「サル痘」改め「エムポックス」が、一部の国でまた感染拡大しているとのこと。気になりますね。
「ツイッター」改め「エックス」と似ていることも気になります(なりませんか)。
サル痘(Monkeypox)という呼称が誤解や偏見につながるから変えようなんて、まったく猿に失礼な話です。
「Monkey」の頭文字だけ残して「Mpox」にするという、その中途半端なやり方もどうかと思います。
ただ、WHOが9年前に示した指針に基づいいた、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1331.html" target="_blank" title="動物愛護の精神からの名称変更">動物愛護の精神からの名称変更</a>の側面もあるかもしれません。
エムポックスの原因ウイルスは「ポックスウイルス」の一種で、他に似た様な感染症がたくさんあります。
「牛痘」「豚痘」「ラクダ痘」「ヒツジ痘」「ヤギ痘」なんてのもありますが、名称はどうするのでしょうね。
「水いぼ」もこの種類のウイルスによる疾患ですが、「水痘」とは言いませんね。それはまた別の感染症。
その「水痘(水ぼうそう)」を英語で「Chicken pox」といいますが、病原はヘルペスウイルスの一種です。
「chicken」からくる誤解や偏見を防ぐために「Cpox」に名称変更しよう、という話はなさそうです。
さてエムポックスですけど、この2年間で、すでに国内でも200人以上の発生があるんですね。
水痘とは異なり、顔や手足や口や肛門周囲に発疹ができやすいということで、まるで手足口病じゃないですか。
予防にはワクチンが有効だといいます。海外では不活化ワクチンが用いられていますが、日本では未承認。
日本でエムポックス予防に使えるのは、KMB製の生ワクチン「乾燥細胞培養痘そうワクチンLC16」です。
その接種手順ガイドには、「二又針で15回を目安として少し血がにじむ程度に圧刺する」とあります。
結局「種痘」ですか。ちょっとこれは、有事の際に接種者となるのは荷が重いというか、躊躇しますね。