「急増「心不全」が危ない! “不治の病” 回避最前線」
こう題して、今日のNHK『クローズアップ現代』が、心不全の早期発見や予防法について紹介していました。
「心不全」とは、心臓の働きが全(まっと)う出来ていない(=不全)状態のことで、原因はさまざまです。
その心臓の働きで最も重要なのは、全身の細胞に「酸素」を届け、各細胞にエネルギーを与えることです。
酸素不足によって身体機能が低下し、運動能力が低下すれば労作時には息切れが起きやすくなります。
「急性心不全の多くが 慢性心不全の急性増悪である」というのが、最近の考え方です。
ここで「急性増悪」とは見慣れない言葉かもしれませんが、文字通り「急に悪化すること」です。
番組中では、その心不全の進展ステージについて、よく使われる図解を引用した説明がありました。
ところがその図解の中で、大事なワード「急性増悪」と書くべきところが「急性憎悪」と書かれていました。
数分後に、番組中で桑子真帆アナが口頭で次のように訂正しました。
「キュウセイゾウアクという文字の『ゾウ』という字が間違っていました。正しくは『増える』という字です」
ここはやはり、「○増悪 ×憎悪」とテロップを出すべきでしょう。口頭でサラッと言われてもわかりにくい。
「憎悪」では、あまりにも恥ずかしいので、敢えてわかりにくく訂正したのかと勘ぐってしまいます。
実はこれ、私が学生時代に何度も教えられた、間違いやすい表現のひとつです。
なので教育的観点からも、NHKは何をどう間違えたのか、正誤を比べてきちんと説明した方が親切でした。