とりあえず、1月〜9月のコロナを振り返ってみる

明日から、発熱外来における発熱者や感染者の診療に関わる診療報酬が、大幅に減額されます。

コロナが「5類化」されて数カ月経ちました。発熱外来で認められていた特例加算も終了へと向かっています。

感染防御のための防護具や診療上の工夫や配慮は、今後は普通の風邪程度でいいよ、ということでしょうか。

というわけでこの節目に、今年これまでの発熱外来を振り返ってみました。

当院では1月12日から、外部委託のPCR検査をやめて、自院での遺伝子検出検査(NEAR法)を始めています。

そこで、5類化前の1/12〜5/7を「前期」、5類化後の5/8以降を「後期」として、データを比較してみました。

NEAR法検査総数は2,035人。前期が953人(1日平均8.22人)、後期が1,082人(同7.41人)でした。

陽性者は、前期209人(陽性率21.9%)に比べると後期は465人(43.0%)と、陽性率が倍増しています。

5類化後に検査費用に窓口負担が生じるようになり、より疑わしい人が検査を受けたためかもしれません。

逆に言うなら、検査が無料だった頃には、今よりも安易に検査を行うことが多かったということでしょう。

陽性者のうちの65歳以上は、前期18人(8.6%)、後期34人(7.3%)と、大差はありませんでした。

18歳以下では、前期85人(40.7%)、後期128人(27.5%)と、前期は小児が多かったことを思い出します。

コロナとインフルエンザを同時検査して両方とも陽性だった人は、前期8人、後期2人。

いまインフルエンザの流行が話題ですが、2月〜4月頃にもインフルは流行していたんですよね、そう言えば。

明日からはコロナ治療薬の自己負担が必要になるので、検査を受ける人が減る可能性はあります。

そのために、受診者自体もおそらく減るでしょう。これもまた、ウィズコロナへ向けての世の流れなのか。

ちなみに私は今日、7回目のコロナワクチン接種を受けました。いまズキズキ痛んで、効いてる気がしてます。

流行の主役はインフルエンザへ

新型コロナウイルスの感染者は、少なくとも検査で陽性と判明する方は、目に見えて減っています。

毎日の発熱外来ではその代わり、コロナの陽性者が減った分以上に、インフルエンザが増えています。

熊本市のコロナの定点あたり報告数は、先週(9/18〜24)ついに10人を下回り、9.12人となりました。

一方でインフルエンザの報告数は、先週9.96人にまで増え、もう「注意報レベル(10人以上)」は目前です。

つまり先週は、流行の主役がコロナからインフルに入れ替わった、転機だったと言えるかもしれません。

おそらく今後は、コロナはいったん収束し、インフルエンザが爆発的な流行に向かうんでしょうね。

多くの人のインフルエンザの免疫力が低下しているのに、人々はウィズコロナを謳歌しようと開放的です。

なのでせめて、ワクチンだけは打ちましょう。コロナはともかく、インフルエンザは打ちましょう。

当院でも来月からインフルエンザワクチンの接種を始めますが、予約サイトの予約枠は、すでにほぼ満杯です。

私も来週中には、接種しようと思っています。でもその前に明日、コロナの7回目を接種する予定です。

インフルエンザワクチンの接種回数については、今シーズンは柔軟に対応したいと私は考えています。

本来、12歳以下は2回、13〜64歳は1回または2回、65歳以上は1回、という規定がありました。

ところが近年のワクチン不足を受けて、13歳以上は原則1回のみ、というルールになってしまいました。

その理由として国は、13歳以上はすでにある程度の免疫を持っているから、という理屈を付けました。

しかしいま、多くの方の免疫が低下している上に、さいわいにもワクチンの供給量は例年より多いようです。

ならば今期は、被接種者の希望があれば、13歳以上でも65歳以上でも!、2回接種を認めてもらいたいですね。

「フィジカル」を生かす

ラグビーワールドカップフランス大会。日本代表は、明日未明、サモアと対戦します。さあ、どうなるか。

フィジカルを生かしたサモアに対して、日本は素早い攻撃で対抗する、などという予想記事をよく見かけます。

私はしかし、その「フィジカル」という言葉を聞くたびに、いつも違和感で思考停止してしまうのです。

だって “physical” は形容詞でしょ。フィジカルを生かすとか、フィジカルが強いとか、おかしくないですか。

その意味でのフィジカルは、本来は “physical characteristic” でしょうから、その省略形なんでしょうね。

似たような表現で、「メンタルが弱い」なんていう言葉も、どうかと思います。 “mental” は形容詞ですから。

メンタルが弱いなら、 “mentally weak” ですよね、たぶん。これも何かを勝手に省略してるに違いない。

「医師」は英語で “doctor” ですが、「外科医」“surgeon” と区別した場合の「内科医」は “physician” です。

フィジカルを生かすのはどちらかというと外科医の方だと思うのですが、フィジシャンは内科医です。

内科医がフィジシャンなら、外科医はマジシャンだ。勤務医時代に私は、そう言ったことがあります。昔です。

ちなみに私の世代だと、フィジカルと聞いて真っ先に思い出すのは、オリビア・ニュートン=ジョンですよね。

フィジカルをいちばん生かしたのは、彼女かもしれません。(お後がよろしいようで)

