生涯現役のすさまじさ

三遊亭圓楽(円楽)さんが、肺がんのため亡くなりました。先月復帰されたばかりだったんですけどね。

もう長い間「笑点」を見てないので、この方が「6代目三遊亭圓楽」になってからのことをあまり知りません。

ですが「楽太郎」の頃なら、よく見ていました。だからよけいに「圓楽」という名がまだ馴染めていません。

「圓楽」というと私には、先代(5代目)のイメージがあまりにも強いですね。

子供の頃には笑点は毎週欠かさず見てましたから。

20年ぐらい前に、その公開録画がが熊本に来たときには、県劇に観に行きました。

2回分(2週分)を一度に収録するので、2回目のオープニングは「今週もまた熊本から・・・」となります。

そのような内実はわかってはいるけれど、テレビ番組のインチキ臭い面に、観客として加担してしまいました。

6代目圓楽さんは、楽太郎の頃から、桂歌丸さんとの掛け合いが名物だったといいます。

ですが歌丸さんとの掛け合い(けなし合い)といえば、私にはやはり三遊亭小圓遊さんの印象が強烈です。

子供の頃は、この2人はホントに仲が悪いんだろうと思ってました。もちろん、違うんですよね。

ついでに思い起こすと、笑点の司会では私は、5代目圓楽さんの前の、三波伸介さんが好きでした。

これらの方々はみな、闘病後に亡くなったり急死したりしています。引退してのんびりしてた人がいません。

「みっともなくてもいいから死ぬまでやらしてもらう」という、先月の復帰後公演での圓楽さんの言葉通り。

生涯現役をやり遂げる姿が、皆さんすごいです。

腰痛対策としてのストレッチ開始

運動不足かつ日常的な長時間の座位(パソコン!)が祟って、ひどい腰痛に悩まされています。

ときどき「ギックリ腰」もやります。

最近では、座位から起立するたびに、いちいちギクッとくるので、立ち上がるのも怖々です。

本来なら、運動や筋肉体操等の正攻法で解決するべきなのに、私は湿布と鎮痛剤に頼ってきました。

好きで続けていたチャリ通勤も、走行中の段差のショックが腰に響くので、この2年は控えています。

こんなことでは腰痛が治るはずがなく、とくに腰部から股関節がますます硬直化してきたのを感じます。

あぐらをかこうとしても、脚が硬すぎて体育座りのようになり、さらに腰と尻が耐えきれず後ろに転びます。

孫のお宮参りの祈祷の途中でも転がってしまい、周囲の人々の失笑(〜爆笑)を買いました。

調べてみると私の腰痛は、臀部や大腿部の筋肉が硬直して、腰骨を引っ張っているのが原因と思われました。

そして対処方として重要なのはハムストリングのストレッチである、というところまで理解しました。

あとは実践あるのみです。YouTubeを探せば、そのストレッチ動画が山ほど出てきます。助かります。

インストラクターのお姉さんに従って、いろんな苦しい体位を10秒とか30秒ずつこなしていきます。

お手本のお姉さんは四肢をシュッと伸ばしてストレッチしていますが、私の体位は直線部が無くダンゴ状です。

「イタキモ程度でやめてくださいね」とお姉さんは言いますが、私は最初から「イタイタ」です。

このように中途半端なストレッチしかできませんが、それでも腰痛は劇的に改善しつつあります。

仕事中の隙間時間には、四股を踏むようにしました。これ、イスから起立直後の腰痛には即効性がありますね。

そんなこんなで、ストレッチを続けながら、次にやるべきは有酸素運動ですよね。わかってます。

発熱外来の報酬加算、またまたまた延長

「二類感染症患者入院診療加算(外来診療・診療報酬上臨時的取扱)」の、待ちに待った延長が決まりました。

ナンの話???でしょうけど、発熱外来の診療報酬においては、とても重要な「加算(点数)」なのです。

じつはこの加算、今年3月末までの時限措置でした。

ところが3月16日に厚労省から、次のような「Q&A」が発出されました。

Q「令和年3月31日までの措置とされているが、4月1日以降の取扱いについてどのように考えればよいか」

A「令和4年7月31日までの間は、引き続き、当該加算を算定することができる」

