感染者は減っても、発熱外来は必要です

連休2日目。発熱外来受診者は31人。そのうちコロナ検査(NEAR法)実施者19人。陽性3人(16%)でした。

この3人の周囲にコロナ感染者はおらず、うち2人は、最初はコロナ検査をするつもりはなかった方です。

検査をしなかった12人の中にも、コロナかもと思う方が何人もいましたが、検査の無理強いはしませんでした。

「5類化」目前のいま、コロナの疑いがある人の診断を絶対確定させる必要性は、もはや無いかもしれません。

「インフルなら薬があるけど、コロナは知ってもしょうがない」と言い放つ方もいらっしゃいます。

「そんなことはありませんよ」と強く反論する根拠もなく、結果的に検査率が低下しているのが現状です。

「連休中までは検査料が無料ですよ」と甘くささやいても、もはや乗ってくる方はほとんどいません。

そんな具合ですから、連休後(検査料有料化後)の検査希望者はほとんどいなくなるかもしれません。

熊本県の今日の新規感染者数は29人でした。実数報告が5/8に終了しても気にならないほど、少ない人数です。

とは言え、自分が感染しているかどうか知りたい方は、今後もなくなることはないでしょう。

高齢者と同居している方などはとくに、気になるところです。

抗原検査よりも確実なPCR検査などの遺伝子検査は、今後もどこかの医療機関が実施を続ける必要があります。

結局は、これまでの発熱外来のノウハウと設備を有する医療機関が、今後も担うことになるのでしょうね。

コロナ転換期の大型連休

世間はすでに、ウィズコロナ(コロナと共存)ですね。なんならポストコロナ(コロナ終了)気分でしょう。

「5類」化は連休明けからですが、経済社会の実質的な転換点は連休初日、つまり今日かもしれません。

どうせこうなるのであれば、コロナ政策の転換自体がもっと早くても良かったと、私でさえ思います。

感染者はまた増える可能性がありますが、「気にしない」「調べない」「把握できない」となるのでしょう。

今日も多くの発熱者が受診しましたが、検査希望者が少ないですね。ですが検査すれば陽性者がまだ出ます。

コロナ禍渦中の行動制限が正しかったのか間違っていたのか、もはや批評してもしょうがないことです。

欧米と中国の中間ぐらいのやり方で、いかにも日本人らしく注意深く辿ってきた3年間だったと思います。

圧倒的にダメだと思ったのは、ワクチンの開発力ですね。その意味でも日本はまだ、ワクチン後進国です。

日本の官僚は、何をするにも目先の損得を計算し、コスパを真っ先に考えたがります。

あるワクチンの定期接種化を検討する時には、その接種によって医療費がどれほど減るかをすぐ概算します。

その机上の空論にはしばしば恣意的な面があり、GOサインを出したい時、コスパの良い数字を導き出します。

ワクチン開発のような将来への投資は、短期的メリットがなくコスパが悪いので、力が入らないんですかね。

官僚のみならず、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1442.html" target="_blank" title="首相">首相</a>は学術研究を深めるよりも実践的教育を求め、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-95.html" target="_blank" title="野党">野党</a>も先端研究に理解のない国ですから。

「うな丼発言」など、どうでもいい

首相に爆発物が投げられたとの連絡を受けたのに「うな丼」を食べた谷国家公安委員長が、批判されました。

「(警察庁から電話があったけど)楽しみにしていたうな丼はしっかり食べさせていただきました」との発言。

これに対して野党は「緊張感がない」と辞任を求め、メディアも批判的に(面白おかしく)取り上げています。

はっきり言って、そんな発言など、どうでもいいことです。あなた(=野党・メディア)たち、ヒマですか。

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-4144.html" target="_blank" title="政治家によくある失言">政治家によくある失言</a>は、差別発言など日頃から思っている「本音」を、うっかり口にしたものです。

