あてにならないコロナ感染者数

日曜の診療の後半はいつも、発熱外来一色となります。今日はそれが38人。

コロナ陽性者は23人検査中6人(26%)、インフルエンザ陽性者は30人検査中の10人(すべてB型)でした。

ひと頃と比べて、コロナもインフルも、検査数や陽性率がそれぞれ減って来ています。

新型コロナは今年に入って定点あたり報告数が増え続けていましたが、2/5〜11の週では減少に転じています。

これは熊本市でも、熊本県でも、全国的にも、ほぼ同じ傾向です。

一方でインフルエンザは、年末に比べて1月は少し減ったもののまた増加に転じ、2月はさらに増えています。

感染者数の推移はそうかもしれませんが、定点あたり報告数の集計は、どこまで正しいのでしょう。

まず、コロナは検査費用が高いため、発熱者の検査希望は明らかに「インフル>コロナ」となっています。

このバイアスがあるので、インフルとコロナの感染者数を比較することは、ほとんどナンセンスです。

また小児は医療費の公費負担があるので、コロナの検査希望数は「小児>成人」となりがちです。

そのため、コロナ感染者の年齢分布を正確に分析することも、現状ではほとんど不可能です。

そのようなこともあって、当院発熱外来のデータ分析も、最近はあまり精密にはやらなくなりました。

4月から検査の診療報酬が「激減」します。これもまた、見かけ上の感染者数の減少につながりそうですね。