梅雨寒の折、ご自愛ください

自宅の太陽光発電システムが、少し前から故障していたようです。九電からの連絡で気付きました。

お宅、最近まったく発電してませんけど、故障じゃないッスか、と。

さっそく住宅業者に連絡しようとしたら、ちょうど休業日じゃないですか。しょうがない、後日電話しよう。

ところがこのような事はうっかり忘れるもので、次に思い出したのは、また同じ曜日。つまり休業日。

以後、なぜか1週間周期で忘れたり思い出したりを繰り返し続けて2カ月経ちました。

今日ようやく業者に連絡がとれたのですが、すでに梅雨入りして太陽光は弱まっています。

つい先日まであれほど日差しが強かっただけに、逃がした電力は大きかったですね。

時期を同じくして温水器(エコキュート)も、故障はしてないのですが買い換え時期だと連絡を受けました。

急に故障したらどないしますの、困りまっせ、とのご指摘。いま見積書を眺めて検討(フリーズ)中です。

先日から故障しているガレージのシャッターは、来週には修理が行われる模様。

そのシャッターのせいで痛めた私の<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-4642.html" target="_blank" title="「ヘバーデン結節」">「ヘバーデン結節」</a>は、6日間のテーピングで痛みがほぼ治まりました。

今後何か力仕事をするときには、従来の腰・肩・手首以外に、指にも気遣う必要が出てきました。

まあ家も住人も、それぞれ老朽化しておるわけです。まさしく「自愛」の日々です。

院長室の飛行機グッズ

パラダイス山元氏がプロデュースしたTシャツが届きました。図柄はソリマチアキラ氏の楽しいイラストです。

実はこのTシャツは、ANAの機内誌「翼の王国」6月号の<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-4219.html" target="_blank" title="山元氏のコラム">山元氏のコラム</a>の、挿絵の中の人物が着ています。

そういう「内輪ウケ」狙いの超限定品のTシャツでもあるわけですが、実は賞味期限は今月いっぱいです。

なぜなら、そのTシャツを着てANAに乗り「ほら機内誌と一緒」とCAさんに言えるのは今月だけだからです。

残念ながら私は、今月はもう飛行機に乗る予定がありません。

なので来月以降にいつか搭乗する時に、わざわざ「翼の王国」6月号を持ち込むべきかどうか、悩んでいます。

そこまでしてもCAさんの反応が乏しかったら、かなり恥ずかしい思いをすることになるからです。

先日、岩国–那覇便に乗ったとき、頼んでもいないのにCAさんから「ぷにゅぷにゅひこうき」をもらいました。

これはANAの飛行機を模した柔らかい素材のおもちゃで、機内で子ども相手に配っているものです。

私が「そらっち」というANAのマスコットを<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-4357.html" target="_blank" title="リュック">リュック</a>に下げていたので、子どもっぽいオヤジと思われたのか。