その人の本心・本性が露呈したものなので、発言を撤回しても意味がありません。責められるべきです。

一方で今回のうな丼発言は、責められるものではなく、単にリップサービスとして口が滑ったものでしょう。

谷氏があらためて弁明発言をするとすれば、次のような感じでいかがでしょう。

「首相の事件を聞き、私はコトの重大さに身震いし、ただちに臨戦態勢を覚悟しました」

「ただ、移動の準備が整うまでの間に、腹ごしらえとして、食べかけていたうな丼はしっかり頂きました」

「それだけのことです。楽しみにしていたうな丼ではありましたが、緊張のために味がわかりませんでした」

「私が冷静に行動したことを示すつもりで、うな丼発言をしたのですが、曲解されてしまい不本意であります」

新型コロナの「5類化」が正式決定

新型コロナの感染症法上の位置づけが、5月8日から「5類」に移行することが正式に決定しました。

さらに、空港等での水際対策の解除は、連休初日の4月29日に前倒しする方針のようです。

帰国時の混雑対策としてだけでなく、連休を利用して社会・経済の活性化を早めようという狙いでしょうか。

その一方で、おもに高齢者などを守るために、また来月からワクチン接種の新シリーズが始まります。

熊本市では先週から接種券の送付が始まり、今週は接種券を受け取った方からの予約が入り始めています。

当院では今回も、当院での接種歴がある方に限定して、電話か窓口で予約を受け付けています。

そのようにする理由は、ネット等での予約が不得手なかかりつけの方に、確実に当院で接種を行うためです。

ワクチンの供給量が限られているために、当初からずっとその方針で接種を行ってきました。

モデルナに限れば、ワクチンは十分に確保できるので何人にでも接種出来ますが、いまさら手は広げません。

当院での接種が初回の、それどころか来院自体が初めての方への接種は、受付や確認等に時間を要します。

その時間があったら、まず、かかりつけの接種希望の方全員に、ご希望の日時に接種をしたいのです。

インフルはまだ、くすぶってます

インフルエンザは、コロナ禍になってからの2シーズン、ほとんど流行りませんでした。

その原因はさまざまに説明されましたが、本当のところ、よくわかりません。

今度こそ大流行だと騒がれた今期も、例年の3分の1程度の小流行に終わりそうな気配です。

熊本でも、警報レベルに達しないままピークアウトし、いま定点あたりの報告数は2を切っています。

とは言え、近隣の小学校では、現時点でもまだ2つの学年でインフルエンザによる学級閉鎖が見られます。

しかも最近はB型も目立つそうで、当院でも今日は、A型もB型も出ました。

1月頃の流行でA型に罹った子どもたちが、こんどはB型に罹るケースもあることでしょう。

5月には定期学校検診を予定していますが、学級閉鎖や学年閉鎖ともなれば、日程調整が必要になります。

最近のコロナとは異なり、インフルエンザはたいてい高熱が出ます。

発症直後から39度以上の高熱になった方は、比較的早いうちにインフルエンザの抗原検査で陽性が出ます。

しかし38度程度の熱の場合、半日以上経過しないと陽性が出にくいことは、経験上わかっています。

ウイルス量やその活動性に相関して発熱するのでしょうから、この経験則は理論的にも説明がつきます。

大型連休中に発熱外来が混み合う可能性を考慮して、十分量の検査キットを確保して準備しています。

コロナの「第9波」のことばかり話題になりますが、その前に、インフルエンザがどうなるか、でしょうね。

寒暖差が辛い日々です

雨のしょぼ降る、肌寒い一日でした。つい先週、BBQをした日はかなり暑かったんですけどね。

その雨が降り止んだ合間に、黄砂で汚れた愛車を洗っていたら、途中から小雨が降り出して体が冷えました。

帰宅後すぐ、熱い風呂で体を温めたかと思えば、こんどは冷たいビールをいま飲んでいるところです。

