新年の発熱外来は混沌としています

インフルエンザもまだ多いですが、コロナも確実に増えています。「潮目が変わった」とさえ感じます。

この日曜・祝日の2日間、当院を受診した方は126人。うち発熱外来としての受診者は106人でした。

コロナは74人検査中の37人が陽性、インフルエンザは69人検査中のA型陽性23人、B型陽性5人でした。

目を引く特徴としては、

(1)B型インフルエンザが出てきた

(2)高熱の出ないインフルエンザや、熱がすぐに下がるインフルエンザが多い

(3)コロナとインフルエンザの両方が陽性の重複感染者が目立つ

(4)家庭内で、コロナ感染者とインフルエンザ感染者が同時に存在する

(5)短い間隔で、A型インフルエンザに2回感染する

コロナとインフルエンザが同時に流行すれば、おのずと(3)や(4)は起きます。

一方の感染症から順次検査する方式では(3)を見逃し、濃厚接触歴に引きずられると(4)を見逃します。

さらに今シーズンは、「AH3亜型」と「AH1pdm09」の2つのA型インフルエンザが同時流行しています。

前者は昔からある「A香港型」、後者は2009年に出現した「新型(ブタ)インフルエンザ」です。

この両者は、4年前までは概ね交互に流行してきましたが、今期は同時に、ほぼ半々検出されているようです。

3年前と2年前にまったく流行しなかったため、両方の型が「我も我もと」競って流行しているような印象です。

そこへB型インフルエンザまでが参戦し、さらにコロナも負けじと第10波に向かっています。

メディアではあまり(ていうかほとんど)報じていませんが、、状況は危機的かつ混沌としているのです。