誕生日ランキング

私と同じ誕生日(9月17日)の方が、先日偶然2人も受診されました。これは奇跡なのか、検証が必要です。

で、当院のデータベースで検索してみたところ、私と同じ誕生日の患者さんが132人もいるじゃないですか。

考えてみると、登録患者が約3万8千人ほどいるので、同じ誕生日の人が約100人ずついる計算になりますね。

なんだ、そういうことか。とは言え、日付によるばらつきがあるにしても、132人はちょっと多くないですか。

同じ誕生日の患者さんの人数の「期待値」は、38,000/365.25=104人。やはり132人は多いでしょう。

もしかすると「特異日」のようなものがあるのでしょうか。計画分娩の際に好まれる日とか嫌われる日とか。

まず思いつくのは大晦日と元日ですが、それぞれ83人と122人でした。

昭和の時代までは、大晦日に生まれても元日生まれとして届け出る人がいたとも聞きます。

にしても、元日生まれもそれほど多くはなく、それだけでは説明がつきません。

4/1生まれの102人に対して、4/2は134人とかなり多い。早生まれとなるのを避けられた可能性もあります。

2/29生まれは13人。期待値26人としても、すごく少ない。嫌われてる感じがします。ちなみに3/1は114人。

このような「誕生日別人口ランキング」を、その信憑性はともかく、あちこちのサイトが取り上げています。

大晦日も元日も、年末年始の6日間はすべてランキング下位のようで、これは私の分析とは異なり意外です。

4/1と4/2の関係や、2/29が期待値よりも少ないのは、当院のデータベースと同じ結果のようです。

厚労省の統計では、出生が最も多いのは9月のようです。私と同じ誕生日の人が多いのも、納得です。

キャッチアップ接種、来月からでも間に合います

HPVワクチンの駆け込み接種が増えています。昨日と今日で14人のキャッチアップ接種をしました。

全3回の接種を標準的な間隔で行うと6カ月を要します。年度内に終了するには今月中の接種開始が必須です。

ただし「標準的」ではない、もっと短い接種間隔でもキャッチアップ接種として認められ、公費負担です。

その、規定上最短の接種間隔は、1〜2回目の間隔が1カ月、2〜3回目の間隔は3カ月です。

したがって、本当にギリギリ期限に間に合う接種開始期限は11月、ということになります。

それに間に合わなくても、年度内に2回目まで接種できればそれらは公費で、3回目だけが自費となるはずです。

朝は涼しくなりましたが、日中の日差しはまだ強く、今日の発熱外来で私はは少し日焼けしました。

一般外来と予防接種の間に、まだしばらくは発熱外来が食い込んできそうです。陽性者もまだ毎日出ています。

手足口病は途切れないし、溶連菌感染もくすぶっています。RSウイルス感染はむしろ増えつつあります。

そんな中で来月からは、コロナワクチンやインフルエンザワクチンの定期接種も始まります。

コロナには、それぞれ特徴のある5種類のワクチンがあり、インフルにはフルミストが参入します。

毎年、10月の臨床現場は混沌としてきます。手違いの無いよう、万全の準備をして臨まなければなりません。

でもとりあえず声を大にして言いたいのは、HPVワクチンのキャッチアップ接種はまだ間に合うということ。

インフルエンザワクチン、接種を始めました

インフルエンザワクチンの接種は、ネット予約の受付を今週日曜に開始し、接種は本日から始めています。

当院では、インフルエンザワクチンの接種予約は、原則として専用のサイトで受け付けています。

毎年千数百人の方へ接種しており、予約を全部電話で受け付けていたのでは窓口がパンクするのです。

コロナ禍以来、発熱外来とワクチン接種との動線や時間帯の分離については、とくに意識しています。

たとえば、ある1日の昼休み以降ラストまで全部をワクチン接種にあてると、時間帯分離としては理想的です。

そこで、ワクチンを入荷して最初の土曜日である今日の午後を、ワクチン接種専用の時間帯としてみました。

同様に、来月の土曜の午後にも、とくに午後4時以降に、インフルワクチンの予約枠を集中的に作りました。

ただ、予想外だったのは、現時点ではまだ、予約枠があまり埋まっていないことです。

今日のように9月のうちに接種をする方もいる一方で、全体的には出足が遅い印象があります。

昨今のインフルエンザの「季節性」が不明瞭になってきたことが、その理由のひとつかもしれません。

ワクチンの効果は「5カ月間続く」といわれますが、いったいどの5カ月に的を絞るべきなのかがわからない。

今接種すれば2月いっぱいの効果しかないと思う人は、あと1,2カ月後に接種を計画するでしょう。

1月〜3月に最大の予防効果を得たい、例えば受験生の方なら、12月前半頃の接種が良いのかもしれません。

あるいは、予防効果の強さと持続時間で定評のある、経鼻ワクチン<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-4739.html" target="_blank" title="「フルミスト」">「フルミスト」</a>も選択肢でしょう。

