何度も「再上陸」した台風14号

台風14号は、ひさびさに風雨が強く、昨日の午前中を休診にしたのは正解でした。

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-293.html" target="_blank" title="山口県岩国市">山口県岩国市</a>の錦帯橋は、橋脚を補強する杭の一部が流失したようです。橋が全部流れなくて良かった。

気象庁のサイトでよく見ると、台風の中心が通過した「県(本土)」は、次の様でした。

(海)→鹿児島→熊本→(海)→熊本→(海)→福岡→佐賀→福岡→(海)→山口→島根→(海)→島根→(海)→石川→(海)→新潟→山形→宮城→岩手→(海)

海から九州や本州に「上陸」した回数は、厳密には7回。よって6回ほど「再上陸」したことになります。

大きな流れで言えば、九州を縦断し、中国地方から日本海に抜け、東北に再上陸・横断した格好です。

島根から新潟まで日本海を進む途中で、出雲半島と能登半島に引っかかったので「再上陸」回数が増えました。

これは熊本県でも同じで、八代海に抜けた台風が有明海に向かう途中で、宇土半島に再上陸しました。

気象庁は以前から、海上の台風が半島を横切った場合には、上陸ではなく「通過」と言ってきたはずです。

でも今回ニュースでは、出雲半島と能登半島については「上陸」と表現していました。宇土半島は知りません。

いずれにせよ、台風の中心って、その1点に勢力が集中しているのではないし、一種の「概念」ですよね。

今回のように台風が本土沿岸付近を進むとき、中心が本土に上陸したかどうかなんて、あまり意味ないかも。

機窓の景色は、いつも素晴らしい

東京や大阪方面から熊本に飛んで来た飛行機は、たいてい阿蘇の北側を西に進み、いったん有明海に出ます。

金峰山を回り込んで左回りにUターンして東に向きを変え、アクアドーム上空からまっすぐ空港に向かいます。

天気が良い昼間なら、西向きに飛んでいるときに、左側の窓(A席)から熊本空港の全体像がよく見えます。

面白いと思うのは、熊本空港って、まるで盛り土したように、そこだけが台地になってるんですよね。

その細長い「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-3039.html" target="_blank" title="高遊原(たかゆうばる)台地">高遊原(たかゆうばる)台地</a>」の上には、空港のほかにゴルフ場と<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-3039.html" target="_blank" title="自衛隊">自衛隊</a>も乗っかかっています。

