地震の予測は難しい

熊本地震から8年。

忘れたわけじゃありませんが、私の場合8年前の苦労の記憶は、コロナ禍を経てだいぶ薄れてしまいました。

もちろん地震で大きな被害を被った方々は、そうはいきません。いまも苦労や苦しみの中にあるのでしょう。

そして今年も、能登半島や台湾で大きな地震が起き、多くの方が被災しています。

このたびの台湾の地震では、避難所の開設の迅速さと完成度の高さが話題になりました。

台湾と日本とでは社会事情が異なるせよ、同じ地震国の日本で、なぜそこまでの備えができないのでしょう。

危機感の無さが原因かもしれません。あるいは、具体的な地震被害を想定したくないのかもしれません。

そして想定外の事態が起きれば、想定外だったと釈明するわけです。想定外のことには予算も付けません。

それどころか、首都直下地震が高い確率で想定されていても、首都移転をしようという動きすらありません。

むしろ東京への一極集中がますます進み、高層ビルもどんどん増えています。

危険なところにわざわざ集まるとは、日本人は科学を鵜呑みにせず独特の理屈で動く人種なのでしょうか。

たしかに、政府地震調査委員会が公表した「全国地震動予測地図2016年版」では、熊本地震は想定外でした。

それなのに熊本で大地震が起きたわけですから、逆に関東の地震予測もアテにはならないという解釈なのか。

それほどまでに、地震予測は難しいということなのなら、予測するだけ余計な情報になるのかもしれません。

地震が起きないと言えば油断につながるし、地震が起きる起きると言い続ければついに危機感がなくなる。