乳幼児への新型コロナワクチンの接種は、まだわずかです

オミクロン株対応ワクチンの発症予防効果は71%だったことが、国立感染症研究所の分析で判明しました。

思いのほか良い数字だと思います。

面と向かって咳込まれたり、どうしても密着して診察する必要に迫られたとき、ワクチンの効果が頼りです。

毎日のように何人もの感染者と対峙している私は、防護具だけで感染が完璧に予防出来るとは思っていません。

ワクチンで獲得した免疫が、ウイルスを毎日適度に吸い込むことによって強く維持されていると考えています。

昨日行ったPCR検査43件のうち、陽性は32件でした。この陽性率74%は、第7波のピーク時に匹敵します。

ワクチンの接種が進んだ上での、この陽性率ですから、これまでよりも大きな波の到来になるかもしれません。

そんな中で、子どもへのワクチン接種が低迷しています。乳幼児に至っては、ほとんどゼロに近い接種率です。

定期接種時に親御さんに尋ねると、接種を前向きに検討している人がほとんどいません。

「悩み中」だと答える人もいますが、大半は「接種するつもりはない」という回答です。

遅ればせながら今週、当院では初めて乳幼児への接種を行う予定です。今日はそのワクチンが届きました。

配送してくれた方に尋ねると、乳幼児用ワクチンの配送はほとんどない、とのこと。

小児へのワクチン接種後の死亡事例が報じられ、そうでなくても低迷している接種が、ますます進みません。

オミクロン株対応でもないし、現時点で私は、乳幼児への接種を強く推奨する気にはなれないのです。