わざわざ空港の真横を西進し、いったん海まで行ってから戻るのは、時間と燃料のムダにも思えます。

おそらく、計器着陸装置(ILS)が西からの着陸(R07:東70度向き)用だからでしょう(個人の推測です)。

熊本空港は霧が多いこともあり、日本でも数少ない、最高レベル(CAT IIIB)のILSで運用されています。

そのILSの電波に乗るためには、ある程度の距離が必要なので、いったん空港からかなり離れるのでしょう。

航跡はしばしばアクアドームから空港まで正確な一直線であり、「自動着陸」かもしれません(個人の空想)。

ときに、風向きの関係か東側からの着陸(R25)に遭遇します。かなりレアなことで、景色がまるで違います。

しかしその場合でも、飛行機はいちど海に出てUターンし、戻ってきて空港を再び通過して、Uターンします。

これは、東から直接R25に向かうと、阿蘇山に接近しすぎるからだと考えられます(受け売りです)。

この、2度目のUターン前にはかなりの低空をしばらく飛ぶので、左側の窓からは自宅周辺がよく見えます。

チャンスがあればすぐ撮影できるように、離着陸時の私はいつも、iPhoneを構えっぱなしの大忙しです。

台風14号、ただいま接近中

台風14号は、午後7時ごろ鹿児島市に上陸して北上を続け、いま(午後11時現在)まさに、熊本に接近中です。

夜遅くになってひどい暴風になってきました。夕方はまだ、犬の散歩ができる程度の風だったんですけどね。

この連休は発熱外来で大忙しかと覚悟していましたが、台風接近を考慮して、今日は午後休診としました。

受診希望の電話を多数いただいただきましたが、そのほとんどをお断りすることになってしまいました。

その発熱外来真っ最中の、ちょうど、風雨が強まり始めた午前11時頃の話です。

PCR検査用の唾液採取のプラスチック容器を回収するために、私は駐車場に出て患者さんの車に向かいました。

スタッフが屋外でフェイスシールドを飛ばされたと聞いていたので、私はゴーグル着用に切り替えました。

傘の柄は短く強く持ち、先端を風上に向け、ゆっくり歩いていたことは言うまでもありません。

突然、強風が吹いたのです。傘は一瞬にして裏返り、ビニールが半分剥がれ、骨が4本むき出しになりました。

うわっと慌てて傘に気をとられたら、こんどは唾液の入った容器を駐車場の路面に落としてしまいました。

風雨の中、裏返って骨が突き出た貧相な傘を左手で差したまま、しゃがんで容器を拾います。

すると、私の手が届くか届かないかのタイミングでまた強風が吹き、容器はコロコロ転がっていくんですよね。

「ウェストミンスター宮殿」

エリザベス女王の弔問に訪れる市民の列が途切れず、その予想待ち時間は一時、24時間を超えたとのこと。

英国民の思いは、比較するのは酷でしょうけど、我が国で行われる予定の国葬とはずいぶんレベルが違います。

女王が亡くなって巻き起こったのが、「『女王』は『じょおう』なのか『じょうおう』なのか問題」です。

もちろん前者が本則だとはわかってますが、それでも実際の発音は後者が多いんじゃないかというわけです。

Facebookでこの話題が出たとき、私は次の様にコメントをしました。

「エリザベス女王」と言うときは「じょおう」のこともありますが、「女王陛下」のときは必ず「じょうおう」になってますね、私の場合。

「天皇」とか「皇后」とか「国王」は4拍(4または3音節)で発音してるので、「女王」もそれと同じように「じょうおう」または「じょうおー」と発音した方が、重厚感があってシックリくる気がします。

(もしかすると実際には「じょーおー」と言ってるかもしれませんが)

で、いま私が気になってるのは、エリザベス女王の棺が置かれ、弔問者が訪れている宮殿の読み方です。

メディアの表記と発音は「ウェストミンスター」ですが、「ウエスト」と発音するキャスターもいます

NHKは7年前に、「wo」発音の外来語の発音と表記の原則を、「ウオ」から「ウォ」に変更しました。

これによって「ウオッチ」が「ウォッチ」に、「ウオッカ」が「ウォッカ」になった話は<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1336.html" target="_blank" title="前に書いた">前に書いた</a>通りです。

