当院の電話は、なかなかつながりません

「電話が話し中で繋がらないので来た」という方が、とくに日曜日には何人も来院されます。

申し訳ありません。電話は2回線あるのですが、休日は受診希望者が多くてすぐにパンクしてしまうのです。

病状にもよりけりですが原則として予約診療なので、朝から直接来院されても診察は夕方になったりします。

「直接来たのに夕方まで待たされるのか」などと思われるのは当然です。

しかし、予約なしの方が何人も割り込むと、予約して順番を待っている方の診療がどんどん遅くなります。

予約なしでも直接行けばすぐに診てもらえるとなれば、予約システム自体が意味をなさなくなります。

「電話回線を増やしたらどうなのか」というご意見も頂戴します。

でも、運良く電話が繋がった人だけでも予約が満杯になるので、電話回線を増やしたところで結果は同じです。

回線を増やせば増やした分だけ、予約枠が全部埋まるのが早くなるだけの話。たぶん、よけい苦情が出ます。

「キツいから来たのに、すぐ診てもらえないのか」というお気持ちはわかります。

しかし、高熱が出ている高齢者や乳幼児が何人も、予約して診察順を待っているのが現状です。

病状や年齢等を考慮した上で、緊急性がないと判断した方は順番通りお待ちいただいています。あしからず。

『シン・ウルトラマン』を観てみたけど

『シン・ウルトラマン』の配信が始まったので、さっそく、部屋を暗くして大音響にして鑑賞しました。

ネットでは酷評も多いようですが、先入観を持たずに観ました。以下、ネタバレ気味の記載があります。

「ウルトラシリーズ」(おもに初期)を見て育った世代の私には、なかなか期待の高まる導入部でした。

なにしろ脚本の庵野秀明氏は、私と同学年(かつ同郷)の人物ですから、時代感覚は同じはず。

ただし、かつて私が好きだったのは「ウルトラマン」のような正義キャラではなく、むしろ怪獣の方でした。

あるいは、その怪獣たちから逃げ惑う人間や、工夫して撃退を試みる科学者たちの葛藤の方が好きでした。

最後に強いヒーローが怪獣を倒してくれると思うと、安心してしまって怖さが薄れるんですね。

なので、一番好きだったのは、ヒーローが誰も登場しない『ウルトラQ』ということになります。

映画の場合、TVドラマのように正義の味方が登場して圧勝して終了、という単純な展開にはできません。

ヒーローの出自とか複雑な裏事情が、だんだんと明らかになっていくようなストーリになりがちです。

『シン・ウルトラマン』もまさに、その罠にはまってしまい、怪獣(禍威獣)映画の面白さに欠けました。

中盤からどんどん盛り下がり、後半はつらい時間帯でした。ふと見ると、家人はグースカ寝ています。

ていうか、手に汗握るアクション映画でもたいてい、家人は途中で寝入ります。終わると起きます。

残念ながらこの映画は、『シン・ゴジラ』のようにリピする気にはなりません。(すべて個人の意見です)