ANAのモデルプレーンやぬいぐるみたちが、最初は自宅に多数あったのですが、いまでは皆、院長室に居ます。

自宅に置いていても、孫たちすらそれらに興味が無いらしく、ついに撤収した次第です。

おかげで院長室内が飛行機グッズで溢れつつありますが、まあそれも悪くないかなと、眺めています。

学校健診における着衣・脱衣問題

学校健診において、診察時の脱衣等を巡る問題が起きている中、今日は小学校5,6年生の健診に行きました。

医学的な必要性があるとしても、プライバシーや子どもたちの心情への配慮も、考えなければなりません。

その「配慮不足」ととられる行為がSNSから発信されて拡散し、問題化しやすい時代になったのですから。

小学校でも、高学年の女児の場合は着衣の上から診察する方法もありますが、聴診の精度にやや難があります。

そこで例年は、伸縮性のある体操服を着せて、それを捲り上げずに、下の方から手を入れて聴診してきました。

問題は5年生です。5年生は脊椎側彎の視診が必須事項なので、肩から背部から腰部まで見る必要があります。

そのためには体操服を脱がせなければならず、背部を完全に露出しても胸部はできるだけ隠す工夫が必要です。

この点を私が医師会や学校側に確認したところ、市の教育委員会とも調整して一定の方針が決まりました。

それが「ラップタオル」方式。すでに活用している学校も多いようですが、私の担当校では初の試みでした。

恥ずかしながら私は、ラップタオルの存在を知りませんでした。水泳の時の着替えで使うモノなんですね。

そのラップタオルを前後逆に着けて、一番上のボタンだけ留めると、背部だけが露出できることになります。

やってみると、診察自体は目論見通り上手くいきましたが、やはりかなりの時間がかかりました。

児童は、保健室内の「着替室1」で服を脱いでタオルを巻き、診察を受け、「着替室2」に移動して着替えます。

私と養護教諭(女性)以外に、さらに2人の女性教諭が着替等を介助して、児童の不安を払拭します。

側彎症(の疑い)例は意外に多く、この診察法は取りこぼしの少ない良い手法だと思いました。

なお、今回は男児も原則としてラップタオル方式で診察しましたが、これはおおむね面倒なだけでした。

ヘルパンギーナと手足口病が地味に流行中

電カルのMacで「へ」と入力すると「ヘルパンギーナ」、「て」では「手足口病」に変換されます。

だいぶ前に辞書登録したものですが、最近は変換頻度が高くなったので、上位に現れるようになりました。

この2つの疾患は、咽頭結膜熱(プール熱)とともに、子どもの夏の感染症の代表例と思われてきました。

しかしコロナ禍以来、インフルエンザを筆頭に感染症の「季節性」がかなり乱れています。

ヘルパンギーナと手足口病は、近縁のウイルスによる感染症なので症状が少し似ていますが、異なります。

発症初期には区別が付きにくいことがありますが、口腔内の所見は比較的特徴的です。

ヘルパンギーナの発疹は軟口蓋に限局していて赤く、あるいは潰れて白く、ひどく痛々しく見えます。

手足口病の発疹は、咽頭や頬や舌や口唇などあちこちに散在しています。初期には舌だけのこともあります。

なお、発疹の数が数えられるレベルではなく、小さな赤い点々の集合体のようだと、溶連菌感染を疑います。

発熱してノドに赤い発疹が1個か2個だけ、という時は、ヘルパンギーナか手足口病か区別が付きません。

その場合は、現時点ではヘルパンギーナの疑いがあるけどすぐに下熱したら手足口病かも、と説明しています。

ときどき、手足口病なのに高熱が長引いたり、ヘルパンギーナなのにすぐ下熱する子もいたりします。

いずれも特別な治療薬はありませんが、溶連菌感染ならば話は違います。抗生剤治療が必要です。

いま流行している溶連菌感染の咽頭所見は典型的ではないので、怪しければ検査をするのが正解です。

という風に、咽頭所見に特徴のある疾患が、いまとても増えています。

コロナ禍の夏も5年目

暑い日が続きますが、熱中症の方よりも多いのは、やはり今日も感染症による発熱者でした。

日曜に受診するのは、急病の方ばかりではありません。日曜にしか受診できない生活習慣病の方もいます。

そういった(生活習慣病の)方は得てして、絶食で血液検査を行う場合があり、午前中の受診が必要です。

なので、あらかじめ午前中の枠を確保しておく必要があり、その分、新規の予約枠が減ることになります。

このことは以前も何度か書きましたが、最近発熱者が増えているので、日曜はまた混雑し始めています。

ひと頃は、発熱すればコロナかインフルの2択でしたが、いまはむしろそれ以外の感染者の方がメインです。

最近とても多いのは溶連菌感染や胃腸炎、ときどきアデノウイルス感染や手足口病やヘルパンギーナもいます。