その際に、「wi」「we」音については、「ウイ」「ウエ」が原則とされました。

ならば「ウエストミンスター」であるはずなのですが、いつのまにか原則が変わったんでしょうかね。

でも私は「ウエスト」派。NHKでも時々「ウエスト」を耳にします。まだ「ウエ」→「ウェ」の過渡期なのか。

「Dolby Atmosサラウンド」完成

リビングのフロントスピーカーを刷新しました。以下、説明抜きでマニア用語が出てきます。ご了承ください。

書斎からリビングに、汗をダラダラ流しながら運び込んだのは、英国「KEF」のスピーカーです。

いわゆる「トールボーイ型」なので、大画面テレビの両横に設置してみると、なかなか様になります。

これですよ、私が求めていたAVシステムは。KEF君には、ずっと書斎で眠られせていたのが申し訳ない。

では、アンプに接続します。24Kメッキ「バナナプラグ」付き「無酸素純銅」ケーブルは、すでに準備済。

KEFの裏にはツィーター用とウーファー用の2組の端子があります。いわゆる「バイワイヤリング」対応です。

アンプの出力端子に余裕があるなら、別々に「バイアンプ接続」したいところですが、さすがにそれは無理。

なので「ジャンパーケーブル」で、両者をショートさせることになります。そこがスマートじゃない。

ネットを見たら、バイワイヤリング用のバナナ付き分岐ケーブルがあるんですね。そっちを買えばよかった。

アンプのフロントスピーカー端子に繋がっていたそれまでのケーブルを外し、新たにKEFのケーブルを接続。

外したケーブルは、「トップフロント」(テレビの上の天井の左右)スピーカー端子に繋ぎ替えます。

これで「5.1.2ch」となりました。アンプの設定を調整して「Dolby Atmosサラウンド」の完成です。

天井のスピーカーが視聴位置近くの左右(トップミドル)にもあれば(5.1.4ch)完璧なんでしょうけどね。

そんな具合に、わが家のリビングがだんだんとマニアックになってきましたが、これはもうしょうがない。

「COCOA」機能停止へ

新型コロナウイルス接触確認アプリ「COCOA」は、今後、機能を停止する方向で検討中とのこと。

河野デジタル大臣は「機能停止」などと未練がましく言ってますが、つまり「用済み」ということでしょう。

いや、どれほど役に立っていたのかもわかりません。厳しく言うなら「ポシャった」わけです。

COCOA(COVID-19 Contact Confirming Application)は<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-3181.html" target="_blank" title="2年3ヶ月前">2年3ヶ月前</a>にリリースされました。

私はすぐに、われ先にと、iPhoneにインストールしました。そういう性格なものですから。

診療中もずっと、iPhoneを白衣のポケットに入れていましたが、感染者との接触のアラートは出ませんでした。

感染者の1メートル以内に15分以上滞在した場合に検知されるわけですから、診療ではあり得ない接触です。

と思っていたら数カ月前、あるとき不意に、「陽性登録者との接触確認」という画面が出たのです。

「次の期間に陽性登録者との接触が確認されました」とあって、その下に日付と時間帯が記載されています。

なんとその接触時間は134分間。どなたかは知りませんが、私とそんなに長時間一緒にいた方、いましたっけ?

マスク装着等の感染対策には自信があったので、数日間様子を見ていましたが、体調に異変なし。

新型コロナの全数届出が見直されることになり、COCOAが機能するための前提条件が失われました。

このアプリの導入者が少なかったことに加えて、陽性者の登録率がとても低かったことが問題だったようです。

自分のためではなく、赤の他人のために役立とうというボランティア精神が、日本人には足りないのでしょう。

「反ワクチン」活動の究極か

新型コロナワクチンを接種してないのに接種証明を作成した医師の事件が、妙な展開を見せてきましたね。

接種委託料をだまし取った程度の罪で、この医者は医師資格を失うんだなぁと、当初は哀れに思っていました。

新型コロナワクチンの接種事業には、悪徳医師の「付け入る隙」があります。

ワクチンとシリンジが無償で配給されるので、原価がかかりません。打てば打っただけの委託料が入ります。

配給されたワクチンの本数と実際に接種した人数を、役所が正確に照合する仕組みもありません。

「接種は受けたくないが接種証明書がほしいという女性の求めに応じて接種したように装っていた」

逮捕された医師は最初はそう言っていましたが、そんな人情味のある言い訳は、化けの皮が剥がれてきました。

「患者に危険性を説明し、それでも接種を希望した場合に生理食塩水を入れて打った」

接種現場で持論の「反ワクチン」論を展開し、説得できなかった相手には、無断で「実力行使」したわけです。

つまり、こういうことでしょう。

この反ワクチン医師は、最初から接種する気など無かったのに、自治体と接種委託契約を締結していた。

これはワクチンを接種するためではなく、反ワクチンの「布教」活動の場を作るためだったんですね。

そして説得に失敗した相手には、生理食塩水を注射してでも、接種を実力で阻止した。

それが正義であると信じていたのでしょう。この医師の、ゆがんだ計画的犯行に慄然とします。

サブウーファー設置

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-3986.html" target="_blank" title="ホームシアターの再構築">ホームシアターの再構築</a>は、ゆっくり地味に進んでますよ。ご心配なく。では今日は、サブウーファー編。

「5.1chサラウンド」で言うところの「 .1ch」に相当する、超低音域の再生を担うスピーカーですね。

元々リビングには、使ってないサブウーファーがありましたが、アンプとの接続がスピーカーケーブルでした。

つまりこのサブウーファーは、内部にアンプの無い「パッシブサブウーファー」だったわけです。

ところが新しいアンプ(マランツ)は、出力端子が「RCA端子」なんです。これ、先週気が付きました。

RCAというのはつまり、内蔵アンプを持った「アクティブサブウーファー」用の出力だってことですよね。

これじゃ繋がらんなぁと途方に暮れつつ、ふと書斎のサブウーファーを見てみたら端子はRCAじゃないですか。

え〜っと。興味の無い方にはまったくつまらない話だと思います。これ以上読むだけ時間の無駄ですからね。

一方で興味のある方はたぶん、私よりもずっと詳しいので、これ以上読んでも得られるものは何もありません。

ちょうど私と同じ、オーディオ好きのくせにド素人な方だけが、読み進んでください。(じゃ誰も読まない)

