塩野義製薬の新型コロナ内服薬「ゾコーバ」が、緊急承認されました。
重症化リスクがない人にも処方でき、従来薬「ラゲブリオ」などよりも幅広く使える治療薬になるでしょう。
その妙な名称の由来は、「XO(ノックアウト)」+「COVID-19」=「XOCOVA(ゾコーバ)」だとか。
当院の発熱外来では、2日前の日曜の抗原検査とPCR検査は37件。そのうち陽性は25件。陽性率68%でした。
経験上、感染者が増えるほど陽性率は高くなります。第7波では、ピーク時には80%を超えていました。
すでに第8波に入ったことには、疑いの余地がありません。
家庭内感染や、保育園や学校や施設等でのクラスターで感染したお子さんは、まだあまり多くありません。
むしろ、周囲に感染者どころか発熱者もいない「寝耳に水」の方が目立ちます。
これは経験上、大流行の初期に見られた兆候と同じです。
第7波と異なるのは、自宅で抗原検査を行う方が多いこと。医療用キットで陽性なら、それでコロナ確定です。
重症化リスクがなく全身状態が良ければ、感染しても発熱外来を受診する必要はありません。
そのかわり、発熱したけど自宅で抗原検査が陰性だった方が、PCR検査目的で受診するケースが増えています。
日曜の陽性者25人のうち、HER-SYS入力を行った方は3人でした。医療機関の負担は確実に減っています。
ラゲブリオを処方したのは2人だけでしたが、ゾコーバなら、もっと多くの方に処方することができそうです。