でも圧倒的に多いのは、名も無い風邪です。もしくは、未検査なので詳細不明の発熱者でしょう。

症状や状況からコロナの疑いがあっても、コロナの検査をしない方が増えました。私も強くは勧めません。

出勤は下熱後にしましょうかね、ぐらいのアドバイスをしますが、もしもコロナならそれでは早すぎます。

乳幼児のコロナ検査(遺伝子検出検査)はやめました。6歳未満では検査の診療報酬が出なくなったからです。

いまや「ウィズコロナ」かと思っていたら、国の方針はこの春から「ポストコロナ」に舵を切ったようです。

マスクとガウンとフェイスシールドとキャップと手袋を着けて診察をするのも、そろそろ卒業の時でしょうか。

今日も炎天下の駐車場を汗だくで行き来しながら、この格好での診療も防護具の在庫限りかと思いました。

「ヘバーデン結節」

自宅のガレージの電動シャッターが突然、故障して動かなくなりました。

リモコンを押しても、ウンともスンとも反応しません。業者を呼んで調べてもらうと、基盤の不具合だと。

部品を取り寄せて修理できるまで、しばらくは手動で開閉してください、ということになりました。

ところが手動開閉モードに切り替えると、これがひどく重労働なのです。

電動メカとの摩擦の関係か、防犯のためか、はたまた老朽化か、とにかくシャッターが重い。やたらに重い。

シャッターには引っかかりがなくて、開け始めだけは指先に力を入れてこじ開けなければなりません。

この作業が指と腰にこたえます。そしてそれを3日続けた夜、寝ていると突然、右手の指に激痛が走りました。

翌朝見てみると、人差し指の第1関節が腫れて変形しています。曲げようとすると声が出るぐらいに痛い。

関節リウマチではなさそうです。あれは通常第2関節に、しかもたいてい左右両方に来ますからね。

私の指の腫れをよく見ると、第1関節の両側がボコッと膨らんで、節くれ立っています。

むむ、どこかで見たような。調べてみたら、私の指とそっくりの写真がたくさん見つかりました。

その名は「ヘバーデン結節」。シャッター操作は単に発症のきっかけであり、それが原因ではないのでしょう。

とりあえずテーピングして局所安静を保ったら、かなり痛みは軽減しましたが、さて、治るのか。

かつて「ドケルバン氏病」を完治させたときのように、今回もまた、ケナコルト注射の出番かもしれません。

「老齢年金」受給の準備へ

日本年金機構から「年金請求書」が届きました。もうそんな書類が届く歳ですか。まだ63ですけど。

正式には「特別支給の老齢厚生年金」の請求書のようですが、その「老齢」という字面がちょっとショック。

「特別支給」の年金というのは、65歳からの年金とは別に、64歳の1年間だけ受け取れる年金のようです。

通常の、65歳からの年金には、受給開始時期を「繰り下げる」と月々の受給額が増額する仕組みがあります。

70歳からの受給であれば42%増額、75歳からにすると84%も増えると、年金機構がしきりに勧めています。

繰り下げれば月々の受給額は増えますが、そのかわり当然ですが、受給開始以前には1円も受け取れません。

誰もが気になるのは、その「損益分岐点」ということになりますね。

すでに多くの方がご存じのことでしょうけど、その損益分岐点について、あらためて考えてみました。

仮に、受給額が年に150万円だとすると、75歳までに1,500万円、85歳までに3,000万円ほど受給できます。

これを10年繰り下げると、75歳までは0円、85歳までに2,760万円、となりますね(計算合ってますかね)。

簡易計算サイトによると、75歳からの受給開始なら、87歳以上生きれば「元が取れる」そうです。微妙です。

私はまもなく64歳ですが、男性の平均余命は20.25年なので、平均的には84歳が寿命ということになります。

繰り下げ受給の損得分岐点が84歳になるのは、年金を72歳から受給した場合のようです。

平均的な寿命(余命)であるなら、72歳以上にまで繰り下げると損をすると、そういう計算になりますか。

いくら考えても「正解」はありませんが、やたら繰り下げてもしょうがない、という認識でよさそうですね。

「定額減税」開始

当院の職員の給与や私の報酬は、私が毎月タイムカード等の情報を専用ソフトに入力して、計算しています。

驚いたことに、今回は所得税の欄に「減税前」と「減税額」の項目が加わっていました。

そうか、「定額減税」は今月分給与(来月支給)ではなく、今月支給分の給与から適用されるんでしたね。

そして今月中に減税しきれなかった場合は、来月も、再来月も、合計3万円に達するまで減税が続きます。

さらに年内に3万円に到達できないとなれば、残りは「調整給付」されることになります。

