「痛恨の極み」

安倍元総理大臣の悲報に接しては、多くの方が口にするように「痛恨の極み」としか言いようがありません。

どんな悪党の凶行であっても許されませんが、こんな素人が易々と遂行できたことがとくに悔やまれます。

どんな政治的理由があっても暴力は認められませんが、単なる個人的恨みによる犯行だったとは悲しすぎます。

この事件がどうして防げなかったのか、メディアが力を入れて報じています。更なる詳細な分析に期待します。

しかしそれ以上に、安倍氏の功績や人物像、思い出についても、今日の番組は時間を割いています。

山口県出身の私は以前から、安倍晋三氏の父親である安倍晋太郎氏の代から、応援していました。

私の母校(山口高校)の同窓会長は、晋太郎氏でした。同窓会名簿の題字は、岸信介氏によるものでした。

その晋太郎氏が総理に選ばれなれなかった、いわゆる「中曽根裁定」では、とても悔しい思いをしました。

たぶん、竹下氏よりも「大物」の晋太郎氏の本格政権を後に回したのだろうと、そう考えて納得していました。

実際、ポスト竹下は晋太郎氏と目されていたのですが、病に倒れ、総理の椅子に座ることが叶いませんでした。

それから15年後。晋三氏の総理就任は本当に嬉しかった。のですが病に倒れ、しかし見事に復活。

ついに、史上最長政権を樹立した大総理となりました。功罪ありますが、歴史に残る人物と言えるでしょう。

だからこそ、今回「小物」に「恨み」で殺害されたことが、本当に悔しいのです。

享年は奇しくも、父晋太郎氏と同じ67歳でした。ご冥福をお祈りいたします。