文章では出さずに(出してるかもしれないけど)、Q&A (自問自答) の形で公表するのが厚労省の常です。

では、7月末で終了かと思っていたら、7月22日になって、次のような「Q&A」が出ました。

Q「令和4年8月1日以降の取扱いについてどのように考えれば良いか」

A「令和4年8月1日から9月30日までの間は、初診の場合に、当該点数を算定することができる」

その延長期限が近付き、ついに加算は終了かと案じていたら昨日また、次のような「Q&A」が出たわけです。

Q「令和4年10月1日以降の取扱いについてどのように考えれば良いか」

A「令和4年10月31日までの間は、引き続き、当該加算を算定することができる」

刻んできましたね。最初は4カ月延長したのに、次は2カ月の延長、そして今回はわずか1カ月の延長。

となると、次はきっと半月、11月15日まで延長されるのでしょうね、等比数列的には。待ってます。

登録しなければ集計もできないし、連絡は最小限

熊本県では今日から、市町村別の新型コロナ感染者数の公表を取りやめ、総数と年代別人数を公表しています。

これは今日0時時点での数なので、私が昨夜登録したものも含まれます。もちろん住所など登録してません。

登録しなければ集計も不可能。登録する側も、集計する側も、目論見通りすっかり楽になってしまいました。

なお熊本市は「市内の医療機関等から報告された数」を公表しています。市の感染者数に近い数値と言えます。

発生届の提出対象は、これまでに何度も書いてきたように、次の4類型に限られます。

(1)65歳以上

(2)入院が必要な方

(3)妊婦

(4)重症化リスクがあり、かつ、コロナ治療薬または新たに酸素投与が必要な方

この発生届対象者に対する連絡方法については、熊本市では次の様な対応となっています。

・電話で健康状態を聞き取りし、あわせてSMSで療養に関する情報を送信する:(2)(3)(4)の方

・SMSのみ:(1)の方

重症化リスクがなければ、たとえ高齢者でもSMSを送ってオシマイ、なんですね。

高齢者にこそ、電話連絡してあげるべきじゃないかと思うのですが、大丈夫なんでしょうかね。

「全数把握」の簡略化、本日運用開始

新型コロナ感染症の「全数届出」が見直され(=中止され)、今日から発生届の対象が絞られています。

「届出」は全数ではなくなりますが、新規感染者数の「把握」は続きます。

当院では、この土曜と日曜に合計47例のPCR検査を行い、そのうち陽性者は13人(陽性率28%)でした。

先月の異常な陽性率60〜80%と比べると驚くほど低水準です。第7波の収束を示唆するものと思われます。

さて、この47人には、もしも陽性だった場合に発生届の対象となる方が数人いました。

ところが蓋を開けてみると、陽性者13名の中には、届出の対象となる方は1人もいませんでした。

ひところは、夜中まで数時間かけてHER-SYS入力していたのに、今夜の入力ゼロは衝撃的です。

ここまで簡略化されていいものだろうかと、心配になります。

ところで、発生届の対象外となった方は、今日から生命保険の「入院給付金」が受け取れなくなりました。

このことに関する苦情等が、昨日今日で数件ありました。

「みなし入院」に対する給付自体がもともと甘い運用だったとは言え、急な制度改正は現場の混乱を招きます。

インフルワクチンとコロナワクチン、同時接種するかも

インフルエンザワクチンの接種予約枠は、順調に埋まりつつあります。現時点での受付はネットのみです。

例年同様、土日の枠に人気が集中していますが、遅れて平日枠も埋まっていくはずです。

例えば土日に3時間の接種枠を設けるとしても、最初は1時間分から、徐々に枠を広げるようにしています。

そうしないと、少人数づつ幅広い時間帯に予約が入ってしまい、接種効率が悪くなるからです。

新型コロナワクチンとインフルエンザワクチンの同時接種をするつもりはない、と<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-3985.html" target="_blank" title="先日">先日</a>書きました。

