基本的に「サージカルマスク」

発熱外来で私は、「サージカルマスク」を使っています。高規格の「N95マスク」はほとんど使っていません。

そのかわり、診療中にマスクをたびたび取り替えています。1日に1箱(50枚)使うこともザラです。

場合によっては、1人診察・検査が終わるたびに、新しいマスクに替えたりします。

とくに、検査中に患者さんが咳込んだり、クシャミをしたりした場合は、必ずマスクを取り替えます。

もちろん、マスクを装着していない(そして泣き叫ぶ)お子さんの診察後にも、マスクの取り替えは必須です。

検査中に私は呼吸をするので、マスクの表面および内部にはウイルスが付着・残留するはずです。

良いマスクを適切に装着すれば必ず、そのマスク自体はウイルスで汚染されるということです。

そんなウイルスだらけのマスクを着けたままで、電子カルテの端末に向かって作業を続けたくはありません。

付着したウイルスが私の呼気によって剥がされ、診察机や電カルのキーボードに降り注ぐのは避けたいのです。

N95マスクは濾過機能が高いため、マスクに付着・残留するるウイルスの量も当然、多いはずです。

そんな高性能で高価格のマスクを1日に数十枚も替えたくはないので、私は日頃N95はあまり使わないのです。

一般にN95マスクを使っている先生方はたぶん、患者毎にマスクを取り替えたりはしていないでしょう。

着けっぱなしのマスクは、ウイルスだらけになっているかもしれませんよ。私はそれが耐えられないのです。