新型コロナの全国の1日あたり死亡者数が500人を超えました。
感染者数は過去最多ではないのに、死亡者数が過去最多を更新し続けているのは、なぜでしょう。
いまの流行株の死亡率がどんどん高くなっている、という話は聞きません。この先はわかりませんが。
となれば、感染者数が過去最多を更新し続けている、と考えるしかありません。
尾見会長は、「感染者の届け出の方法が変わったことが背景にあると見られる」と婉曲に説明しています。
そうでしょうとも。昨年9月26日の<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-4010.html" target="_blank" title="「全数届出廃止」">「全数届出廃止」</a>以来、感染者数が正確に把握できなくなっているのです。
基礎疾患の無い軽症者は医療機関を受診しないのが原則なので、医療機関が感染者を把握しにくくなりました。
社会経済を回す方向に国が舵を切ったので、仕事を休まないためにも、検査を受けない方がおおぜいいます。
入院給付金が出なくなった方々にとっては、検査して診断を受ける意義も薄れてしまいました。
発症しても医療機関を受診せず、まずは自宅で抗原検査をする、というのが国の勧める対処法です。
これによって、偽陰性の多い抗原検査で済ませてしまうことが多くなり、潜在感染者が激増しているのです。
当院の発熱外来でも、症状が軽い方を念のため検査したら陽性、というケースが増えています。
今週から「NEAR法」による検査装置を導入して、陽性率の高さには驚く毎日です。感染者数は多いのです。