「オンライン資格確認」を当院でも導入しましたが、これは「マイナ保険証」のためだけではありません。
従来の保険証でも、「オンライン」で被保険者の「資格」が有効かどうかを「確認」することができるのです。
このシステムによってたぶん、「資格喪失後受診」を防げるだろうと、私は期待していたのですが・・・
職場等が変わって被保険者資格を喪失している方が、うっかり、その保険証で当院を受診することがあります。
保険証に記載の有効期限の範囲内なら、医療機関としてはそれ以上疑わず、診療を受け入れることになります。
すると2,3カ月後に保険者から「資格喪失後受診のため診療報酬は払えません」という一方的な通告が来ます。
以前は、保険者の言いなりになって、診療報酬の再請求をしていましたが、今はそんなことしていません。
保険者からの理不尽な通告は拒絶しています。当院としては保険証の確認をしたのだから、当然でしょう。
すると今度は保険者が面倒な手続きを強いられることになりますが、そんなの私の知ったことではありません。
ある保険者は、マイナ保険証だと資格が有効かどうか確実にわかるんですけどね、と捨て台詞を吐きました。
ところが、です。オンライン資格確認では正確に資格確認ができないことが、本日判明してしまいました。
3月末で退職した方の旧保険証を、2日前にシステムで確認してみたら「有効」だと判定されたのです。
今日になってもう一度確認したら、こんどは「無効」でした。
つまり、保険証の有効性を判定する大元のデータが、退職の10日後になってやっと更新されたということです。
保険者に電話で尋ねると、職場から保険組合への連絡が遅れたようです、と他人事のような回答。
私はさほど驚きはしませんでした。リアルタイムで資格確認ができるなど、最初から期待してはいませんから。