「マスクは不要」と言うけれど

新型コロナ感染者に限らず、健康で症状が何もなくても、これまで日本ではマスクの着用が「必要」でした。

多くの場所でマスクを着けるのがマナーであり、実質的に義務でした。そのマスク着用の目的は2つ。

(1)自分が感染するのを防ぐため

(2)他人に感染させるのを防ぐため

それがこの春からは、屋外はもとより屋内でも、マスク着用を「原則不要」とする方針に転換するようです。

もちろん、今後もマスクを着けるのは自由です。とくに次のような思いが強いなら、着用を考慮すべきです。

(1A)できるだけ感染したくない

(2A)できるだけ感染させたくない

とは言え、マスクが「原則不要」ともなれば、着用しない自由がこれまで以上に尊重されることになります。

極論するなら、次のような考え方も、ある程度は許容しなければならないということです。

(1B)感染してもしょうがない

(2B)感染させてもしょうがない

その結果、感染したくない方と、感染させてもしょうがないと考える方が、世の中に混在することになります。

マスクの効果は限定的となり、あちこちでいさかいを生みかねませんが、それもしょうがないのでしょう。

ただし、公共交通機関や医療機関等では例外的に、従来通りのマスク着用が当面は続けられると考えられます。

しかしそのような場所ではなくても、(1A)の方が守られるような「モラル」が醸成されることを願います。