エアコンをつけましょう

朝からキツいが熱中症やろか?、という80代の方が来院されました。

聞けば部屋にエアコンが無いから、窓全開で扇風機つけて寝てるといいます。まるで昭和の風景です。

エアコンをつけましょうよ。ただしこの方の場合、スイッチではなく、設置するという意味ですけど。

家庭環境や間取りや経済的理由や主義のために、寝る部屋にエアコンが無い方は少なくありません。

なのにテレビでは、エアコンは寝入りばなだけじゃなく朝までつけましょう、などと軽々しく啓蒙しています。

諸事情のために扇風機で寝ている人をどうするのか、その対策に行政は力を入れているのでしょうか。

私が子どもの頃(昭和40年代)は、先ほどの80代の方のような夜の過ごし方(寝方)が普通でした。

窓全開(網戸)、扇風機(タイマー)、蚊取り線香(またはベープ)、手元にうちわ、それが昭和の夜でした。

日本気象協会によると、昭和元年から令和元年までの94年間で、日本の平均気温は1.4度上昇したといいます。

科学的には大きな上昇幅なのかもしれませんけど、え、たった1.4度ですか、と思ってしまいます。

熱帯夜の日数も増えているそうですが、昔もそれなりに熱帯夜はあったでしょうし、寝苦しい夜でした。

エアコンの無かった時代と、エアコン必須の現在。いったい何が違うのでしょう。温度だけでしょうか。