というわけで、腰に気をつけながら(!)、書斎のサブウーファーをリビングの片隅に運搬、設置しました。

でもあれ、よく見ると、サブウーファーの入力端子はRCA2つ。アンプの出力は1つなんですけど。

で調べたら、アンプからのモノラル出力を、単純に二股に分岐すればいいようですね。

じゃあ、ケーブルじゃなくてスピーカーで内部処理してくれれば良いのに、という素朴な疑問は捨て置きます。

せっかくなので専用の「1RCA(オス) to 2RCA(オス) ケーブル」をAmazonで購入。接続完了。

試聴してみると、重低音のド迫力は近所迷惑モノでした。夜遅くにはボリュームを上げないようにシナケレバ。

さ〜て次回は、フロントスピーカーを上下に二重化して「5.1.2ch化」を試みます。お楽しみに。

「オミクロン株対応ワクチン」特例承認

「オミクロン株対応ワクチン」の製造販売が、特例承認されました。

承認前提で準備が進められており、予定通りの展開です。国から各自治体への配送は、来週始まります。

ワクチンはファイザー製とモデルナ製が同時に提供されますが、これまでとは異なる点がいくつかあります。

なによりもまず、配送量。ファイザー2800万回分に対してモデルナ200万回分と、大差がついています。

「不人気」のモデルナの方が多く流通していたこれまでの「ねじれ」が、今回はすっかり解消されそうです。

当院では、ファイザーとモデルナを両方とも申請していましたが、来るのは全部ファイザーとなりました。

そのファイザーのワクチンが「希釈調整不要」となったのも朗報です。接種準備に手間がかからなくなります。

さらに、冷蔵保管期間が10週間に延びました(ファイザーのみ)。これで接種計画に自由度が出ます。

しかも、室温保存期限が24時間、針刺し後の使用期限も12時間とは、実に現場に優しい仕様じゃないですか。

当院では現時点ではまだ「旧ワクチン」を使用していますが、今週中には在庫を一掃することになります。

月末には「新ワクチン」が入荷する予定ですが、多少ずれ込んでも良い様に、接種は10/7に始める計画です。

発熱外来と近接した時間帯に接種したくないので、一般診療を行わない接種専用日を設けることにしています。

あとは、インフルエンザワクチンの接種との日程・時間配分をどうするか。まだまだ考え中が続きます。

第7波のピークアウトは間違いない?

第7波は確実に峠を越えつつあり、全数把握の見直しや水際対策の緩和などが、確実に前進しています。

日曜の当院の発熱外来も、朝のうちに夕方までの予約が一杯になることはなくなりました。

が、今日も昼には埋まりました。まだまだしばらくは、この程度の状況が続くのかもしれません。

相変わらず、39度前後の高熱の方が多いですね。BA.5になってからそんな具合です。

この2,3週で思うのは、成人とくに中高年の方が増えて来たことです。逆に言うなら、子どもが減りました。

夏休みの影響で、学校での感染拡大が止まったからかもしれません。であるなら、今後また増えるでしょう。

世の中はしかし、ウィズコロナを意識して前進しつつあります。気分的にはポストコロナかもしれません。

オミクロン株対応ワクチンの接種準備も着々と行われていますが、希望者が殺到する雰囲気がありません。

並行してインフルエンザワクチンの準備も始めようとしているところですが、これも接種計画が立てにくい。

10月にはコロナが急激に収束して、社会経済活動はもちろん、医療分野の状況も一変するかもしれません。

そんな中で、コロナとインフルワクチンの接種をどのように計画するのが妥当か、予測がつきません。

昨年は、ちょうど今頃から感染者数が減り、10〜12月はすっかり収束したように見えました。

さて今年はどうなるのか。黙って様子を見てないで、ワクチンぐらいはせっせと打っときますか。