バッテリーは、なるべくフル充電しないこと

iPhone 15はまだ手元に届いていませんが、私はそのバッテリー保護機能にも期待しています。

これまでのiPhoneでもMacでも、充電の最適化機能はすでに備わっています。

寝る前に充電を始めると、80%まで高速充電した時点で保留状態に入り、充電がいったんストップします。

夜中に目が覚めたときにチラッとiPhoneを見ると、たいてい充電が80%で止まっています。

そして私の起床時刻までに、ゆっくりとフル充電してくれます。日頃の私の充電状況を学習しているのです。

リチウムイオン電池はフル充電によってダメージを受けるので、充電し続けないようにするわけです。

しかし80%を超える充電がすでに、バッテリーを傷めるらしいので、できれば80%で止めておきたい。

なので私は、たまたま夜中に80%充電で待機中のiPhoneに気付いたら、いつも充電器から外しています。

そのように気をつけてきたのに、私のiPhone 13 Proのバッテリーは、最大容量83%にまで劣化しています。

これはもう交換の目安と言われる数値じゃないですか。2年ちょうどでコレって、使い方が悪いのでしょうね。

iPhone 15では、充電上限を80%に設定することができます。これなら、うっかりフル充電が防げます。

実は電気自動車(EV)の充電では、たぶんすべての車で、すでにこのような仕組みになっていると思います。

私の愛車の場合、充電の目標値を自由に設定できますが、デフォルトは80%なので、その設定のままです。

よほど遠乗りするときだけ、フル充電することになりますが、まだそんな充電をしたことがありません。

EVのバッテリーは原則として交換ができません。劣化させたら航続距離がますます短くなってしまいます。

しかもiPhoneと違って、車は5〜10年間使い続けるもの。なのでバッテリー保護は、切実な問題なのです。

制度「改悪」前の駆け込みふるさと納税

ふるさと納税の経費ルールが10月から見直されることになり、いま「駆け込み納税」が増えています。

かく言う私も今日、フルーツや肉の返礼品を期待して、何カ所かの自治体に寄付を行いました。

昨年は11月に駆け込んだので、実は今年も同じ時期に寄付しようと思っていました。

というのも、12カ月連続で返礼品が届く「定期便」を多用しているからです。

今回2カ月前倒ししたので、10月と11月は定期便がダブって届くことになりますが、まあそれはしょうがない。

報道番組が取り上げていた、飯塚市の「鉄板焼ハンバーグ デミソース20個」も、発注してみました。

いまは20個で1万円のところが、来月から1万5千円に「値上げ」されると聞いたら、そりゃ駆け込むでしょう。

ふるさと納税の制度は、総務省の当初のもくろみとは違った方向に、しかしずいぶん発展してきました。

過度な「返礼品競争」が批判されますが、自治体の工夫が生かされる面も大きく、市民からも好評だったはず。

この展開を予測できてなかった総務省が、後出しで制度をどんどん改悪している現状には、疑問を感じます。

しかし、本来の税収のうちの50%が返礼品と事務コストに消えてしまうことが、そもそも問題ではあります。

さらに、高額納税者ほど得をする制度設計も問題ですが、誰に配慮したのか、その部分は放置されたままです。