フルミストはさいわい、来週には供給されることが決まりました。ただし、当院の導入時期は未定です。

最新情報は予約サイトでお知らせしますが、たぶんその前に、当ブログで先行告知(リーク)するでしょうね。

石破新総裁誕生

いや〜、面白かったですね、自民党総裁選。最後はまさに、鳥肌の立つようなどんでん返しでした。

休診日の今日は、選挙戦の実況中継をずっと、テレビの前に根が生えたように座って見入っていました。

誰が言ったか、「無能、極右、不人気」の三つ巴の混戦模様。

無能はダメだし極右も怖い。で、不人気の方は有能でバランスもとれてるけど、党内主流派に嫌われている。

党員・党友票の開票状況では進次郎氏の票が足りず、決選投票には残れそうにない雰囲気になって来ました。

「進次郎ダメっぽいね」

家事のためにリビングに出入りしている家人に、私が最新情報を伝えます。

その党員票で高市氏が大躍進、議員票は石破氏とは大差をつけてます。決選投票の結果がほぼ見えてきました。

「こりゃ高市さん勝ったね。ついに女性総理の誕生やね」

家人がまたリビングに現れたとき、私は選挙戦の結果予測をそのように速報しました。

勝ち馬に乗ろうと高市氏への議員票が上積みされて、決選投票では1回目以上に票差が開くと私は思いました。

ただ、投票前の石破氏の演説は違和感無く聞けましたが、高市氏は言いよどみが多く内容も空っぽでした。

で、蓋を開けてみたら、石破氏の逆転勝利です。彼の「ルールを守る」という言質が利いたのでしょうか。

最後の最後で石破氏側に流れた議員票が、政治改革を推し進める力になれば良いですね(個人の希望です)。

超久しぶりの、つるくり食事会

10月1日の開院記念日(17周年!)を前に、つるはらクリニック職員の食事会を催しました。

開院当初は、この記念日のみならず、忘年会だとか新年会だとかその他の名目で、よく食事会をしていました。

しかし、熊本地震の頃からかその頻度が激減し、コロナ禍以降はゼロになっていました(BBQを除きます)。

いい加減にそのコロナから離れたいところですが、当院ではまだ、コロナを疑う受診者が途切れません。

もうしばらくの間、職員の皆様にも、緊張感のある発熱外来診療に携わっていただきたいと思います。

さて、久しぶりの会場に選んだのは、熊本の皆さんならよくご存じの「城見櫓」です。

市民病院勤務時代などに何回か来たことがありますが、熊本城がよく見えて、ロケーションは最高ですね。

食事会の詳細は割愛しますが、ライトアップされて青白く光る熊本城が綺麗でした。

熊本と言えば熊本城。それが良く見える、眺望の良いマンションの広告が、ときどき郵便受けに入っています。

でも考えてみたら、熊本城を毎日見ててもそのうち飽きませんか。だって動きがないし。

それなら私は、空港のそばに住みたいですね。何しろ動きがある。飛行機の離着陸を飽きずに眺められます。

休日には、ボーッと飛行機の離着陸を見ながら、ビールを飲んだり何か食べたりして過ごせそうです。

いやたぶん、あの飛行機はどこから来たとか機材は何かとか、調べ物で忙しいかもしれませんが。

キャッチアップ睡眠

HPVワクチンの「キャッチアップ接種」については、当ブログでもたびたび書いています。