「NHK世論調査」と名乗る不審な電話

「NHK世論調査」と名乗る電話が、先日私の携帯にかかってきたのですが、反射的に切ってしまいました。

詐欺電話を疑ったからです。本物の世論調査だったかもしれませんが、君子危うきに近寄らずです。

NHKの世論調査を装った不審な電話が最近増えていると、最近NHKが言ってます。

年金の受給状況や預金残高などを聞き出そうとするのだそうです。

でもそれを聞いて、なんだかおかしくなりました。

だって世論調査は、支持政党や内閣支持の有無など、その人の思想信条を答えさせるものだからです。

ある意味で年金よりも重要な個人情報を電話1本で聞き出すことに、不安なく応じる人がいるんでしょうか。

私などは天の邪鬼ですから、支持政党を訪ねられたら「NHK党ですけど何か」と答えてしまうでしょうね。

どうせなら、世論調査に答えたら受信料を1年間免除、みたいなインセンティブがあればいいと思います。

ていうかNHKの世論調査って、それが詐欺電話ではないことを、どのようにわからせてくれるんでしょうね。

次に電話がかかってきたら、最後まで調査に付き合ってみることにしましょう。

新型コロナワクチン、接種したくても時間がとれません

新型コロナワクチンの「5回目接種」を受けました。前回(4回目)からちょうど5カ月の接種間隔でした。

当院でも今日から、「オミクロン株(BA.4/5型)対応ワクチン」の接種に切り替えたところです。

帰宅後、いつものように熱めの風呂に入り、しっかりと全身を温めました。

ワクチンの接種は、免疫系を刺激することですから、体温を上げるほど有効性は高まると考えたからです。

ただし接種部にジンワリと痛みを感じ始めたので、カロナールを600mgほど内服しました。

せっかく上げた体温が下がるんじゃないのかとツッコまれるかもしれませんが、痛みはイヤなのです。

新型コロナワクチンの接種について、当院では熊本市の予約システムは利用していません。

原則として当院でこれまでコロナワクチンを接種してきた方に限定して、窓口で、予約を受け付けています。

接種歴が把握できている当院かかりつけの方がほとんどなので、接種の手続きから実施まではスムーズです。

ただし、オミクロン株対応ワクチンの供給量は十分なのですが、現状では接種枠をあまりたくさん作れません。

発熱外来の受診者が多く、時間帯分離を考えると、ワクチンの接種に割ける時間が制限されるからです。

それに加えて、インフルエンザワクチンの接種にも時間をとっていることが、重くのしかかっています。

今思えば、「インフルとコロナの同時接種枠」を作って、効率よく接種を進める作戦も考慮すべきでした。

かつては、同時接種なんてするものか、と考えていましたが、時間の節約を考えたら同時接種に限りますね。

庭のイルミネーション再開へ

白衣のポケットに入れているスマホが振動したと思った時の2回に1回は、おなかが鳴った振動です。私の場合。

そんな感じで、朝から空腹なのを夜まで我慢する1日1食の生活も長くなりました。

先日の『ブラタモリ』の番組中に、女性アナウンサーのおなかが鳴りました。音がしっかりと聞こえています。

そのまま放送されたのは少しかわいそうでしたが、「おなら」じゃなくて「おなか」だから、まだいいです。

わが家の愛犬・花ちゃんは、寝ている時によく、音も無く臭いおならをします。

あ、くさっ、こら、と叱ると、血走った薄目を開けて、なん?って顔をして、また寝入ります。

最近ガレージを改築したので、庭の形がいびつになり、半島のように細長く張り出した部分ができました。

そこからは道路や中学校がよく見えるので、番犬・花ちゃんにとっては絶好の監視スポットになりました。

私も実は、そんな隅っこが好きです。秘密基地を作りたくなります。本当に作ろうかとさえ思っています。

しかし今はその半島の岬に、クリスマス用のイルミネーションツリーを立てようかと計画中です。

新築のときから、ときどき庭のイルミネーションに凝る年があるのですが、なかなか長続きしません。

苦労して生垣の中に設置したLEDライトは、剪定の邪魔になりました。今回の改築の際に廃棄しました。

テラスの屋根からずらっと吊したドロップライトは、派手すぎて嫌がられたので結局処分しました。

なので今回はシンプルに、スッキリしたブランチツリーのイルミネーションを1点だけ設置しようと思います。

これから年々増やしていくのもまた、楽しいでしょうから。

修学旅行を前に、迫り来る第8波

新型コロナの新規感染者数が、北海道で初めて1万人を超え、東京でも2カ月ぶりに1万人を超えました。

全国では10万を超え、これも2カ月ぶりの多さ。熊本でも今日1000人を超えました。これも9月以来です。

つまり、ほぼ全国的に、2カ月前の第7波終盤のレベルにまで戻ってしまったわけです。

先週「就学前検診」に行った小学校に、今日は「修学旅行前検診」に行ってきました。対象は6年生。

学問する立場に「就く」のが「就学」なら、学問を「修める」のが「修学」。

ですが私の子ども時代を思い出すと、修学旅行は卒業旅行にも近い、言わば「終学旅行」でした。

今年の修学旅行は、今月28日〜29日の1泊2日。長崎旅行です。コロナ第8波の動向が、とても気になります。

昨年はコロナのために延期され、ついに卒業前の2月下旬に、日帰りのグリーンランド旅行となりました。

この3年間、子どもたちの学校行事はズタズタです。

感染者が激減して、「来年こそは」と期待が膨らんだのは、ちょうど1年前でした。

ところが年が明けていきなり第6波が到来。しかしそれも7月からの第7波に比べたら屁みたいなものでした。

ヒタヒタと迫りつつある第8波は、さらにもっと巨大な波になると予測する専門家もいます。

波が大きくても人々の行動制限はされず、なんとか耐えながら無理くり「ウィズコロナ」に向かうのでしょう。

コロナ以外の医療への影響が最小限であることを願うばかりです。あと、修学旅行が無事でありますように。

詐欺グループの日本語は、いつまでたっても完成度が低い

「ETCパーソナルカードWebサービス」から、「ETCに支払情報が変更」という件名のメールが届きました。

これはありがたい。おかげで今日のブログネタができました。

「ETCに支払情報が変更」

中華風な香りがしますね。続いて、どのような本文が待ち受けているのでしょうか、見ていきましょう。

「今日、ETCに支払情報が変更されたことが発見しました」

冒頭からいきなり違和感炸裂です。そうですか、発見しましたか。にしても「が」が多いね。

「お早めに当社までご連絡くださいませ、ご容赦のほど宜しくお願い致します。」

バカ丁寧なところには好感が持てますが、句読点の付け方がへたくそ。

「お忙しい中お邪魔して申し訳ませんでした」

惜しい、「あり」がない。いや、「オハヨゴザマス」的な今風の表現なのか、「モウシワケマセン」。

「ご本人認証下記携帯電話でQRコードをスキャンする確認ください」

もうちっと、ちゃんと書けや。騙す気あるの?

