ペットと旅客機

羽田空港の事故でJAL機から乗員乗客全員が無事避難できたのは、

(1)使ったシューターの位置が適切、(2)避難誘導が迅速で的確、(3)乗客も冷静、だったからだとか。

にしても、機体とともに積荷がすべて燃え、貨物室に乗っていたペット2匹が犠牲になりました。

旅に連れて行くぐらいですから家族同然の存在だったであろうペットは、救出の対象ではありませんでした。

様々な議論があります。貨物室にペットを乗せること自体が虐待だという、そもそも論も出てきています。

わが家の愛犬・花ちゃんはフレンチブルドッグなので、夏場は暑い貨物室への搭載を断られる短頭犬種です。

しかしたとえ冬でも、そのような生命の危険を伴う場所へ花ちゃんを乗せようとは、元々思っていません。

国内ではスターフライヤーが、定期便の客室にペットを同伴できるサービスをしています。利用料は1匹5万円。

小型犬で1便あたり2組まで。最後尾の窓側席。飛行中はペットをケージかが出せない等の制約はあります。

でも飛行中ずっと鳴かれたら迷惑だし、ウンチや嘔吐をするかもしれません。同伴は一種のチャレンジですね。

それに緊急脱出時には、ペットを機外に連れ出すことは禁じられています。つまり手荷物と同じ扱いです。

ペットが暴れたり吠えたりして他の乗客の邪魔になったり、脱出用シューターを傷つけるリスクもあります。

それに、ペットを連れ出しても良いなら、バッグやパソコンを持ち出そうという人も出てくるでしょう。

今回のような事故が起きた時、炎上しつつある客室にペットを置き去りにして脱出するなど、辛すぎます。

それなら自分も降りないと粘って、最後に一緒に降ろしてもらえることを期待する人もいるかもしれません。

でもそんな混乱が原因で、その客とペットと、一部の乗客と乗務員が逃げ遅れることになるかもしれません。

などと考えたら、ペットは貨物室にも客室にも乗せないのがいちばん。