大雨より猛暑の方がマシ、と大雨の日には思う

西日本の各地で警報級の大雨が降りました。熊本でもひどい雨でしたね。

今朝ちょうど豪雨の中を車で出勤したら、ワイパーの速度がMAXでも前方がぼやけてよく見えませんでした。

で、気が付くと、メガネをかけるのを忘れてたんです。そりゃ見えんわい。あ、これは内緒の話ね。

職場には診察用のメガネがあるので大丈夫。ボンヤリとした視界の中で診療をしたわけではありません。

そんな雨の日の発熱外来は手間がかかる上に、今日は陽性者が異様に多くて驚きました。

周辺の企業・事業所ではあちこちでクラスターが発生し、近隣の学校では学級閉鎖や学年閉鎖まで出ています。

熊本市の定点あたり報告数(6/24〜30)は、第1位が手足口病の12.19ですが、2位はコロナの10.04です。

溶連菌感染やヘルパンギーナや感染性胃腸炎よりも、コロナの方がずっと流行しているという状況なのです。

さらに言えば、手足口病は視診で診断が確定できるので、医療機関を受診すれば確実に把握できます。

ところがコロナは通常は検査が必要で、しかも検査料がバカ高く、検査どころか受診自体も敬遠されがちです。

なので実際のコロナの感染者数は、手足口病の2倍3倍以上かもしれません(個人のテキトーな印象です)。

コロナと診断された方で、とくにご高齢の方や基礎疾患のある方の中には、「特効薬」を希望する方がいます。

当院でそのような方に処方している治療薬は「ラゲブリオ」です。5日間服用する、かなり高額な薬です。

昨年9月までは無料でしたが、10月から公的支援が減らされて9千円になりました(3割負担の場合)。

それでもショックなのに、今年4月からは公的支援が完全になくなり、3割負担では約28,200円と超高額です。

驚くべきことに(予想通り?)、最近の検証でラゲブリオには入院や死亡のリスク軽減効果が無いことが判明。

この結果を受けて、ラゲブリオはコスパが悪いという理屈で、薬価が今月から少し引き下げられました。

これで患者負担は2千円ぐらい安くなりましたが、効果が少ないから安くなった薬って、勧めにくいですよね。