テレビの動物はみな外敵

わが家の愛犬・花ちゃんは、何度も書いたように、とても優秀な番犬です。外敵を見つけると猛然と吠えます。

テレビに犬や猫が出てくると、タタタッと駆け寄り、両前脚をテレビボードに掛けて、激しく吠えかかります。

画面の生き物が、牛でも馬でもリスでもインコでも、分け隔てなく厳しく威嚇し、唸りながら吠えます。

なのでリビングのテレビには、花ちゃんの唾液が無数に付着しています。

散歩中に道で出会った犬に吠えることはなく、あくまで、自宅を守るためにのみ吠えるようです。

リビングの窓から屋外に向かって吠えるのと同様に、テレビの画面は窓だと思っているのでしょうか。

テレビ朝日の『羽鳥慎一モーニングショー』では、しばしば番組冒頭に犬や猫の動画のコーナーがあります。

なのでオープニングテーマが始まった途端にテレビに向かって犬が吠え始めて困る、という視聴者がいます。

テーマ曲のあとで、犬・猫の動画が始まることを、賢い犬はすでに予測しているのです。

花ちゃんに至っては、ひとつ前の番組の最後の林先生の『ことば検定』が始まった時点で、もう吠え始めます。

モーニングショーが始まると、さらに激しさを増して、外敵が画面に現れるのを吠えながら待ち続けます。

なので、動物動画よりも先にウクライナ情勢とかの速報ニュースが始まると、ガッカリして引き下がります。

プーチンとかトランプは、花ちゃん的には敵とは見なしていないようです。