「キャッチアップ(catch-up)」とは、遅れを取り戻すために追い上げることですね。

睡眠不足(睡眠負債)を解消するために日頃よりも長く寝ることを、「キャッチアップ睡眠」といいます。

例えば週末(休日)に朝寝坊することが、キャッチアップ睡眠に相当するかもしれません。

キャッチアップ睡眠が心臓血管疾患のリスクを低下させることが、最近の研究で明らかになりつつあります。

まあ、そうでしょう。寝不足が続いて心身のストレスが溜まれば、良いことは何もありません。

一方で、避けられない睡眠不足に備えて、あらかじめ長く寝ておくことを「寝だめ」といいますね。

「寝だめはできない」というのが定説ですが、私はそうは思いません。

日頃は睡眠不足の自覚がない人が、翌日の徹夜に備えるなら、前の晩に長く寝ておくことは効果的でしょう。

これは単にキャッチアップ睡眠なのかもしれませんが、本人の自覚としては寝だめです。

さて現実はどうかというと、少なくとも私の場合、睡眠負債がなかなか解消されない事情があります。

まず、次の日に朝寝坊ができると思うと、休前日には夜更かししてしまいます。早く寝りゃいいのに。

ところが覚醒する時刻は、仕事の日も休日も、目覚ましを切っていても、5時45なんです。体が覚えてる。

つまり、前夜に夜更かしした分、休日の方が睡眠時間がかえって短いという逆説的なことになるのです。

ただし休日は、覚醒しても起床せず、ベッドの上でClubhouse聞きながら、7時過ぎまでゴロゴロしています。

覚醒してもゴロゴロ、起床してもぼんやり過ごすので、気持ち的にはキャッチアップできている気はします。

トイレでスクワット

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-4730.html" target="_blank" title="朝晩の腹筋運動">朝晩の腹筋運動</a>は、2週間以上続けています。意地でもやめられません。飛行機内でもやりました。

10回を1セットとして2セット。それを寝る前と起床時にやってます。1日トータル40回ということです。

さらに同時期に始めたのは、トイレ(小)の時にできるだけ腰を落として用を足す「トイレスクワット」。

何度も屈伸するのではなく、そこ30秒程度の排尿中にただずっと中腰になるだけですが、そこそこ効きます。

自宅と職場での小用時に行うので、1日トータル7,8回?でしょうか。空港などの外出先ではやりません。

このことを家人に言ったら、「大」のときにもやれば、との提案。それって究極のスクワットじゃないですか。

便座に尻を付けずに浮かして用を足すわけでしょ。厳しいですね。ヘタをしたら粗相をしちゃいますよ。

いや待てよ。便座を上げた状態でしゃがめば、強制的にこの態勢になりますかね。まさに背水の陣。

そのエア便座的な体位に慣れておけば、外出先のトイレで、便座の清潔度に不安があるときに役立ちそうです。

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-4738.html" target="_blank" title="先日のメキシコ旅行">先日のメキシコ旅行</a>では、なぜか妙に快便で、ていうか多便・頻便で、現地のトイレを何度も利用しました。