「熱い、温かい、冷たい」と「暑い、暖かい、寒い」の使い分けは、いまさらここで書くまでもありません。

まとめるなら、体の部分や心で感じるのが前者、体全体で感じるのが後者だと、おおむね理解されています。

「熱い」人と言えばたいてい好意的な表現ですが、「暑い」だと逆のニュアンスがありますね。

「冷たい」言葉は人の心を刺しますが、オヤジギャグは受け手の全身に影響するので「寒い」のでしょう。

「このところ寒暖差が大きいから風邪を引いただけです」と、コロナやインフルの検査を拒む発熱者がいます。

たしかにそうでしょうとも。間違いじゃありませんが、少し説明をして理解を深めていただきます。

寒暖差で体力が奪われ、免疫力が低下したせいで、おそらくウイルス感染症に罹ったんじゃないですかと。

そのウイルスが風邪のウイルスかコロナのウイルスかは、もはや確率の問題です。症状では区別がつきません。

とは言え、ひと頃は8割を超えていた当院発熱外来のコロナ陽性率も、今は1割弱程度に下がっています。

高熱の子どもが多いですが、そのほとんどがコロナでもインフルでもアデノでもない、名も無い風邪です。

このように陽性率が低下し、しかも来月から検査の公費負担がなくなるなら、検査数自体が激減しそうです。

8月頃には「第9波」が来ると予測されていますが、「だから何?」みたいな世の中になるのかもしれません。

フライト記録

航空旅行ファンと自認するからには、自分が搭乗したフライトデータをきちんと記録しなければなりません。

ところがその保存方法で、実はまだ試行錯誤中なのです。

航空券の予約段階から、日時や便名や座席や支払い等のデータを記録しているのは、Macの表計算ソフトです。

搭乗時には、気付いたことや感想や機長の名前などを、iPhoneの「メモ」アプリに書き込んでいます。

空港や機窓からの写真はiPhone13 Proで、タイムラプス動画はiPhone11 Proで撮っています。

実際の出発/到着時刻や搭乗機材のデータや航空経路などは、あとで調べてMacのデータベースに記録します。

このように、様々なデータが複数のデバイスに別々に保存されていることが、実はずっと気になっていました。

そこで最近、ていうか今月から、データベースを効率的にリアルタイムで編集・構築するやり方に変えました。

まず、搭乗前までに「メモ」アプリの「フライト記録」フォルダ内に、日付と便名のメモを作っておきます。

撮った写真や書いた文章もすべて、機内にいるうちにiPhone上で編集して、「メモ」の中に格納していきます。

フライトの細かいデータ(機材の登録番号等)も、できる限り搭乗中に調べて記入します。

Flightradarの飛行経路画面は、いったんスクリーンショットを撮った後に、メモにコピーします。

あとは帰宅後に、または空港ラウンジで、メモの内容をすべてMacのデータベースに移植すれば完成です。

さて、このように構築したフライトデータベースが、いったい何の役に立つのか、ってのは言いっこ無しです。

大型連休中の発熱外来

連休中に発熱外来をしますか、みたいな調査依頼が、熊本市と熊本県から別々に届きました。

両者ほぼまったく同じことを聞いてきたので、いったいどういう了見なのかと、県に問い合わせてみました。

すると県の担当者は、ほう、市でも調査してるんですね、みたいにとぼけるので、確認をお願いしました。

実際には、市の調査に回答すればそれで良いのでしょうが、県の担当者の認識不足がどうも気になりました。

コロナ行政が転換期を迎え、お役所もたいへんです。全職員が全てを把握するのは困難なのかもしれません。

「5類」に変わるタイミングに合わせなくてもいいのに、いやそうだからか、ワクチンの接種も始まります。

幸いなことは、新規感染者数が、少なくともその報告数が、ひと頃よりは激減していることです。

連休中の発熱外来の混み具合がどうなるか予測は付きませんが、当院としてはこれまで通り診療するのみです。