たしかに、インフルエンザワクチンを接種する時に、新型コロナワクチンを同時接種するつもりはありません。

しかし、新型コロナワクチンを接種する際には、インフルエンザワクチンを同時接種するかもしれません。

ん?、どゆこと? と思われた方へご説明。

インフルワクチンはネット予約を受け付けていますが、コロナワクチンは電話か窓口で予約受付をしています。

インフルワクチンの接種希望者に制限はありませんが、コロナワクチンは当院での接種歴のある方限定です。

なので、インフルのネット予約の際にコロナの同時接種を受け付けることは、システム上困難なのです。

逆に、コロナワクチンの予約受付時に、同時にインフルワクチンを接種するかどうかを尋ねることは可能です。

さらに言うなら、コロナワクチンの接種当日に、インフルワクチンも打っていくかと尋ねることもできます。

そのようなことができるのも、今年はインフルエンザワクチンが十分に流通しているからです。

そんなわけで、前言を撤回します。コロナとインフルの同時接種は、状況が許せば行うことにしました。

これは日頃の診療中に、両方のワクチン接種したい方が意外に多いことを知ったからです。

来月からは、発熱外来もきっと縮小できるはず(期待)。その時間をワクチン接種に振り分ける予定です。

新型コロナの全数届出、ついに終了へ

来週月曜日(9月26日)から、新型コロナ感染者(検査陽性者)の届出体制が変わります。

「発生届」の対象が、「65歳以上・入院を要する者・重症化リスクがあり治療を要す・妊婦」だけになります。

それ以外の方は発生届の対象外。医療機関から、その感染者の情報を保健所に届け出ることはなくなります。

では、発生届対象外の方は、誰にも知られず、ひっそりと自宅療養するのかといえば、そうではありません。

そのための、フォローアップ体制が構築されています。熊本県の場合、それは「療養支援センター」です。

ただし、新型コロナ感染と診断された人は、自分自身で、療養支援センターに登録しなければなりません。

簡単に言えば、「医療機関はもう届出をしてくれないから自分で届出しなさいよ」ということです。

なんか、医療機関や保健所が楽をするための制度改正みたいでイヤですが、実際、そういう意味なのです。

当院で今日PCR検査を受けた方は、その結果が判明するのは明後日(9/26)の「新体制」下になります。

なので検査を受けた方全員に「 新型コロナウイルス感染症と診断された方へ」というチラシをお渡ししました。

これは本来、陽性確定者に渡すものですが、便宜上、あらかじめ今日のうちに渡しておきました。

そのチラシの要点は、

(1)体調が悪化したら、医療機関か熊本県療養支援センターか夜間電話相談窓口に電話すること

(2)自宅療養期間の説明は従来取り、発症後(無症状なら検体採取後)7日間(5日後に抗原陰性なら5日間)

(3)外出は自粛。ただし症状軽快の24時間後以降なら、感染予防対策を徹底すれば必要最低限の外出は可能

(4)療養証明書は発行されない。宿泊療養が必要なら連絡すること(入所できるとは限らないけど)

発生届対象外の方が経過中に重症化した場合に、適切にフォローできるのか。その点は気がかりです。

感染者であることを証明する書類も、厳密にはありません。医療機関が何か手を打つ必要がありそうです。

インフルエンザの流行を前提に、ワクチンの予約受付を始めます

コロナ禍の最初の年(2020年)の秋、新型コロナとインフルエンザの同時流行が懸念されました。

そこで創設されたのが「令和2年度インフルエンザ流行期に備えた発熱患者の外来診療・検査体制確保事業」。

コロナとインフルの同時流行で忙しくなるであろうとされる「診療・検査医療機関」に、補助金が出ました。

この補助金、とりあえず概算で(多めに)請求しておき、すぐに交付を受け、いずれ精算する手はずでした。

ところが、それから1年以上たちますが、精算(返還請求)がされる雲行きもなく、今に至っています。

なので実質的に借金状態。厚労省も忙しいのでしょう。返さなくても良いなら早く言ってくださいね。

2020年、インフルエンザワクチン接種者は過去最多レベルでしたが、結局、インフルは流行りませんでした。

コロナ対策がインフル対策にもなったためか、ウイルス干渉なのか、ともかくまったく流行しませんでした。

翌2021年、今年こそ流行するぞという話になり、ワクチン接種者も多数。でも結局、流行しませんでした。

そして今年は3度目の正直。南半球の流行等を考慮すると、こんどこそホントに大流行すると言われます。

だとすると、過去2年間空振りだったことが「オオカミ少年効果」を生まないか、予防の観点からは心配です。

今シーズンはインフルエンザワクチンの供給量が多く、流通も早く、当院でもすでに入荷済です。

接種は10月1日から始める予定です。オミクロン株対応新型コロナワクチンも10月接種開始です。

両者の接種がほぼ同時に始まるので、接種日や時間帯の割り振りには、知恵を絞らなければなりません。

インフルのネット予約の受付は、明日の朝から開始する予定です。さて、予約者は殺到するのか、閑古鳥か。

「新型コロナ説明会」(熊本市保健所版)は、分かりやすかった

「熊本市新型コロナウイルス感染症診療体制及びワクチン接種に係る説明会」が、YouTubeで行われました。

厚労省のようなZOOMじゃないので、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-4005.html" target="_blank" title="昨日みたいな">昨日みたいな</a>混乱や爆笑シーンはありませんでした。