前から言ってますけど、日本語ネイティブの校閲者を雇うか外注した方がいいですよ、詐欺グループの方。

4K放送で観る大河ドラマ

日曜日は私にとって、発熱外来に忙殺されて帰宅した後、夜のNHK大河ドラマで癒やされる日です。

かつてはその大河ドラマが楽しみで、1週間が待ち遠しく感じていました。

ところが最近は、もう日曜?、みたいに、1週間がとても短く感じるようになってきましたね、幸か不幸か。

もしかしたら、週に2回ほど日曜日が来てるのかと思うほどです。

ところで、自宅における私のテレビ視聴態度には2種類あります。

(1)集中的試聴:リビングのソファーに座り、AVアンプを起動し良い音響にして、テレビの真正面で観る

(2)ながら視聴:ダイニングの定位置に座り、リビングのテレビを遠くから眺める

通常、映画は(1)のスタイルで、それ以外は(2)で観ますが、例外的に大河ドラマは(1)です。

そして大河ドラマは必ず、NHK BS4Kを録画したものを観ます。もちろん、4K&5.1chサラウンド放送です。

ハイビジョン放送が始まった頃、古い時代劇を観ると、登場人物のカツラの境目がとても気になりました。

その後、メイク技術が進歩したのか映像処理技術の進歩か、その境目はほとんど目立たなくなりました。

そして今、大河ドラマはほぼ、4Kの解像度にも耐えるメイク(または映像処理)になっています。

やがてテレビは8Kが標準になるのでしょうか。制作側も、俳優も、まったく気が抜けませんね。

ワクチン接種後の急変には、反射的に「アドレナリン筋注」を

新型コロナワクチンの接種直後に体調が急変した女性が死亡するという、衝撃的な事例が報じられました。

この場合、まず「アナフィラキシー」を疑います。メディアも概ねその論調で、次の様に報じています。

・接種の5分後に咳、さらに呼吸苦が出現、呼吸停止となり心肺蘇生、救急搬送されたが1時間半後に死亡した

・医師は肺出血と考えたが、(アナフィラキシー治療に用いる)アドレナリン注射はしなかった

・県医師会長「アナフィラキシーショックの可能性があり、現場での対応に問題がなかったか検証する」

医師がアナフィラキシーに対する初期治療を誤り死なせたと、まるでそのように受け取られる報道です。

しかし、医師が提出した報告を読むと、単なるアナフィラキシーでは片付けられない難しい事例だと思います。

・接種10分後に呼吸苦あるも、粘膜・皮膚に異常なし、その後、泡状のピンクの血痰を多量に排出し呼吸停止

これは「肺水腫」(急性心不全)の症状です。一般的なアナフィラキシーの病状とはかなり異なります。

ただし、アナフィラキシーがきっかけとなって急性心不全を併発した可能性まで否定することはできません。

やはり、接種直後の急変ではアナフィラキシーを疑うべきです。悩んでる時間が命取りになりますから。

なのでこの事例では、ためらうことなく、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-871.html" target="_blank" title="ただちに「アドレナリン」を筋注">ただちに「アドレナリン」を筋注</a>すべきでした。

まず、脊髄反射的にアドレナリン。それで救命できるか、まったく的外れか、それはあとでわかります。

もしも、その反射的な処置が後に医療過誤だと責められるようであれば、もうワクチン接種などできませんよ。

初期の『水戸黄門』はけっこうエグい

休診日の今日は、午前中に保育園の定期検診、午後は小学校で就学前検診という「検診デー」でした。

就学前児(=年長児)の数は、毎年確実に減っています。少子化は、肌で感じるほど急速に進んでいます。

クリニックに戻り、デスクワークしながらテレビをつけたら、RKKで『水戸黄門』の再放送をやっていました。

なにげに目をやると、ありゃ『大岡越前』だっけ?と見紛うばかりに、加藤剛が正義漢役で登場しています。

『水戸黄門』の再放送は何年も前からやっているはずですが、いま放送しているのはなぜか「第1部」です。

黄門様は東野英治郎、助さんが杉良太郎で、格さんが横内正という、最初期バージョンです。

それにしても、初期の『水戸黄門』は血生臭いですね。「峰打ち」なんてありませんから流血しまくります。

今日の舞台は松江。悪徳家老を演じる清水元が悪そう。善玉が加藤剛で、その同僚がなんと東野英心。ウケる。

「印籠」は使われず、すでに身分が明らかになっている水戸黄門を前にして詮議が始まったのですが…

いきなり加藤剛が家老を斬り殺し、自らは腹を切り、格さんが介錯するという、予想もしなかった展開でした。

善い人も悪い人も最後は全員死ぬという結末。お茶の間で見るドラマとして、これで良かったのでしょうかね。