むしろ気になるのは「5類化後」、つまり5月8日以降です。

なにしろこの日から、コロナ診療の公費負担が(一部を除いて)なくなります。自己負担が急に増えます。

支払いで揉めないためには、検査前いや受診前に、検査費用が3割負担であることを説明する必要があります。

予約の段階でこれを説明すれば、検査を断ったり受診自体をキャンセルする方も増えるかもしれません。

逆に言えば、連休中が公費負担のある最後の期間となります。まさか「駆け込み検査」ってないでしょうね。

機内は忙しい

飛行機に搭乗するや否や、すぐに窓から外の風景の写真を撮り始める、飛行機初心者みたいな人がいますね。

離陸前のタキシングの段階から動画撮影に入り、離陸して上空に達するまで、ずっと撮り続けていたりします。

上空でも、何が珍しいのか、機窓の風景を何枚も何枚も撮影して、ずっと忙しそうにしている人がいます。

すべて、私のことです。

数年前に、那覇空港で離陸前後の機窓の風景をタイムラプスで撮影したら、とてもよい動画が撮れました。

初めてのタイムラプスでしたが、いまだに、これを超える出来の動画が撮れません。ビギナーズラックです。

でも、もっと良い動画を撮ろうと、飛行機に乗るたびに、雨天と夜以外はタイムラプスしているのです。

離陸後しばらくは、その動画の編集作業に追われます。傾きを補正し、適宜トリミングして仕上げます。

なんならMacBookを立ち上げ、さらに精密な修正作業など追加したりします。

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2824.html" target="_blank" title="機窓">機窓</a>には常に目を配り、形の良い雲でも現れたものなら、慌てて写します。真夏の入道雲が私の大好物です。

雲が途切れたと見れば、こんどは陸地や島の写真を撮り、それもまた編集したりと、休む暇がありません。

機内では、機長の次に忙しくしているのが私です。窓側席に乗ると、どうしてもこうなります。

眼下をウネウネと流れている川を撮影し、何川だろうかとFlightradarとGoogle Mapを駆使して調べます。

なるほど最上川か。写真を選んで加工作業。そうこうするうちに次の川。これは阿賀野川。作業は続きます。

「快適な空だけの旅」

所用を終えて、さらに諸事情も考慮しつつ、札幌から那覇経由で熊本に戻ってきました。

航空旅行ファンは、時間の許す限り空港または機内に居たいので、このような経由便を選ぶことになるのです。

ANAの機内誌「翼の王国」が、同社創立70周年を機に、昨年10月にリニューアルしました。

その中に、パラダイス山元氏の『快適な空だけの旅』というエッセイが連載されています。

テーマは「飛行機に乗ること」の楽しみで、色んなエピソードを交えて面白く語られています。たとえば、

・とくに用事が無くても、一日中延々と飛行機に乗る。

・誕生日には、ただひらすら離陸着陸を繰り返す旅に出て、浮遊感・高揚感を味わう。

・空港に着いてから、行き先を決める旅もあり。あえて悪天候の目的地を選んだりする。

・純粋に飛行機に乗りたいとき、羽田–新千歳を1日で3往復したりする。

「ただ飛行機に乗って、何が楽しいのですか?」という質問を受けることがあります。

ではお尋ねします。「ドライブが趣味の人って、何が楽しいのでしょう?」

ドライブで楽しいのは、第1に運転と移動そのものです。観光や買い物をしたとしても、それはオマケです。

飛行機を操縦しなくても、客席で感じる加速減速や揺れや振動や轟音は、パイロットとまったく同じでしょう。

チェックインから保安検査、搭乗手続きや特殊な機内環境など、独特の非日常的体験をすることにもなります。

航空旅行は、航空機の「後部座席」に乗ってフライトを楽しむ趣味として、認知されてもいいと思うのですが。