「このたび貴院のお取組みを拝見し、大変興味をもったため、ご連絡させていただきました」
そのように記載されたメールが、先日ある出版社から届きました。
提案の趣旨はともかく、私はメールの文言が気に入らない。その冒頭は、次の記述で始まっていました。
「平素より大変お世話になっております。○○社の○○と申します」
私はその出版社には何もお世話した覚えはありません。なのに「平素より大変お世話になっております」だと。
単なる挨拶言葉なのでしょうけど、事実に反する内容の文章を平気で書いてくるとは、どういう神経なのか。
そのような挨拶文を目にすると、かえって不愉快な気分になるのは私だけでしょうか。
ところが、NHK放送文化研究所が昨年行った「日本語のゆれに関する調査」では、
それほどお世話になっていない人に対して,メールの冒頭で「お世話になっております」と書くことに対し、
「おかしなことだと思う」26.9%、「おかしなことだと思わない」69.2%
つまり、形骸化した挨拶言葉を容認する人が大多数なんですね。単なる枕詞程度の位置づけなのでしょう。
私のように、いきなり本文からメールを書くような人間は、失礼なヤツと思われるのでしょうか。
でもビジネスメールは、グダグダ挨拶を書き連ねるより、用件をスパッと書いた方が良いと私は思っています。
なので最近は、最小限の文言だけを伝えたいメールの場合、件名にその文言を書いて済ませたりしています。
間違ってますかね。