電子カルテと診療予約システムと通信障害

KDDIの通信障害は、auの通話にとどまらず、さまざまな分野の通信に影響を及ぼしたようです。

一部銀行のATMとか、気象庁のアメダスとか、ヤマトの配送管理システムとか、JALの従業員用無線とか。

トヨタ自動車の「つながる車」サービス「T-Connect」も影響を受け、「つながらない車」になりました。

実はトヨタではありませんが私の車にも、「ConnectedDrive」というサービスが装備されています。

スマホを使って、車をロックしたりライトを点けたりと遠隔操作ができるそうですが、私は未経験です。

しかしそのような便利機能はともかく、自動運転にかかわる通信となると、もしも障害が起きたら大問題です。

電子カルテは、そのネットワーク様式によって、「オンプレミス型」と「クラウド型」に大別できます。

前者は、当院のように院内で完結したLANに、サーバーとクライアントが接続して運用するものです。

後者は、外部のサーバーに対してインターネットを介して院内のクライアントが繋がっているものです。

それぞれ一長一短あるのですが、クラウド型の欠点はセキュリティ面と、通信障害に弱いことでしょう。

一方で、当院が導入している診療予約システム「アイチケット」は現在、クラウドにサーバーがあります。

以前は、自院内にサーバーを起き、ネットに繋げて、予約受付を行っていました。

しかしそのPCにトラブルが起きたり、ネット接続に障害があると、予約システム自体が使えなくなります。

今回のKDDIのような問題が起きると、クラウド型の電子カルテには致命的な影響が出ます。

逆に、予約システムはクラウド型の方が通信障害に強く、安心です。

当院で現在採用しているシステムは偶然にも、通信障害にはもっとも強い組み合わせになっているようです。