そんなオカシな制度ではありますが、とりあえずオトクなことが多いので、今のうちに享受するのみですね。

野菜の価格高騰

価格高騰のせいで、最近ブロッコリーが私の食卓にあまり上らなくなりました。

ほぼ毎晩、ブロッコリーを1株食べているのですが、値段が高い時は例外です。健康より経済優先なので。

その代わり、キャベツ、レタス、ナスがが安いそうで、わが家でもキャベツがよく登場します。

大盛りのオクラとか、わざわざ辛く味付けしたシシトウとか、家人が嫌いなレバー抜きのニラ炒めも出ます。

猛暑などの影響で、ブロッコリーが丸くならずに変形するものが多いために、収穫量が減っているそうですね。

その、丸くならないブロッコリーって、どんな具合なんでしょう。ボーボーに伸びて広がってるんでしょうか。

ちょっと見てみたいし、なんなら食べてみたい。楽天とかで「訳あり」で安く売ってないですかね。

気になってググって画像を見たら、スティックセニョールの先の房(花蕾)を大きくした感じですね。

どっちみちブロッコリーは房単位で食べるので、こっちの方が調理しやすいし食べやすいかもしれません。

規格外品として廃棄する必要はないでしょう。スティックセニョリータとかの名前を付けて、売ればいい。

ちなみに私は一度、ブロッコリーを1株、切らずに丸ごとそのまま料理したものを食べたことがあります。

レンジでチンして、皿の真ん中に立てて、上からたらこソースをかけるんです。平野レミが考案した料理です。

でも食べるときには結局、ブロッコリーを倒して、房ごとに切るんですけどね。インスタ映えはしそうです。

すでにインフルエンザの流行へとシフトしています

最近の日曜日と祝日は、当院は朝から夕方までノンストップで診療をしています。

職員はなんとか交代で休憩を取りますが、私の休憩はトイレぐらいで、水分補給の頻度も減らし気味です。

そのかわり18時過ぎには診療を終了します。かつてのように深夜まで診療するなど、今ではあり得ません。

毎週日曜と祝日のことですから、無理をするとカラダがもたないのです。

ところが、「休日当番医に断られた」と当院に電話して受診を求める方が、いつも日曜日には何人もいます。

当番医も忙しいでしょうけど、年に2回程度のことですから、1人も断らずにとことんやっていただきたい。

というのは冗談ですよ。当番医の応招義務よりも、医師や職員の健康上の理由の方が優先すると思います。

昨日と今日の2日間は、生活習慣病等の一般外来受診者も多かったので、発熱外来受診者は91人でした。

そのうちコロナ検査(NEAR法)は48人に行い、陽性者は14人。陽性率は29.2%と、かなり減っています。

一方でインフルエンザの抗原検査は53人に行い、陽性者は24人。陽性率は45.3%と、激増中です。

コロナの検査数だけでなく陽性率も減っていることは、コロナ感染者自体が減っていることの証でしょう。

その反対に、インフルエンザが増えていることは間違いありません。あちこちの学校で学級閉鎖も出ています。

ずっとインフルが流行せず、免疫力が低下したため感染が拡大しやすいと言われますが、その通りでしょう。

インフルエンザワクチンの接種は、その低下した免疫を挽回してくれるので、今回はすごく重要だと思います。

そのような特殊事情を考慮すると、今シーズンに限り、全年齢層に2回接種を認めても良いと思います。

「糖尿病」改め「ダイアベティス」?

