5月14日は「種痘記念日」でした。1日遅れて書くのはダサいかもしれませんが書きます。
イギリスの外科医エドワード・ジェンナーが、世界で初めて「種痘」を行ったのが5月14日だそうです。
と書くと、いまの若い方には、「種痘」って何でしゅと?、てことになりますか。
「牛痘」に罹った人は「天然痘」に罹りにくい事実を知り、牛痘の水疱の液を人に接種したのが種痘です。
それじゃあ「天然痘」から書かなきゃだめですか。「牛痘」は勘弁してください。
天然痘は、何千年も前から人類を苦しめてきた感染症で、水痘(みずぼうそう)に類猿のウイルス疾患です。
死亡率は高く合併症も多い恐ろしい病気でしたが、種痘によって地球上から撲滅することが出来ました。
子どもの頃、ジェンナーは我が子に接種を試したと本で読み、研究者のもとに生まれたその子に同情しました。
ところが後に、実は使用人の子に接種したのだと知り、それはそれで複雑な心境になりました。
欧米でも日本でも、天然痘と種痘の歴史は人々の苦悩と共にあり、じつに興味深いですね。
種痘は、フォンデュのフォークを尖らせたような太い二又針を皮膚に刺して接種し、醜い瘢痕が一生残ります。
日本では1976年を最後に種痘が廃止されたので、だいたい48歳以上の方(肩)にだけ、その瘢痕があります。
近年は生物兵器対策として、さらに最近は<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-3883.html" target="_blank" title="サル痘">サル痘</a>にも交差免疫が得られるので、種痘は期待されています。
でも、もしもサル痘が大流行して種痘の臨時接種が始まるとイヤですね。接種する側としては気が進みません。