日本の基礎研究は、どうナノ?

ノーベル化学賞は「量子ドット」の研究者が受賞しました。

「ナノテクノロジー」という微細な技術への功績が評価されたのですが、ただタイミングがどうなんですか。

なにしろその前日の物理学賞が「アト」ですから、「ナノ」ごときで「微細ナノ?」とか言われませんかね。

てなことはなく、量子ドットというすでに広く応用されている技術は、今後さらに広がりそうです。

ところが報道番組を見ると、受賞者情報流出の件ばかりが報じられ、その研究内容はサッと流されていますね。

本来のアカデミックな解説よりも末節のスキャンダルを、日本のメディア(そして国民)は好むのでしょうか。

研究を掘り下げて特集する気がないのは、このところ日本人の授賞者がいないからかもしれません。

残念なことに、日本はもう、過去の研究遺産を食い潰してしまったと言う人もいます。

近年の基礎研究は、他の国々にすっかり抜かれています。それもこれも、為政者の理解不足、浅慮に尽きます。

安倍元首相はかつて、「学術研究を深めるのではなく、もっと実践的な職業教育を行う」と述べました。

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-95.html" target="_blank" title="某野党議員">某野党議員</a>ですら「2位ではダメなんですか」と言う始末。

与野党が共にこれでは、研究予算は付きませんね。そして将来のノーベル賞受賞も、まったく期待薄です。