今日から当院は、無料PCR検査の判定が陽性であれば、その結果を採用して確定例とすることにしました。
抗原検査も同様に、簡易検査キットの陽性判定をそのまま信用して、COVID-19と診断する方針としました。
これまで、そのような方針ではなかったのは、簡易抗原検査キットの信頼性を疑っていたからです。
また、無料PCR検査所の間違い診断症例(陰性なのに手違いで陽性と報告)に遭遇することがあったからです。
医療機関が責任を持って検査・診断した結果以外は、原則として鵜呑みにしない方針だったのです。
なので無料PCRや簡易キットが陽性だった方にも、改めて「確定検査」としてのPCR検査を行なってきました。
しかし、これだけ感染者が増えてくると、確定検査のために再検査を行っている場合ではなくなりました。
特に今日は、無料PCRで陽性だった方や簡易抗原検査で陽性だった方の受診が、かなり目立ちました。
でも土曜日の午後というのは、検査センターの体制を考えると、PCR検査には一番不向きな時間帯なのです。
そこで今日から、少なくとも有症状の方は、無料PCRや簡易抗原検査の結果を採用することにしたわけです。
さっそく今日は、その方針によるCOVID-19確定診断が3例ありました。
当院での確定検査(PCR検査)を省いたことで、その3人の確定診断を2日早めることができました。
発症後は早めに処方すべき治療薬「ラゲブリオ」を、発症初日の高齢者に処方することもできました。
偽陽性のリスクはゼロではありませんが、早期治療と検査体制のひっ迫対策としては、確かに有効ですね。