皆様の乾燥肌は、いかがですか。保湿剤の処方が増えてますね。
テレビ番組でも、乾燥肌対策の特集が目立ちます。肌を「けっして掻くな」、保湿剤を「しっかり塗れ」と。
私も「ヘパリン類似物質」やそれに類似した物質を、とくに両手には毎日何度も塗っています。
ですがなにしろ、たびたびアルコール消毒をするものだから、ある種のイタチごっこになってしまいますね。
1人の患者さんの診察に際して、通常1〜2回、多ければ3回以上、「速乾性擦式手指消毒剤」を使います。
なので毎日トータル100〜150回ほど、手掌・手背・指間・手首、さらに前腕の途中まで消毒しています。
この寒い時期に駐車場にたびたび出るので、インナーはヒートテックの「極暖」か「超極暖」です。
しかし袖口の汚染を避けるために、ヒートテックも白衣もガウンも、全部肘のあたりまでまくっています。
そこへアルコールを擦り込むと、ますます寒く、冷たく、肌はヒリヒリと痛みます。
保湿剤入りの消毒剤もありますが、そんなモノでは保湿効果は足りません。
たびたびヘパリン類似物質等を塗布しなければならず、しかしそれもすぐに剥がれるのです。
そもそも、乾燥肌対策をしながら「速乾性」の消毒液を使うこと自体、矛盾してますからね。
「乾燥までに最低15秒以上を要する消毒剤量を手に取り、擦り合わせる」
CDCのガイドラインによると、アルコール消毒剤はの適切な使い方は、このようになっています。
15秒間擦り続けられる液量って、かなりのものですよ。塗り始めはベチャベチャ。乾くと超極寒。
それからあわててヘパリン類似物質をベタベタ塗る。Macのキーボードもつやつやしてきます。
そんな具合に朝から晩まで、乾かしたり湿らせたり乾かしたり湿らせたり、まったく肌には過酷な季節ですね。