診療報酬の改定によって今月から、6歳未満のお子さんのコロナの検査代が請求できなくなりました。
よって当院では今月から、6歳未満のお子さんには、原則としてコロナの検査は行わないことにしています。
皆様にはご迷惑をおかけしますが、その理由などを書きますので、ご容赦いただきますようお願いします。
6歳未満のお子さんに対しては、多くの小児科が「小児科外来診療料」という包括診療を行っています。
何か検査や処置などをしても、しなくても、診療報酬は「定額」です。検査代等は「包括」されているのです。
その定額料金は今月から少しアップして、初診の場合は604点(6,040円)、再診は410点(4,100円)です。
ところが、新型コロナは検査のコストが高く付くので、定額の範囲内では検査代がまかなえません。
そこで臨時的な取扱いとして、先月までは定額とは別枠でコロナの検査料を請求できるようになっていました。
たとえば遺伝子検出検査(PCR検査等)の場合、検査料700点(7,000円)を、上乗せすることができました。
当院で行っている検査キットの原価が1検体あたり約6,000円なので、まあ許容できる点数だったのです。
ところが今月から臨時的取扱いがなくなり、コロナ検査料は小児科外来診療料に包括されることになりました。
そのため、初診料6,040円か再診料4,100円の中から、6,000円の検査実費を工面する必要に迫られています。
これは無理筋です。ですがそれをわかった上での国の方針転換でしょうから、その意向を汲むしかありません。
つまり、コロナの検査はなるべく控えるようにと、とくに子どもはやる必要なしと、そういうことなのです。
よって当院では、検査の必要性がよほど高いとき以外は、子どものコロナの検査はやらないことにしました。
そして実際に、コロナ検査の必要性が高いと考えられる小児は、ほとんどいないのです。
当院の方針は国の意向(政策)に従ったものです。ご不便をおかけしますが、ご了承ください。