坂本龍一さんが亡くなりました。
最初に知ったのは<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-4121.html" target="_blank" title="YMO">YMO</a>のメンバーとしてでした。79年のコンサートで、その姿を見ることができました。
当時は、テクノポップやフュージョンのミュージシャンとして、ややコミカルな人物かと思っていました。
でも聞いていくうちに、ジャズもできるしクラシックもすごい。とても多才な人だとわかってきました。
それどころか、その後の活動の広さと深さと創造性には、常に感服してしまうものがありました。
映画音楽もそうですが、私は坂本氏の学術的・教育的活動もまた素晴らしい功績のひとつだと思っています。
だいぶ前にNHKで、『スコラ 坂本龍一 音楽の学校』という、いま思えば奇跡のような番組が放送されました。
さまざまなジャンルの音楽を、歴史的・学術的に掘り下げるのが趣旨でしたが、その教育的手法が面白かった。
とくに坂本氏がバッハ音楽、とりわけ対位法を徹底的に分析する映像は、バッハ好きの私には刺さりました。
いやバッハに限らず、古典派や現代音楽や、もちろんジャズへの造詣もハンパなく深く、教育熱心なんですね。
ミュージシャンというくくりには収まらない、芸術家でもあり教育者でもあり、創造者かもしれません。
年齢を重ねてきたからこそできる、ある種の破壊をも、今後の楽しみにされていたようでもありました。
ご冥福をお祈りします。