じゃあ最初から全員に全額給付すりゃいいじゃん、というありきたりのツッコミは控えておきます。

とりあえず給料の手取り額が増えるので、悪い気はしませんね。見かけ上は昇給した感じ(錯覚)になります。

まんまと岸田政権の小手先政策の術中にはまった私は、ちょっと浮かれた気持ちになってしまいました。

こうなりゃ将来の増税や社会保障費の負担増などはいったん忘れて、いまは昇給(錯覚)を謳歌しましょうか。

所得が多くて減税の対象にはならないであろう方も、事務処理の都合上、いったん減税処置が行われます。

そのかわり年末調整等でガッツリ納税させられるのでしょう。税務署は仕事がキッチリしてますから。

そういえば最近、結構な額の法人税が税務署から還付されました。

中間納付で払いすぎていただけの話ですが、何にしても、突然もらえるお金は嬉しいものですね(錯覚)。

学生の時、広辞苑の頁の間から、挟んだことをすっかり忘れていた1万円札を見つけた時の喜びに似ています。

「スマホ特定ソフトウエア競争促進法」成立

「スマホ特定ソフトウエア競争促進法」が、今日の参院本会議で可決、成立しました。

デジタルサービスの分野で優越的な地位にある巨大IT企業を規制して、市場の競争を促そうというわけです。

まあ狙いは理解できますけど、「巨大IT」っていうククリがねぇ。

Appleは儲けすぎかもしれません。でもAppleのおかげで、App Storeのアプリには一定の安心感があります。

今後はAppleの審査外のアプリがはびこるわけで、すべては利用者の自己責任ということになるのでしょう。

セキュリティ上の不安があるので、私は今後もApp Store経由のアプリしかインストールする気がしません。

でもアプリ会社からすれば、同じアプリをApp Storeと他のサイトとで併売することができるようになります。

Appleに認められた安心のアプリと同じものを、直販等で安く売ることができるようになれば朗報でしょう。

と書きましたがよく考えてみると、私はこれまで有料のアプリをインストールしたことがほとんどありません。

私が使っているのは、Apple純正以外では、銀行や地図や通販や航空会社などの無料アプリばかりなのです。

スマホというのは個人情報のかたまりですから、パソコン以上にセキュリティに気をつけたいもの。

得体の知れないアプリを私はインストール気にはなりませんが、今後のアプリ市場の動きは読めません。

今回の法律で、iPhoneのセキュリティ神話が崩れるかもしれないことが、Apple信者としては残念です。

溶連菌感染治療はシッカリと

「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」の今年の報告が、過去最多だった去年の報告数をすでに上回っています。

致死率が高いために、メディアはこの細菌を「人食いバクテリア」と呼んでいます。

これとまったく同じ菌が、通常はおもに小児に「溶血性レンサ球菌咽頭炎」を起こします。

劇症型とは感染経路は異なると考えられているので、咽頭炎が悪化して劇症型になるわけではなさそうです。

「咽頭炎」と書きましたが、咽頭炎だけでなく発疹を伴うことが多い感染症でもあります。

とくにいま流行しているのは、咽頭炎所見は比較的軽く、発疹の方がひどいお子さんが目立ちます。

ほぼ全身が真っ赤になっている、いわゆる「猩紅熱」の症状になっているお子さんも、今年は時々見かけます。

溶連菌感染は、いったん治っても保菌状態になることがあり、再発しやすい疾患です。

風邪を引いて免疫が低下したときに溶連菌感染が併発すると、症状は複雑で分かりにくい場合があります。

私が研修医から若手医師の頃、心臓外科の外来や病棟の患者さんの大半は<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2406.html" target="_blank" title="「僧帽弁狭窄症」">「僧帽弁狭窄症」</a>でした。

左心房と左心室の間にある「僧帽弁」が、石のようにカチカチに固く分厚くなり、開口部が狭くなる病気です。

この特異的な病気の原因は「リウマチ熱」であり、その原因は溶連菌感染です。

いまは見なくなった病気ですが、溶連菌感染が及ぼす影響(合併症)は幅広く、どれも避けたいものばかり。

しかしそれなのに、抗生剤を短期間だけ服用して治療をあっさり終了しているケースにときどき出会います。

当院では、少なくともお子さんには原則通り、ペニシリン系抗生剤を10日分飲んでもらうことにしています。

その後、尿検査も必ず行っています。何度も受診していただきますが、合併症対策なのでご了承ください。