よくわかっている方による説明は、ムダが無くて分かりやすいですね。ただし、お偉いさんの挨拶は不要です。

「全数届出見直し」によって、発生届の対象外の感染者のフォローアップ体制が問題になります。

これは「熊本県療養支援センター」や「夜間電話相談窓口」が担当するわけですが、有効に機能するかどうか。

その前段として、医療機関には、陽性者への「療養についてのチラシ」の配布が求められます。

ただしその配布のタイミングは、現実的には検査時(=PCR陽性かどうかが確定する前)しかなさそうです。

発生届の対象外の方でも、診断確定後に医療機関を受診した場合の診療は「公費負担」となります。

しかし陽性者であることの確認方法については一定の証明書がないため、医療機関では苦労しそうです。

全数届出じゃないけど医療は全員公費負担、というねじれが、意外と現場での混乱を招くかもしれません。

オミクロン株対応ワクチンは、12歳以上で過去2回以上接種済であれば誰でも接種対象です。

熊本市にはその対象者が57万人いますが、当面のワクチン供給量は18万人分。最初は不足気味で始まります。

驚いたのは、オミクロン株対応ワクチンは、現時点では「1人1回しか接種できない」ということ。

つまり今回「BA.1対応ワクチン」を接種したら、次の「BA.4/5対応ワクチン」は接種できなくなるのです。

この規定はやがて撤廃されるだろうと私は推測しますが、現時点ではそうなので、注意が必要です。

「小児用ワクチン」を2回接種した子が12歳に到達した場合、3回目では小児用は接種できないようです。

接種できるのは、オミクロン株対応ワクチン(ファイザー)のみです。この点は間違いやすいので要注意。

乳幼児(0歳6カ月〜4歳児)用のワクチンも、やがて接種が始まります。

5〜11歳の接種率も低迷しているのに、4歳以下でどのぐらい接種希望者がいるんでしょうかね。

1バイアルで10人の接種が想定されていますが、そんなにまとまった接種者が集まるのかどうか、疑問です。

「HER-SYS新機能リリース『爆笑』説明会」

「HER-SYS新機能リリース説明会」に、昨日と今日、2夜連続で参加しました。もちろんネットです。

ZOOM配信の第1回は参加数が限られていたため、昨夜の第2回からはYouTubeのライブ配信も行われました。

が、控えめに言ってもスムーズさに欠ける、ていうかグダグダ、率直に言えば事故レベルの説明会でした。

それにも増して今日の第3回説明会は、不慣れな参加者の方々のおかげで「爆笑ハプニング100連発」。

油断した顔が大写しになるし、ミュート忘れの方のお茶の間の会話やテレビ番組の音声が丸聞こえです。

「厚生労働省ですがミュートにしてください(ブチキレ気味)」「ミュートってどうするの?(丸聞こえ)」

いやいや、腹の皮がよじれるほど笑いましたよ。なんならコロナ禍でいちばん笑ったかも。

厚労省側もあいかわらずグダグダ。政府の方針が急に変わるので、準備する時間が足りなかったのでしょう。

いつも思うのですが、お役人が行う説明って、網羅的というか平板で、スライド読んでるだけでかったるい。

しかもトラブルに弱く、アドリブが下手。よくわかっていない管理職の方が説明すると、たいてい失敗します。

さて、「HER-SYS新機能」の要点はと言うと、

・「発生届」の対象は、「65歳以上・入院を要する者・重症化リスクがあり治療を要す・妊婦」の4類型のみ

・それ以外は、年齢別の人数のみの「日次報告」にとどめる

その日次報告にも厳しいルールがあって、次のような文言の記載がありました。

・1日1回しか報告できません

・「報告」ボタンを押下したあとは取下げや訂正はできません

まだ完成度が低いので、このような融通の利かない仕様になっているのでしょう。早く改修してくださいね。

ていうか、いまどき「押下」って言葉遣いはどうなの。そこは「クリック」か「タップ」でしょう。