つるはらクリニックは、開院16周年を迎えました。
これもひとえに、皆様方の温かいご支援のおかげです。厚く御礼申し上げます。
勤務医から開業医に転身した16年前、私の使命は近隣地域の方々への丁寧な医療の提供だと考えていました。
小児心臓外科という、かなり専門的で特殊な分野に身を置いていた私からすれば、大きな転機でした。
当初は、夜9時10時頃まで平気で診療していましたが、いまでは、ほぼ定時頃には終わるようになりました。
働き方改革など時代の流れもあり、また私が長く診療を続けられるためでもあります。どうぞご理解ください。
熊本地震では、とにかく近隣の患者さんの診療を続ける事だけに集中し、断水中でも休診はしませんでした。
いま思えばあの地震がきっかけで体の力が抜け、変な欲がなくなり、自然体で診療できるようになりました。
もうこれ以上の災難には一生遭遇することもなかろうと思っていたら、コロナです。
コロナ禍によって、医療だけでなく社会のすべてが打撃を受け、子どもたちのだいじな時間を奪いました。
土日診療が当院のウリなので、いまは医療提供体制の手薄な土日祝日の発熱外来に、力を入れています。
もうそろそろ通常診療に戻るかと思いきや、昨日も今日も受診者が多く、コロナはまだまだ先が見通せません。
世の中はすでにウィズコロナに向かっていますが、医療分野のウィズコロナって、実は危ういものなのです。
コロナを恐れない開放的な方と、基礎疾患のある方や高齢の方とのニアミスが、むしろ起きやすくなりました。
そんななかで当院は今日、開業16年の日を迎えました。そしていつのまにか、私は63歳になっています。
まだまだ体力も気力も十分あると思っていますが、少し力を抜いて、自然体の医療を続けたいと願っています。
17年目のつるはらクリニックも、どうぞよろしくお願い申し上げます。