久々に、今日の発熱外来は激しい混み具合でした。
朝の9時過ぎまでに夕方までの電話予約枠が埋まり、ネット予約枠も午前午後ともに瞬時に埋まりました。
このような事態は、コロナ第7波や第8波の頃には珍しくはありませんでした。
しかし今回、以前と大きく異なるのは、コロナではなくインフルエンザによる発熱者がほとんどだということ。
コロナ検査16人中の陽性者は1人だったのに対し、インフルエンザは35人中25人陽性(陽性率71%)でした。
ところで、いま流行中のインフルエンザは、例年のインフルエンザとは少し病状が異なる様な気がします。
必ずしも高熱が続くとは限らず、熱が上がり下がりしたり、最初から微熱で推移するケースにも遭遇します。
例えば本日の陽性例25人の来院前の熱の最高値は、39度以上14人、38度台9人、37度台2人でした。
たった2人ですが、いちども38度を超えないインフルエンザには驚きます。
熱の高さは概ねインフルエンザウイルス量に相関し、それは抗原検査で検出できるかどうかに影響します。
40度ぐらいの高熱の方は、発症後すぐに検査してもたいてい陽性が出ます。
一方で38度台程度だと、半日ぐらいを経過してやっと、抗原陽性が出やすくなる印象があります。
さらに微熱のケースは、24時間程度を経過しなければ、抗原検査では検出できないだろうと思うところです。
がしかし、今日の微熱例はいずれも、発症(発熱)から数時間程度の方でした。
最近の抗原検査キットの感度が良くなったのかもしれません。
あるいは、いまのインフルエンザの流行株は、ウイルス量が多くても必ずしも高熱が出ない特徴があるのかも。