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-4053.html" target="_blank" title="「糖尿病」">「糖尿病」</a>という病名を別の呼称にしようという動きの中で、「ダイアベティス」案が出てきました。

高血圧症や脂質異常症にならって、高血糖症や耐糖能異常症になるかと思ってたけど、違いました。

糖尿病の英語名「Diabetes」を、そのまま日本語読みして「ダイアベティス」ということですか。

これまでも、医療者同士で「ディアベ」なんて言ったりしてたので、馴染みはあります。

でも、英語の発音 [dàiəbíːtis] にできるだけ忠実にカナで書くなら、「ダイアビーティス」ですけどね。

この英単語で重要なのは、「ビー」の部分にアクセントがあるということです。

アクセント部分の発音の正確さは、それが相手(ネイティブ)に通じるかどうかに大きくかかわります。

その、いちばんだいじな部分を「ビー」と言わずに「べ」と発音して、果たして通じるのでしょうかね。

いや、たぶん、ダイアベティスというのは、英語を参考にして作り出した、新しい日本語なのです。

日本語なので、外国人に通じるかどうかは関係ありません。とにかく「糖尿病」をやめたいのです。

糖尿病治療に関わっている外資系企業の、日本法人の関連事業部の名称にも違いがあって、面白いですね。

・日本メドトロニック株式会社ダイアビーティス事業部

・アボットジャパン株式会社ダイアベティスケア事業部

メドトロニックが原音に忠実なのに対し、アボットは敢えて日本風です。本社の親日度の違いかもしれません。

「オンライン資格確認」システムの補助金を申請

「マイナ保険証」をカードリーダーにセットして顔認証する操作にも、慣れた患者さんが増えました。

医療機関が行っているのは「オンライン資格確認」ですが、これには実は2つの「確認」が含まれています。

(1)「本人確認」:顔認証や暗証番号の入力による

(2)「資格確認」:保険証情報がわかる

旧知の患者さんであれば(1)は省いても良いのですが、(2)のためにカードをセットしてもらっています。

ただし、オンラインで確認した(2)の情報が最新のものかどうかは、別問題。そこが面倒なところです。

この、オンライン資格確認のシステムを導入した医療機関には、きちんと申請すれば、補助金が支給されます。

その上限は、診療所の場合42万9千円。このシステムを導入するための初期費用は、当院では約60万円でした。

このように、システム導入が義務とされていながら、医療機関の手出しが大きいのです

補助金の申請期限が今月末に迫り、ついに今日、申請書類と添付書類(すべてpdfファイル)を提出しました。

取りかかったらすぐ終わる作業なのですが、どうにも気が重くて、腰を上げるまでに何か月もかかりました。

一部書類はExcelファイルをダウンロードして記入する必要があるので、Macユーザーのやる気をそぐのです。

結局は、Mac内にインストールしたWindowsで処理しました。たいした作業じゃないけど、ムカつきます。

せっかくペーパーレスで申請できるのだから、サイトのフォームへの入力で完結してほしいですね。

「iPhone 15 Pro」予約しました

「iPhone 15」の予約受付が9/15から始まっていますが、皆様、予約はお済みでしょうか。

かつて私は毎年iPhoneを買い替えていましたが、最近はペースダウンして隔年更新となりました。

前回は2年前。なので今年は、その更新年なんですね〜。待ってました〜。

現在、iPhone 13 Proをメインで使用し、iPhone 11 Proは通話以外の用途で、使っています。

電話として使えるのは「13」だけなので、厳密な意味での「2台持ち」ではありませんね。

しかし、スマホは通話以外の機能が豊富なので、いつも2台を持ち歩いていると、いろいろ使えて便利です。

「11」の方は通話料がかかりません。カメラ、音楽、メール、メモ、メッセンジャー等に使っています。

常時「機内モード」にしているので、バッテリーはあまり減りません。メール等はWi-Fi環境でのみ使えます。

15日の朝に予約すべきところを、諸事情あって16日に発注したら、届くのは来月中旬頃になりそうです。

「15」が届いたら「13」との2台持ちとなり、「11」は書斎の所定の位置に陳列されることになります。

本来であれば、前機種を下取りに出した方が節約になるのですが、Apple信者なのでそんなことはしません。

それに、有事の際(「13」が故障した場合)に出動するための「予備役」でもあるのです。