心配蘇生はとにかく、ためらわないこと

安倍元総理大臣が銃で撃たれた時、現場路上では心臓マッサージとAEDによる救命処置が行われました。

「どんな状況でも心停止を疑ったら直ちにAEDを使用して指示に従ってほしい」と言うのが日本AED財団。

AEDがその場に届いたとしても、いざ使うとなるとためらいがあるかもしれません。

患者さんの衣服をはがすことへの抵抗や、AEDを正しく使える自信がないという方も、多いはずです。

必要のない方にAEDを使ってしまったり、使い方を誤って患者さんを傷つける可能性を怖れるのです。

大丈夫です。AEDは患者さんの心電状況を判定し、AEDを作動させるべきかどうかを指示してくれます。

その指示に従ってスイッチを押しさえすればいいので、使い方を誤って後で責任を問われることはありません。

問題になる可能性があるとすれば、「そこにAEDがあるのに使わなかった」という場合です。

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2375.html" target="_blank" title="心臓マッサージ(心マ)">心臓マッサージ(心マ)</a>も同様で、そこに意識の無い方がいれば、すぐに心マすることが救命の決め手です。

ただ、必要のない方に心マして、かえって患者さんにダメージを与える可能性がどうしても気になります。

しかし躊躇している間に救命率がどんどん低下します。心肺蘇生が必要と思うなら、ともかく始めることです。

そのような観点から、迅速な救命行為によって患者さんに与えた不利益は、免責されなければなりません。

残念ながら日本では、その免責を認めるいわゆる<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2534.html" target="_blank" title="「善きサマリア人の法」">「善きサマリア人の法」</a>は、明確には規定されていません。

今回の事件を機に、AEDや心マ実施のハードルを下げる動きがもっと乗り上がってほしいと思っています。