『ハンチバック』読後感

芥川賞には、市川沙央(いちかわさおう)さんの『ハンチバック』が選ばれました。

その一報を聞いて、いつものように受賞作を読んでみました。(以下、ネタバレがあります)

普通ならKindle版で読むところですが、今日はちょっと疲れていたので「Audible版」で聞きました。

しかもデフォルトで1時間51分かかるところを、1.2倍速にして1時間32分で「読了(聴了?)」しました。

1.5倍とか2倍とか、最大で3.5倍まで設定できますが、さすがに聞けたモノではありません。

「ハンチバック」とは「せむし」のことですね。用語として微妙です。

主人公も、そして著者の市川氏も、ともに人工呼吸器を装着して生活してる重度障害者なんですね。

能力的にも倫理的にも生理的にも、健常者にはとても書けない小説だと感じました。

ままならぬ体で生きる心情が赤裸々に描かれていますが、残念ながら私の好む小説ではありませんでした。

でも文學界新人賞とか芥川賞は、こういうやや実験的で挑戦的な小説が好きなのでしょうね。

PCR陽性とか濃厚接触とかの言葉が普通に出てくるところだけが、私には現実的で安心できる部分でした。

ちょっとこれ以上、感想が膨らみません。すみません。