「成田–メキシコシティー線」に乗るなら今でしょう

「成田–メキシコシティー線」がANAの「最長路線」だと昨日書いた通り、東海岸よりも遠いのです。

成田–ニューヨーク(JFK)間は6,739マイルですが、メキシコシティー(MEX)までは7,003マイル。

メキシコがニューヨークよりも遠いことは、地球儀を見ればすぐ分かりますが、つまり地球は丸いんです。

この路線。後述するようなこともあって満席運航が難しくて、JALが2010年に撤退した経緯があります。

昨日の「メキシコタッチ」の方々の乗った復路便は、いま太平洋上を西に向かって飛行中です。

もちろんこの便(NH179便)は、昨日メキシコシティーに到着したNH180便の、同じ機材の折り返しです。

往路はメキシコシティーに午後2時に到着、復路は午前1時出発と、折り返しにしては現地滞在が長いのが特徴。

このように現地滞在時間が長い理由が、ちょっとしたトリビアなのでご紹介。

(1)メキシコシティ国際空港の標高が高い

空気が薄くて揚力が足りず離陸しにくいため、できるだけ揚力をかせぐために気温の低い夜中に離陸します。

機体が重すぎると飛べないので満席にしにくく、コスパが悪くなります。JALが撤退した理由の1つでしょう。

(2)成田空港は着陸できるのが午前6時以降

成田空港は午前0時から午前6時までの離着陸が制限されているため、メキシコを出発する時間も限られます。

6時前に着きそうなら、銚子沖を蛇行したり旋回して時間稼ぎをします。成田はなにかと不便な空港なのです。

ANAには頑張ってほしいですが、念のため早めに(撤退する前に)乗っておきたい路線ですね。