飛行機のお尻から煙

「離陸前の旅客機から煙が吹き出す」というトラブルが、那覇空港で起きました。ANAの羽田便です。

機体最後尾にある、補助動力装置(APU)に、漏れたオイルが混入して燃えたための煙だったようです。

見かけほどの重大な事案ではなく、エンジンや機体にも影響はないとのこと。

とはいえ、飛び立つ直前の飛行機から煙がモウモウと上がるのは、恐怖以外のナニモノでもないでしょう。

煙は機体の最後尾から後方に流れたので、乗客からはあまり見えていなかったのが幸いでした。

もしもその煙が、風向きが悪くて機体の方にたなびいてきていたら、機内は大騒ぎになったかもしれませんね。

乗客の誰もが、正月に羽田で起きた衝突炎上事故の映像が思い起こしてしまうでしょうから。

当該機は整備後にそのまま運航に使用されたようです。さっき煙を噴いた飛行機なので不安はありますよね。

APUは「Auxiliary Power Unit」の略で、Auxiliaryは「補助」の意味です。

推進用のメインエンジンが動いていないときにだけ稼働する、空気圧・電力供給用のジェットエンジンです。

今回のBoeing777だと、お尻がシュッと縦長になっていますが、あの横に吹き出し用ダクトがあります。

ところで、Auxiliaryを略した「AUX」という名称の「ジャック(差込口)」が、AV機器などにありますね。

昔のオーディオブームの頃、アンプのAUXは「自由入力端子」のような存在で、なにかと重宝していました。

当時(中高生)の私はそのAUXの正式な読み方がわからず、とりあえず「アウックス」と呼んでいました。

辞書を引きもせず、近年まで自己流の読み方で生きてきましたが、特段の不便を感じたことはありません。

いま、ググればすぐ正しい読み方がわかる時代になりました。でもそれも情緒が無いですよね。