そこで苦労したのは、便座ではなくトイレットペーパー。色んなタイプの「ホルダー」に出くわしました。

(1)通常型ですが、少し引っ張っただけでロールが軸から外れて、床に転がりました。しかも2回繰り返し。

(2)円盤状で、横っちょから引っ張り出す方式。手を伸ばさないと届かないぐらい遠くて、つりそうになる。

(3)円盤の中心から引っ張り出すタイプ。ヒモ状のペーパーが出てくるので、いちいち広げる必要あり。

トイレの個室の壁やドアは、床上30cm以上あいているので、隣人や前を歩く人の挙動などが丸わかりです。

保安上の理由らしいですね。外国では当たり前かもしれませんが、日本人の感覚としては、落ち着きませんね。

機内で寝間着に着替える

飛行機の、とくに国際線に乗ったときは、可能であれば機内ではルーズな服装に着替えたいものです。

そのまま寝ることになるわけだから、見た目が恥ずかしくない範囲で、寝間着になるような衣類が良いですね。

ちなみにいま「寝間着」と書きましたが、本来は「寝巻」の方が正しい、という記事を読んだことがあります。

【寝巻】寝るときに体にまとう(巻く)衣類

【寝間着】寝間(寝る部屋)で着る衣類

前者は寝るために着るもの、後者は寝る場所で着るもの、であるなら、機内着は寝間着と書くべきでしょう。

さて、どこで着替えればよいか。機内の化粧室が着替えに適しているかどうかは、機材等によって異なります。

狭くて不潔っぽい床の、着替え用の足台(お立ち台)が装備されていないトイレは、ちょっとイヤですね。

先日のメキシコ往復では、私は機内が暗くなってから自分の座席で着替えました。往路はうまくいきました。

でも復路では、暗くなったと思って着替え始めたらその真っ最中に、CAさんがフルーツを持って来たのです。

下半身が下着だけの状態だったので、慌ててブランケットで下腹部を隠しましたが、太腿は丸出しでした。

こんな醜態をさらすのを防ぐために、ラップタオルを使って着替えるのはどうですかね。かえって変ですか。

ラウンジ等で着替えてから搭乗する手もありますが、その場合でも結局問題となるのは、着陸前の着替えです。

トイレが混み合う時間帯なので、他の乗客の迷惑を考えても、あまり長時間トイレを占有したくはありません。

その意味もあって、私は自分の座席で着替えるわけですが、到着前の着替えはけっこう苦労します。

座席で「寝間着→ジーパン」に着替えるのって、かなり窮屈でアクロバティックなことになるんですよね。

キャッチアップ接種の期限を撤廃してはどうか

HPVワクチンの「キャッチアップ接種」の接種率は、まだまだ低いようです。

その接種期間が来年3月末で終了します。3回分の接種を標準的に行うためには、今月中の接種開始が必要です。

実は制度上は、11月中の接種開始でもギリギリ間に合うのですが、その裏技を最初から狙わないでください。

さて今回のキャッチアップ接種は、「(定期)接種する機会を逃した」方を救済するための措置です。

なぜ「逃した」かといえば、一部メディアによる誤情報によって、副反応への過剰な懸念が煽られたからです。

さらに、慌てた国が積極的勧奨を差し止めたことが、この誤情報にお墨付きを与えた形になってしまいました。

このワクチンは世界中で以前から広く接種が行われており、その有効性と安全性は十分に立証されています。

しかし日本は当時、子宮頸がんを予防するメリットよりも、副反応のデメリットの方を重要視したのです。

これを極論すれば、「副反応から逃れるためなら子宮頸がんになってもかまわない」ということになります。

いまキャッチアップ接種率が低迷しているのは、「副反応報道」のトラウマがあまりにも強かったからです。

そしてそれが「誤情報」であったことを周知する努力が、国にもメディアにもメーカーにも足りないからです。

今後徐々に接種率が上がるとは思いますが、キャッチアップ接種を今年度で終えるのは早すぎます。

先進諸国は、子宮頸がんの撲滅に向かっています。英国は2040年、豪州は2035年を撲滅目標としています。

日本でも子宮頸がんで亡くなる女性をなくしたければ、まずはキャッチアップ接種の期限をなくしましょう。

新型コロナワクチン、5つのどれにする?

「こみなてぃ すぱいくばっくす だいちろな ぬばきそびっど こすたいべ(かな)」

コロナ退散の呪文ですうそ。来月から国内で使われることになる、5つの新型コロナワクチンの販売名です。

メーカーは順に、ファイザー、モデルナ、第一三共、武田薬品、Meiji Seikaファルマ。

このうち「ヌバキソビッド」だけが「組換えタンパク」ワクチンで、他はみな「mRNA」ワクチンです。

組換えタンパクワクチンは不活化ワクチンの一種なので、mRNAワクチンに抵抗ある方の選択肢となります。

日本では武田薬品が製造していますが、開発したのは米ノババックス社。

「コスタイベ」だけが、来月から新たに供給される新開発のワクチンで、しかも臨床導入は日本が世界初。

他のmRNAワクチンとは異なり、「レプリコンワクチン」と呼ばれる自己増殖型のmRNAワクチンです。

少量の接種でも体内で増殖して十分な抗体が持続的に作られますが、逆にそれを懸念する考え方もあります。

製造販売するのはMeiji Seikaファルマですが、開発したのは米アークトゥルス・セラピューティクス社。

「ダイチロナ」だけが、第一三共が開発した「純国産」のワクチンです。

「Daiichi-Sankyo Corona vaccine」から「Dai-chi-rona」と命名したのも国産ゆえ。ダサいですが許します。

先行するコミナティなどとは異なり、スパイク蛋白の受容体結合部位のみをコードしたmRNAワクチンです。

mRNAが小さい(短い)ので、製造管理が容易で変異株への対応も早いという特徴があります。

「コミナティ」と「スパイクバックス」は経験済のワクチンなので、接種する側としても安心感があります。

なので当院では、今回は慣れたワクチン(コミナティ)で臨むことにしております。冒険心がない?