コロナの定点医療機関は、インフルの定点が「兼任」

新型コロナ「5類」移行後の感染動向把握は、インフルエンザの「定点医療機関」が担うことに決まりました。

このことは、昨年9月の「全数届出の見直し」の頃には、すでに具体的な議論が始まっていたようです。

どのような定点を設定すれば「全数届出」を反映するか、「HER-SYSデータ」を用いて検討されました。

少数のデータによって全体を推測するためには、「平均的な」医療機関を定点としなければなりません。

ところがコロナは、特定の医療機関に受診者や感染者が集中する傾向があります。

第5波頃には、10%の医療機関が、コロナ全体の80〜100%(地域により異なる)を診療していたようです。

これが第6波では60〜80%、第7波では30〜60%程度にまで下がって来たと分析されています。

つまり、コロナを診療する医療機関が広がって来たわけで、定点での把握が可能な状況になったと言えます。

当院は、インフルの定点医療機関ではないので、コロナの定点にもならないはずです。

ただし、医療提供体制の実情に応じて定点を調整するそうですが、当院を選ぶと偏るのでダメですよ。

もしも当院がコロナの定点なら、今年第1週からの報告数は、60→61→45→39→23という推移になります。

同様にインフルの場合だと、8→17→17→13→32という報告数になるので、たぶん平均的ではありません。