられています。

過去一週間の、マイコプラズマ感染者が平均2人だということですが、当院の場合、現在これが5人です。

休日診療をしていると発熱患者の受診が定点医療機関よりも多く、当院は流行を常に先取りしているのです。

潜伏期がコロナやインフルに比べて長いので、いま周囲にマイコプラズマがいなくても油断できません。

咳がかなり長引いて熱が上がったり下がったり、そんなお子さんの中にマイコプラズマ感染者がかなりいます。

「肺炎マイコプラズマ」というのが病原体の正式な名称なのですが、必ずしも「肺炎」になるとは限りません。

むしろ「気管支炎」のことが多く、言うなれば「肺炎マイコプラズマ気管支炎」という病状です。

重症化することもあるので、診断が付けば私は、マイコプラズマに効く抗生剤を処方することが多いです。

扁桃炎や中耳炎でよく使う抗生剤はあまり効かないので、マイコと判明したら薬を変える場合があります。

一方で、最近は耐性菌も増えているので、病状が軽いケースでは抗生剤は使わないこともあります。

コロナやインフルよりも長い間感染力が続きます。登園・登校の基準は日数ではなく病状次第かもしれません。

当院では精密な迅速検査を行っていますが、検査機器が1台しかなく、流行期のいま少々てんてこ舞いです。