感染者「二重カウント」のニアミスなら、よくある話

連日のトップニュースだった「コロナ」も、いまは「豪雨」や「五輪汚職」や「統一教会」に負けています。

しかし感染者数は過去最多クラスが続いているし、病床ひっ迫も改善していません。

さらに最近は「全数把握」や「HER-SYS」といった発熱外来に関わる問題も、クローズアップされています。

今日の熊本県の新規感染者数は4,254人。二重にカウントされていた4人が累計から除かれたとのこと。

二重カウントなんてどういうことだと思うかもしれませんが、あり得ることです。考えられるパターンは、

(1)ひとつ医療機関が、1人の感染者の発生届を2度提出した

(2)複数の医療機関が、1人の感染者の発生届をそれぞれ提出した

たとえば、FAXで発生届を提出した医療機関は、後日あらためてHER-SYSも入力することになっています。

これをやると、すべての届け出がダブるのですが、保健所が全部チェックして二重カウントを防いでいるとか。

他院での抗原検査で陽性だったことをハッキリ言わず、なぜか当院でPCR検査を受ける方も時々います。

検査結果を電話報告したときになって、実はコレコレという話になり、当院からの届出はストップします。

当院のPCR検査の結果が待ちきれず、他院で抗原検査を受ける方もいます。

これもPCRの結果を電話連絡した際に、実はもう陽性が出たのです、という話になります。

そのように、最終的に二重カウントを防ぐことができればよいのですが、必ずしもそうとは限りません。

他院から届出が出てますので先生の方は取り下げてください、と保健所から指示されたこともありました。

現状の方法での全数把握は、関係者の疲労とストレスの原因にしかなりません。やり方、変えましょう。